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《櫻井ジャーナル》

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2017.10.10
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サウジアラビアはロシアから防空システムS-400を含む兵器/武器の供給を受けると伝えられている。10月4日から7日にかけてサウジアラビアのサルマン・ビン・アブドゥルアジズ・アル・サウド国王がロシアを訪問、ウラジミル・プーチン大統領と会談したが、そのひとつの結果だ。

S-400は9月12日にトルコも購入することで合意していたが、サウジアラビアの話が伝わるのと同じタイミングで共同生産を要求していると報道された。この要求が認められない場合、先の合意を取り消し、別の国から防空システムを購入するとしている。トルコ的な駆け引きに出たようだ。

2011年春にアメリカ、イスラエル、サウジアラビアを中止に始められたシリアやリビアへの体制転覆作戦にトルコも参加、その手駒として動いていたのがサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を中心とする武装集団、つまりアル・カイダ系武装集団(AQI、アル・ヌスラなどさまざまなタグが付けられた)やそこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)。そうした侵略部隊の兵站線はトルコから延びていた。

この兵站線は2014年1月にトルコの憲兵、ウブラフム・アイドゥン憲兵少将、ハムザ・ジェレポグル憲兵中将、ブルハネトゥン・ジュハングログル憲兵大佐が摘発したが、翌年の11月28日に逮捕されてしまった。この武器密輸を指揮していたのはレジェップ・タイイップ・エルドアン体制を支えてきた情報機関のMIT。この摘発をトルコのジュムフリイェト紙は2015年5月に報道、同紙の編集者が同年11月26日に逮捕され、ジャン・ドゥンダル編集長とアンカラ支局長のエルデム・ギュルは「国家機密」を漏らしたという理由で懲役5年以上の判決が言い渡された。編集長は現在、ドイツへ亡命中のようだ。

シリアを侵略している武装勢力へ兵器/武器などを運び込んでいることを報道したジャーナリストはほかにもいる。そのひとりがイランのプレスTVの記者だったセレナ・シム。トルコからシリアへダーイッシュの戦闘員を運び込むためにWFP(世界食糧計画)やNGO(非政府組織)のトラックが利用されている事実をつかみ、それを裏付ける映像を入手したと言われている。そのシムは2014年10月19日に「交通事故」で死亡した。その前日、彼女はMITからスパイ扱いされ、脅されていたという。

2014年から15年にかけてアメリカのバラク・オバマ政権ではアル・カイダ系武装勢力やダーイッシュを危険だと考える人々は排除された。例えば、マイケル・フリンDIA局長(2014年8月に解任)、チャック・ヘイゲル国防長官(15年2月に解任)、マーティン・デンプシー統合参謀本部議長(15年9月に退役)だ。

武装勢力を使った攻撃を強めようとしたのだろうが、そうしたとき、2015年9月30日にロシアはシリア政府の要請を受けて軍事介入、戦況を一変させ、アメリカの傭兵たちは敗走しはじめる。日本では「右」も「左」もアメリカ信奉者が多いが、この過程でロシア軍は兵器がアメリカ軍を上回る能力を持つことを示し、通常兵器での戦闘ならアメリカ軍/NATO軍は粉砕されるだろう。戦闘機や戦車以上にアメリカを震撼させたのは巡航ミサイルの性能だったようだ。また、電子戦の能力も高いようで、トマホーク・ミサイルを墜落させたり、イージス艦の機能を停止させたとも言われている。

ここにきてロシアに接近する国が増えている一因はこの辺にあるだろう。アメリカのコロガシ経済や武装勢力の編成と支援で重要な役割を演じてきたサウジアラビアがロシアへ接近している意味は重い。これまでアメリカやイスラエルの傍若無人ぶりに辟易していたが、武力を恐れて沈黙してきた国は少なくないはずで、そうした国々がアメリカ離れを起こしかねない状況だ。アメリカは張り子の虎に過ぎないと考える国が増えたなら、アメリカの支配システムは崩壊する。アメリカやイスラエルとしては、ロシアや中国を何としても潰したいところだろう。






最終更新日  2017.10.10 03:55:46


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