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《櫻井ジャーナル》

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2017.12.02
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ドナルド・トランプ大統領の安全保障補佐官だったマイケル・フリン中将が「偽証」したとする声明を特別検察官のロバート・ミュラーが発表した。ロシアのセルゲイ・キスリャク駐米大使との会話についてFBIに間違った情報を伝えたということが理由。フリンとキスリャクとの会話は電子情報機関のNSAが盗聴、記録し、その内容とフリンの話を照らし合わせた結果だという。つまり、会話の内容は問題にされていない。アメリカの支配層(トランプ大統領ではない)はターゲットを潰すため、NSAが盗聴した会話の内容を本人が正確に語らなかったという「犯罪」を使ったわけだ。

フリンの通話に限らず、NSAは全ての通信を傍受し、記録している。つまり、NSAで通信傍受システムを開発した人物を含む専門家が指摘しているように、トランプやその周辺の人々がロシア側と不適切な遣り取りをしていたならNSAが証拠を握っているはず。新たな捜査は必要ない。ミュラーを特別検察官に据えたという事実が「ロシアゲート」のインチキを示している。

民主党本部のサーバーをハッキングして入手したと思われる電子メールと添付ファイルをWikiLeaksは2016年7月22日に公表、その中にはバーニー・サンダースが同党の大統領候補になることを妨害するよう民主党の幹部に求めるものが含まれている。民主党幹部たちが昨年5月26日の時点でヒラリー・クリントンを候補者にすると決めていたことを示唆している電子メールの存在も知られている。

WikiLeaksによる電子メールの公開を民主党や有力メディアは「ロシアの陰謀」だと主張し、その内容に人々が目を向けないように大々的なキャンペーンを張っている。この主張が事実なら、その証拠をNSAは握っているはずで、FBIもすぐそれを手に入れることができる。そうした証拠が提示されていないのは、証拠がないからだろう。少なからぬ情報関係者は内部から漏れていると指摘している。

ところで、民主党がクリントンを候補者に選ぶ方向で動いていたことはDNC(民主党全国委員会)の委員長だったドンナ・ブラジルも認めている。彼女はWikiLeaksが公表した電子メールの内容を確認するために文書類を調査、DNC、ヒラリー勝利基金、アメリカのためのヒラリーという3者の間で結ばれた資金募集に関する合意を示す書類を発見したという。その書類にはヒラリーが民主党のファイナンス、戦略、そして全ての調達資金を管理することが定められていた。しかも、その合意が証明されたのは彼女が指名を受ける1年程前の2015年8月だ。

ヒラリーは投機家のジョージ・ソロスと緊密な関係にあり、その人脈はサウジアラビアのムハンマド・ビン・ナイェフにつながる。この人物は2015年4月に皇太子となったが、ヒラリーがアメリカ大統領に選ばれなかったこともあり、今年(17年)6月にそのポストから引きずり下ろされる。後任はムハンマド・ビン・サルマンだ。ビン・サルマンはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフに近い。ソロスとネタニヤフとの関係は悪いと伝えられている。

今回、ミュラーが起訴したフリンは2012年7月24日から14年8月7日にかけてDIA(国防情報局)の局長を務めた人物。その間、2012年8月にDIAはシリア情勢に関する報告書をバラク・オバマ政権へ提出し、その中で反シリア政府軍の主力はサラフィ主義者、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQIだと指摘している。バラク・オバマ政権が主張するところの「穏健派」は事実上、存在しないというわけだ。

また、オバマ政権が「穏健派」に対する支援を止めなければ、シリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があるとも警告していた。それはダーイッシュという形で現実のものになった。

このダーイッシュは2014年1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にはイラクのファルージャやモスルを制圧している。その際にトヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねてパレード、その後継を撮影した写真が世界規模で流れ、多くの人に知られるようになる。

このとき、アメリカの軍や情報機関はスパイ衛星、偵察機、通信傍受、エージェントなどから情報を得ていたはずだが、反応しなかった。つまり、ダーイッシュの軍事侵攻を容認していた。パレードしている車列などは格好の攻撃目標だったはずだ。こうしたオバマ政権の姿勢にフリンは反発、政権の内部で対立が生じたようだ。そして8月にフリンは追い出される。退役後、フリン中将はアル・ジャジーラの番組に出演、ダーイッシュの勢力が拡大したのはオバマ政権が決めた政策によると語っているが、これは事実だ。

「ロシアゲート」では1799年に制定されたローガン法が重要な役割を果たした。民間人が外交へ介入することを禁じた法律だが、問題にされた時期、トランプが次期大統領になることは決まっていた。形式的には民間人だが、事実上、大統領としての準備を始めねばならないときの出来事。司法長官代理だったサリー・イェーツはフリンを「偽証トラップ」で引っかけるため、この法律を使ったようだ。






最終更新日  2017.12.02 17:16:51

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