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アメリカのNSC(国家安全保障会議)にアンソニー・ルッジエッロが加わったことが話題になっている。この人物はネオコンに属す朝鮮の専門家で、朝鮮半島の和平進展を望んでいないと見られているからだ。現在、NSCを仕切っているのは国家安全保障補佐官のジョン・ボルトン。平和的な人物とは言えない。 6月12日にアメリカのドナルド・トランプ大統領と朝鮮の金正恩労働党委員長はシンガポールで会談したが、その段取りをつけたのは韓国の文在寅大統領。その文大統領はロシアのウラジミル・プーチン大統領と連携、ロシアと戦略的な同盟関係にある中国は朝鮮と接触していた。 米朝首脳会談が実現された後、6月22日に韓国大統領はロシアでプーチン大統領と会い、平和的な朝鮮半島の非核化を目指すことで合意、さらに国境を越えたエネルギー・プロジェクトを推進し、FTA(自由貿易協定)に関する話し合いを始めことを決めたと伝えられている。その韓ロ会談が行われた日にトランプ大統領は朝鮮を「尋常でない脅威」だと表現している。 朝鮮半島の緊張緩和は韓国、ロシア、中国が連携して実現した。アメリカは朝鮮を東アジアの軍事緊張を高める仕掛け、中国侵略を実現するために火種として使ってきた。その朝鮮を韓国、ロシア、中国の3カ国は押さえ込むことに成功、朝鮮半島問題で主導権を握った。こうした展開はアメリカの支配層にとって好ましくない。 すでにアメリカ軍は太平洋軍をインド・太平洋軍に変更、中国が進める「海のシルクロード」を押さえる体制を整えた。そのルートの東端にあたる南シナ海では中国を軍事的に威圧しようとしている。台湾海峡の軍事的な緊張も高まっている。 朝鮮半島の問題もアメリカ主導で進められないと判断したなら、つまり朝鮮の属国化が難しいと考えたなら、和平の進展を潰そうとする可能性が高い。そうした意味で、アンソニー・ルッジエッロが注目されているわけだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.07.03 16:48:36
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