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《櫻井ジャーナル》

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2016.12.16
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 アレッポから反シリア政府軍の兵士がバスや救急車で撤退を始めたと伝えられている。第1陣の戦闘員は約1500名。この戦闘員とは、本ブログで繰り返し書いてきたように、アメリカ、イギリス、フランス、トルコのNATO加盟国、サウジアラビアやカタールのようなペルシャ湾岸産油国、そしてイスラエルが使ってきた傭兵。2012年の8月にアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)が作成した報告書にはサラフ主義者、ムスリム同胞団、そしてAQI(イラクのアル・カイダ)が主力だとし、AQIはアル・ヌスラ(今はファテー・アル・シャム)と同じだと説明しているが、基本的に正しい。

 当初からアル・カイダは統一された指揮系統がないと言われていたが、それは当然。戦闘集団ではないのだ。1997年から2001年にかけてイギリスの外務大臣を務めたロビン・クックによると、これはCIAから軍事訓練を受けた「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイルにすぎない。

 アル・カイダはアラビア語で「ベース」を意味し、「データベース」の訳語としても使われている。AQIはアメリカ、イスラエル、サウジアラビアなどがイラクでのプロジェクト用に集められた傭兵集団だと言えるだろう。その延長線上にダーイッシュはある。

 このデータベースが作られたのは1970年代の終盤から80年代にかけてのこと。大統領補佐官だったズビグネフ・ブレジンスキーの戦略に基づいてアメリカ政府はサラフ主義者/ワッハーブ派やムスリム同胞団を中心とする人びとで戦闘集団を編成、アメリカは武器/兵器を提供して戦闘員を訓練した。資金を出したのはサウジアラビアだ。

 リビアへの侵略戦争でNATOとアル・カイダ系武装集団の連携が明確になり、新たなタグをつけた戦闘集団が出現する。ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)だ。このダーイッシュについて、空軍のトーマス・マッキナニー中将は2014年9月にアメリカが組織する手助けをしたと発言、マーティン・デンプシー統合参謀本部議長(当時)はアラブの主要同盟国がダーイッシュに資金を提供していると議会で語り、同年10月にはジョー・バイデン米副大統領がハーバーバード大学で中東におけるアメリカの主要な同盟国がダーイッシュの背後にいると述べている。2015年にはクラーク元欧州連合軍最高司令官もアメリカの友好国と同盟国がダーイッシュを作り上げたと語った。

 シーモア・ハーシュによると、デンプシーはアル・カイダ系武装集団やダーイッシュを危険だと考え、2013年の秋から独断でそうした戦闘集団に関する情報をシリア政府へ伝えたという。バラク・オバマ政権はDIAの報告を承知の上でダーイッシュを生み出し、支援する政策を進めていた。こうした戦闘集団がアレッポで政府軍と戦ってきた。

 リビアのムハンマド・アル・カダフィ体制を倒した後、2012年になるとオバマ政権はシリアのバシャール・アル・アサド体制の打倒に集中、西側の有力メディアは偽情報を流して直接的な軍事介入を目論む。リビアの再現を狙ったわけだ。

 再現できなかった理由のひとつはロシアの反対。西側の主張が嘘だということが暴かれたことも大きい。その辺については本ブログでも何度か取り上げているので、今回は割愛する。

 シリアの戦乱が長引いている理由について、2012年の段階で的確に説明している人物がいる。現地を調べた東方カトリックの修道院長だ。ローマ教皇庁系のメディアに彼の報告は掲載された。その中で、「もし、全ての人が真実を語るならば、シリアに平和をもたらすことができる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実と全く違っている。」と彼は書いている。

 西側の有力メディアは今でも真実を語ろうとしていない。






最終更新日  2016.12.16 04:46:35
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