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《櫻井ジャーナル》

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2017.04.10
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アメリカ軍がシリアの軍事空港をトマホーク巡航ミサイルで攻撃したのは4月7日。その時の様子を見ているドナルド・トランプたち政府の幹部の写真が公表されている。誰かと誰かがにらみ合っている、といったことも話題になっているようだが、それ以上に深刻な話がこの写真には隠されているようだ。マイク・ポンペオCIA長官やダン・コーツ国家情報長官の姿が見えないのはなぜか、ということだ。



かつてコントラの麻薬取引を明るみに出したことで有名なジャーナリスト、ロバート・パリーによると、彼の情報源は次のように語っている:4月6日にポンペオCIA長官は分析部門の評価に基づき、致死性の毒ガスが環境中に放出された事件にバシャール・アル・アサド大統領は責任がなさそうだとトランプ大統領に説明していた。その情報を知った上でトランプ大統領はロシアとの核戦争を招きかねない攻撃を命令したわけである。

リビアやシリアの体制を転覆させるため、アメリカ、サウジアラビア、イスラエルをはじめとする国々は1980年代の戦術を採用した。アル・カイダ系武装集団を編成、侵略の手先として使うというものだ。リビアの場合、そのアル・カイダ系武装集団LIFGをNATOが空爆で支援、目論見は成功した。

同じようにシリアの体制も倒そうとしたようだが、その前にロシアが立ちふさがる。そして登場してくるのがダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)だ。2014年1月にファルージャで「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にファルージャやモスルを制圧して名を知られるようになった。その際、トヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねた「パレード」を行い、その様子を撮影した写真が配信されたことも有名になった一因である。

2012年8月の段階でダーイッシュ的な武装集団の出現と勢力拡大をバラク・オバマ政権に警告していたのがアメリカ軍の情報機関DIA。当時の局長がマイケル・フリン中将だ。報告書では東部シリア(ハサカやデリゾール)にサラフ主義者の支配国が作られる可能性があると書かれている。

オバマ政権は「穏健派」が相手だとして反シリア政府軍への支援を続けていたが、反シリア政府軍の主力はサラフ主義者、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQIだとDIAは報告している。ダーイッシュを生み出し、勢力を拡大させたのはオバマ政権の政策だとフリンもアル・ジャジーラの番組で語っている。

DIAやCIAの報告を大統領に無視させたのはネオコンだと言えるだろう。今回の巡航ミサイルによる攻撃もジョン・マケインやヒラリー・クリントン、あるいは有力メディアは歓迎しているが、彼らは事実を尊重しない。欲望に任せて侵略を続けるだけだ。理性に訴えようとしても無駄だということでもある。これまで粘り強く話し合いで問題を解決しようとしてきたウラジミル・プーチン露大統領だが、限界が近づいているだろう。





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最終更新日  2017.04.11 13:12:05



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