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《櫻井ジャーナル》

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2017.10.16
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アメリカはシリア侵略の手駒をクルドへ切り替え、戦闘の中心はデリゾール。その南東に広がる油田地帯を見据えての動きだ。クルドに制圧されつつあるラッカに残っていたダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)の少なからぬ戦闘員はデリゾールへ移動していると見られている。

中東での報道によると、戦闘員たちはバスを連ねてラッカを脱出しているが、その車列をアメリカ/クルドは攻撃していない。イラクのモスルを脱出したダーイッシュなどの戦闘員がデリゾールへ向かう際にも同じ現象が起こった。ロシア国防相はアメリカ主導軍がラッカを絨毯爆撃して住民を殺し、インフラを破壊していると非難している。

ダーイッシュが売り出されたのは2014年前半のこと。1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にモスルを制圧している。その際にトヨタ製の真新しい小型トラックのハイラックスを連ねた「パレード」を行い、その様子を撮影した写真が配信されたことも有名になった。

パレードを含め、ダーイッシュの行動をアメリカの軍や情報機関はスパイ衛星、偵察機、通信傍受、人から情報を把握していたはずだが、攻撃せずに静観していた。ダーイッシュ的な武装集団の勢力拡大を2012年8月の段階で警告していたマイケル・フリンDIA局長はそのときにバラク・オバマ政権から追い出されている。

アメリカ、イスラエル、サウジアラビアを中心とする勢力がシリアに対する侵略を始めたのは2011年3月。その前月に侵略戦争が始まったリビアでは同年10月にムアンマル・アル・カダフィ体制が倒され、カダフィは惨殺された。アメリカをはじめとする侵略勢力はシリアのバシャール・アル・アサドが逃げ出すことを期待したようだが、本人だけでなく、イギリス出身の妻アスマもシリアに残り、侵略軍と戦う姿勢を見せた。

カダフィ体制が倒された後、侵略勢力は戦闘員と武器/兵器をシリアへ運んでいる。その拠点になったのベンガジのアメリカ領事館だということは本ブログで何度も書いてきたので、今回は割愛する。また、今年7月にはアゼルバイジャン国営のシルク・ウェイ航空が外交貨物を装って武器/兵器を運んでいることが明らかにされた。アメリカのほか、バルカン諸国、イスラエル、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、ドイツ、デンマーク、スウェーデンなどが関係しているという。





この工作ではアメリカの特殊部隊が重要な役割を果たしているが、現在、アメリカ中央軍を率いているジョセフ・ボーテル司令官は特殊部隊の出身で、トルコのクーデター未遂では黒幕のひとりだとも言われている。

ダーイッシュを作り上げ、支援しているのがアメリカやその同盟国、友好国だということはアメリカの将軍だけでなく、前副大統領や元国務長官も認めている事実。そうした報告の人の中にはローマ教皇庁の司教も含まれている。ローマ教皇庁の通信社アージェンツィア・フィディースは2012年6月、現地を調査したフランス人司教の報告を掲載したが、その中で次のように指摘されている:「全ての人が真実を語ったなら、シリアの平和は維持されただろう。戦闘が始まって1年を経たが、西側メディアの偽報道が押しつける光景は地上の事実からかけ離れている。」




日本を含む西側の有力メディアがこうした事実を知らないことはないだろう。





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最終更新日  2017.10.16 18:06:07



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