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《櫻井ジャーナル》

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2018.05.01
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 シリア政府軍の軍事施設が4月29日に攻撃された。ターゲットになったのはハマの兵器庫とアレッポにある飛行場で、大きな爆発音が聞かれたという。いずれも近くにイランの武装勢力がいたようで、十数名のイラン人だ死亡したとも言われているが、ヒズボラ幹部の説明によると、犠牲者は出ていない。ハマには7から8機のミサイル、アレッポには5機のミサイルが使われたとも伝えられている。

 ミサイルは東の方から撃ち込まれたようだが、誰が攻撃したかは明確でない。最も有力な国はイスラエル。シリア政府軍は東グータを制圧した後、ダマスカスの南を占領しているジハード傭兵を攻撃する姿勢を見せているのだが、この武装勢力はイスラエルと緊密な関係にあると言われている。

 また、アル・タンフの東側から国境を越えてアメリカ軍が撃ち込んだとする情報もある。アル・タンフではアメリカとイギリスの特殊部隊が反シリア政府軍を訓練していた。ヨルダンにあるアメリカやイギリスの基地から発射されたとする情報も流れている。

 今回、西側がシリアに対する直接的な攻撃を始めた切っ掛けはドナルド・トランプ米大統領の発言。アメリカ軍をシリアからすぐに撤退させると3月29日に発言したのだ。これには政府内からも否定的な発言が出ている。

 そうした中、アル・ヌスラ(アル・カイダ系武装勢力)と連携しているジャイシュ・アル・イスラム、アル・カイダ系武装集団と一心同体の関係にある「白いヘルメット」が4月7日にドゥーマで政府軍が化学兵器で住民70名以上を殺したと宣伝しはじめた。例によって証拠は示されず、西側の政府や有力メディアは調査をすることなくシリア政府を批判するキャンペーンを開始する。

 その後、インディペンデント紙のロバート・フィスク特派員やアメリカのケーブル・テレビ局OANの記者が攻撃があったとされる地域へ入って取材、毒ガス攻撃があったことを示す痕跡はないと伝えたが、ここにきてOPCW(化学兵器禁止機関)のチームもドゥーマで化学兵器が使われた痕跡はなく、犠牲者もいないと報告している。アメリカやイギリスは2003年にも「大量破壊兵器」という大嘘をついてイラクを侵略、破壊と殺戮を続けてきた。そうした国の政府を信じること自体が犯罪的だ。

 シリアに対してもイラクの時と同じ手口が使われていて、4月8日にはホムスにあるT4空軍基地をイスラエル軍の2機のF-15がミサイルで攻撃、4月14日にはOPCW(化学兵器禁止機関)の調査チームが現地を訪れる直前、アメリカ、イギリス、フランスの3カ国がシリアをミサイル攻撃した。

 14日に行われた攻撃のターゲットは、アメリカ国防総省の発表によると、バルザー化学兵器研究開発センター、ヒム・シンシャー化学兵器貯蔵施設、ヒム・シンシャー化学兵器で、それぞれ76機、22機、7機が使われ、すべてが命中したとしている。

 しかし、建物に比べて使われたミサイルの数がアメリにも多すぎ、真実味がない。ロシア国防省の発表によると、ダマスカス国際空港(4機。全て撃墜)、アル・ドゥマイル軍用空港(12機。全て撃墜)、バリー軍用空港(18機。全て撃墜)、サヤラト軍用空港(12機。全て撃墜)、メゼー軍用空港(9機。うち5機を撃墜)、ホムス軍用空港(16機。うち13機を撃墜)、バザーやジャラマニの地域(30機。うち7機を撃墜)が狙われたというが、これが事実に近いだろう。

 この攻撃に使われたのは巡航ミサイルだが、4月29日に使われたのは​GBU-39​だと見られている。これは航空機から発射され、滑空しながらターゲットへ向かうタイプ。巡航ミサイルでは駄目だということで、別のミサイルを試した可能性がある。






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最終更新日  2018.05.01 05:27:09



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