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《櫻井ジャーナル》

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2017.01.25
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中国はロシアからの石油輸入量を増やしていたが、昨年、そのロシアがサウジアラビアを抜いて石油供給国ランキングのトップになったと伝えられている。



 中東からタンカーで石油や天然ガスを運ぶ場合、現地の戦乱だけでなく、マラッカ海峡、そして南シナ海の軍事的な緊張は問題。マラッカ海峡や南シナ海を回避する意味もあり、ミャンマーにパイプラインが建設されていたのだが、これはアメリカの「ミャンマー民主化」が成功して難しくなった。現在、ミャンマーでは米英両国の影響下にあるアウンサンスーチーが最高実力者として君臨している。

 ミャンマーの前政権はパイプラインのほか、銅山開発やミッソン・ダムの建設で中国と手を組んでいたが、2011年3月の「レジーム・チェンジ」し、こうした流れは止まった。ダム建設の中断ではNGOが大きな役割を果たしているが、そのスポンサーとして名前が挙がっているのは、アメリカのフォード財団、タイズ基金、イギリスのシグリド・ラウシング・トラスト、あるいはジョージ・ソロスのオープン・ソサエティ基金など。CIAの別働隊とも言えるNED(ナショナル民主主義基金)からも資金が流れ込んでいる。

 パイプラインが建設されていた山岳地帯ににはロヒンギャと呼ばれるイスラム教の少数民族が生活しているが、「ビルマのビン・ラディン」とも言われているウィラトゥに率いられた仏教徒に襲撃され、多くの人が犠牲になっている。

 中東情勢も中国の政策に少なからぬ影響を及ぼしただろう。例えば、2011年の春にアメリカがイギリス、フランス、サウジアラビア、カタール、イスラエル、トルコなどの国々と手を組んで始めた侵略戦争。アル・カイダ系武装集団を使い、リビアやシリアを攻撃している。

 リビアのムアンマル・アル・カダフィは金貨を基軸通貨とする経済圏をアフリカに作ろうとし、そのアフリカには中国が食い込んでいた。アフリカの自立を阻止し、中国を追い出すことがリビア侵略の重要な目的だったと見られている。

 シリアは昔から欧米諸国に狙われている。例えば、本ブログでは何度も書いているように、1991年からネオコンのポール・ウォルフォウィッツ国防次官はシリア、イラク、イランを殲滅すると口にしていた。翌年の2月にはウォルフォウィッツを中心とするチームが国防総省でDGPの草案を作成したが、これはアメリカを唯一の超大国と位置づけ、潜在的なライバルを潰すという覇権主義丸出しの計画だった。

 イギリスやフランスは1916年5月に締結されたサイクス・ピコ協定を夢見、ペルシャ湾岸産油国はシリアを通過するパイプラインの建設を実現しようと目論み、トルコはオスマン帝国の復活を妄想、ネオコンはイラク、シリア、イランを潰すという計画を進めようとしていた。要するに同床異夢だが、シリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すということでは意見が一致していた。シリアの体制を倒そうとしている勢力の前にロシアが立ちはだかり、侵略は失敗に終わりそうだが、そのロシアに中国も協力している。

 ネオコンをはじめとするアメリカの支配層はロシアや中国を攻めているようで、実際はロシアと中国を接近させ、強力なライバルを生み出すことになった。現在、欧米の支配層はロシアと中国を分断しようとしているというが、かなり難しいだろう。分断どころか両国の関係が強まっていることを石油輸入の動向が示している。






最終更新日  2017.01.25 02:41:34

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