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《櫻井ジャーナル》

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2016.11.04
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 キエフ体制で政治家の腐敗が西側のメディアも取り上げるほど深刻化、ファシズムはウクライナだけでなく旧ソ連圏に広がっていると伝えられている。こうした実態を隠すひとつの手段としてロシア、そしてウラジミル・プーチンを悪魔として描くプロパガンダが西側では展開されてきた。

 この体制はクーデターで成立したものだが、その背後にはアメリカの支配層がいることから「国際社会」とやらは容認している。選挙で成立したビクトル・ヤヌコビッチ大統領の政権はネオ・ナチの暴力で揺さぶられ、2014年2月23日に憲法の規定を全く無視した形で倒された。その際、西側はヤヌコビッチ政権の腐敗を宣伝していたが、真の腐敗はクーデター後に始まっている。

 現在、ウクライナの平均月収は214ドルにすぎないのだが、伝えられるところによるとボロディミール・フロイスマン首相は100万ドル以上の預金があり、24名の閣僚を合計すると700万ドル近くの現金を持っていると推計されている。高価な自動車やスイス製の時計、宝石、広大な土地などを所有している人もいるという。現在、ウクライナは破産状態だが、政治家や官僚は国を食い物にし、莫大な資産を形成中のようだ。

 勿論、クーデターの前に腐敗がなかったわけではない。1991年12月にソ連が消滅、ロシアはアメリカの傀儡だったボリス・エリツィンが大統領として君臨し、旧ソ連圏には新自由主義が広がると腐敗も広がる。国の資産は政府の腐敗勢力と結びついたグループに奪われ、庶民は貧困化した。当然、国民の間で不満が高まり、新自由主義(親米)陣営は支持されなくなる。

 ウクライナでは2004年の大統領選挙で西側の意に反し、ヤヌコビッチが当選した。西側の支援を受けたライバル候補のビクトル・ユシチェンコは「不正選挙」だと主張、デモや政府施設への包囲などで新政権を揺さぶり、2004年から05年にかけて反ヤヌコビッチのキャンペーンが展開された。いわゆるオレンジ革命」である。この「革命」にもヌランドは参加していた。

 しかし、そのオレンジ革命も新自由主義化が目的で、前と同じように貧富の差が拡大、2010年2月にはヤヌコビッチが大統領に就任した。そのヤヌコビッチ政権を倒すため、西側はNGOを使って抗議活動を演出、2013年11月にはキエフのユーロマイダン(ユーロ広場、元の独立広場)へ約2000名の反ヤヌコビッチ派が集まる。当初、抗議活動は人びとのEUへの憧れを刺激する「カーニバル」的なもので、12月に入ると50万人が集まったとも言われている。

 規模が大きくなったところで登場してきたのがネオ・ナチのグループ。そのメンバーを西側は軍事訓練して準備していた。ネオ・ナチのグループは2月18日頃からチェーン、ナイフ、棍棒を手に、石や火炎瓶を投げ、ブルドーザーなどを持ち出し、中にはピストルやライフルを撃つ人間も出始める。そうした中、アメリカのバラク・オバマ大統領はウクライナ政府に対し、警官隊を引き揚げさせるべきだと求める。ヤヌコビッチ政権は強硬策をとることはなかった。

 2月21日にヤヌコビッチ大統領と反ヤヌコビッチ派は平和協定に調印するが、22日に狙撃で多くの死者が出始め、議会の議長を務めていたボロディミール・リバクは「EU派」の脅迫で辞任、アレクサンドル・トゥルチノフが後任になる。憲法の規定を無視して新議長を議会が大統領代行に任命したのはこの日だ。

 この狙撃について西側のメディアは政府側の仕業だと宣伝していたが、2月25日にキエフ入りして調査したエストニアのウルマス・パエト外相は翌日、キャサリン・アシュトンEU外務安全保障政策上級代表(外交部門の責任者)に対し、反政府側が実行したと強く示唆している:

 「全ての証拠が示していることは、スナイパーに殺された人びと、つまり警官や街に出ていた人たち双方、そうした人びとを同じスナイパーが殺している。同じ筆跡、同じ銃弾。実際に何が起こったかを新連合(暫定政権)が調査したがらないほど、本当に当惑させるものだ。スナイパーの背後にいるのはヤヌコビッチでなく、新連合の誰かだというきわめて強い理解がある。」そして、「新連合はもはや信用できない。

 アメリカのビクトリア・ヌランド国務次官補は話し合いでの解決を嫌い、話し合いを進めていたEUを罵倒している。ヌランドとパイアットが電話で「次期政権」の閣僚人事について話し合っている音声がYouTubeにアップロードされているが、その中でEUに対して「くそくらえ(F*ck the EU)」と言っている。

 旧ソ連圏では西側巨大資本の手先になり、国の富を盗む手助けをして自らも巨万の富を手にした人びとがいて、オリガルヒと呼ばれている。そうした富豪のひとりであるビクトル・ピンチュクが2009年から13年にかけてクリントン基金へ少なくとも860万ドルを寄付していることがWikiLeaksの公表した電子メールで発覚した。このピンチュクはユーロマイダンで始まったクーデターを支持していたひとりだ。

 本ブログではすでに指摘しているが、ビル・クリントン大統領に対してユーゴスラビアを空爆するようにヒラリーは求めていた。その時、政府に入っていたヒラリーの友人には戦争推進派のヌランド、そしてマデリーン・オルブライトが含まれている。現在、ヒラリーの側近中の側近と言われ、ムスリム同胞団と強く結びついているヒューマ・アベディンはインターンとしてヒラリーの下で働いている。






最終更新日  2016.11.04 04:01:32


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