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《櫻井ジャーナル》

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2017.01.23
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TBSがシリアのバシャール・アル・アサド大統領にインタビューしたようだ。シリアでは今でも戦闘が続いているが、勿論、これを「内戦」と呼ぶことはできない。この戦乱に「大統領退陣を求める反体制派のデモ」など事実上、無関係である。本ブログでも再三にわたって指摘しているように、ネオコンのポール・ウォルフォウィッツ国防次官(当時)がイラク、イラン、そしてシリアを殲滅すると口にしたのは1991年、26年前のことだ。

 サダム・フセイン体制を倒すため、アメリカがイラクを先制攻撃したのは2003年3月。2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された後の好戦的な雰囲気を利用、大量破壊兵器という偽情報を広めながらのイラク侵略だった。

 2007年になると、調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュはニューヨーカー誌にアメリカ、サウジアラビア、イスラエルが中東で秘密工作を始めていると書いている。シリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラがターゲットで、その手先はサラフ主義者(ワッハーブ派)やムスリム同胞団。アル・カイダ系武装集団の主力でもあるが、「アル・カイダ」が9/11を実行したとジョージ・W・ブッシュ政権は宣伝していた。

 そして2011年春にリビアとシリアで戦乱が始まる。ハーシュが書いたように、その黒幕はアメリカ、サウジアラビア、イスラエルで、そこにフランス、イギリス、トルコ、カタールなどが加わった。

 NATOとアル・カイダ系武装集団が連携していることはリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制が倒される過程で明確になった。2011年10月にアメリカなどがリビアの「レジーム・チェンジ」に成功した後、アメリカが武器/兵器と戦闘員をシリアへ移動させたことも明らかになっている。カダフィ体制が倒された直後、反カダフィ勢力の拠点だったベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられ、その実態を少なからぬ人が理解した。(YouTubeデイリー・メイル紙

 この段階で9/11は「アル・カイダによるアメリカに対する攻撃」というストーリーは破綻しているのだが、勿論、西側の政府、有力メディア、リベラル派などはそうした事実を認めたがらない。

 リビアでカダフィ体制が倒されると、戦闘員は武器/兵器と一緒にトルコ経由でシリアへ入る。その拠点になったのはベンガジにあったCIAの施設で、アメリカの国務省は黙認していた。その際、マークを消したNATOの輸送機が武器をリビアからトルコの基地まで運んだとも伝えられている。

 ベンガジにはアメリカの領事館があるのだが、そこが2012年9月11日に襲撃され、クリストファー・スティーブンス大使も殺された。領事館が襲撃される前日、大使は武器輸送の責任者だったCIAの人間と会談、襲撃の当日には武器を輸送する海運会社の人間と会っていたとされている。ということは、スティーブンスの上司にあたるクリントン長官も承知していた可能性が高い。2012年11月にCIA長官を辞めたデイビッド・ペトレイアスはヒラリー・クリントンと緊密な関係にある人物で、このルートからもシリアでの工作を知らされていたはずだ。

 アル・カイダ系武装集団から派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)はアメリカが監督する中で編成されたことをアサド大統領はTBSのインタビューで指摘し、デリゾールを攻撃しているダーイッシュをアメリカが止めようとしていないと語った。

 デリゾールでは昨年9月17日、攻勢の準備を進めていたシリア政府軍をアメリカ軍が主導する連合軍は2機のF-16戦闘機と2機のA-10対地攻撃機で攻撃、90名とも100名以上とも言われるの政府軍の兵士を殺し、28日には2つの橋を、30日にも別の橋2つをそれぞれ爆撃して破壊、政府軍の進撃を止めようとした。17日のケースでは、空爆の7分後にダーイッシュの部隊が地上でシリア政府軍に対する攻撃を開始していることから、アメリカ軍はダーイッシュと連携していたと見られている。

 TBS側は西側の政府や有力メディアが繰り返してきた根拠のない話をシリア大統領にぶつけていただけで、中身のあるインタビューだったようには思えない。アサド大統領からは日本が侵略勢力側だと指摘され、主権国家であるシリアの内政に介入する権利はないと釘を刺されている。なお、シリアで消息を絶った安田純平については、拘束したアル・ヌスラ(アル・カイダ系武装集団)はトルコ政府の指揮下にあり、トルコに尋ねるべきだと答えている。






最終更新日  2017.01.23 04:31:00



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