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《櫻井ジャーナル》

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2018.05.25
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 神経ガスA-234の攻撃を受けて一時期は昏睡状態だったというユリア・スクリパリの映像をロイターが配信した。(​記事​、​映像​)イギリス政府はユリアと父親のセルゲイは使われた化学兵器として「ノビチョク(初心者)」というロシア的な名称を使ったが、これは1971年から93年にかけてソ連/ロシアで開発されていた神経物質の総称。ロシアでこの名称が使われることはないと指摘する人もいる。

 セルゲイはGRU(ロシア軍の情報機関)の元大佐で、スペインに赴任中の1995年にイギリスの情報機関MI6に雇われ、99年に退役するまでイギリスのスパイとして働いていた人物。そうした事実が退役後に発覚して2004年12月に逮捕され、06年には懲役13年が言い渡されているが、10年7月にスパイ交換で釈放され、それからはソールズベリーで生活していた。本人もイギリスの当局も命を狙われるような状況にはないと判断していたようで、本名で生活していた。娘のユリアは2014年にロシアへ戻っている。

 ふたりは3月4日にソールズベリーで倒れているところを発見されて入院、それ以来、イギリス政府はウラジミル・プーチン露大統領が主犯だと主張してきた。その当時から元ウズベキスタン駐在イギリス大使のクレイグ・マリーは、イギリス軍の化学兵器研究機関であるポート・ダウンの科学者は使われた神経ガスがロシアで製造されたものだと特定できなかったと語っていたが、これはポートン・ダウンにあるDSTL(国防科学技術研究所)があり、​そこのチーフ・イグゼクティブであるゲイリー・エイケンヘッドもスカイ・ニューズの取材で確認​している。

 それに対し、ドイツでは5月17日にノビチョクに関する情報をドイツの情報機関は1991年から持っていたと報道されている。その情報はスウェーデン、フランス、イギリス、アメリカなどNATO加盟国にも伝えられていたという。また、チェコの大統領も自国が同じ化学兵器を製造していたと語っている。少なくともこれらの国はノビチョクを製造し、保有することが可能だ。

 問題の化学兵器の毒性はVXガスの10倍だという。VXガスの致死量は体重70キログラムの男性で10ミリグラムと言われているので、単純に考えるとノビチョクは1ミリグラム。かつて日本でカルト集団がサリンをまいたとされているが、死に至らなくても後遺症に悩まされている人もいるようだ。それに対してユリヤは4月9日に退院、今では元気そうである。ロシアへ戻りたいと言っているが、ロシア大使館の人間だけでなく親族も会えない状態が続いている。今回の「取材」でもユリアに対する質問は禁じられていたようだ。これをイギリス政府は「保護」と言っているらしい。

 この件ではイギリス政府の主張があまりにも現実離れしているため、化学兵器による攻撃などはなく、単純にふたりはイギリス当局に拉致、監禁されているのではないかと疑う声が出ていた。今回、ユリアの映像を流した理由はその辺にあるのだろう。ただ、ユリアの発言が警察発表のようだということで新たな疑惑も生じさせてしまった。







最終更新日  2018.05.25 18:00:10



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