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《櫻井ジャーナル》

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2018.07.21
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 IR(統合型リゾート)実施法が参議院の本会議で可決された。いうまでもなく、この法律は日本へカジノを導入することが目的だ。博打は政治家がよだれを垂らす利権だが、その欲ぼけ政治家を煽った人物がいる。ラスベガス・サンズなどを経営するドナルド・トランプのスポンサー、シェルドン・アデルソンだ。ウクライナ系ユダヤ人で、2013年に​イランを核攻撃で脅すべきだと主張​している。カジノの世界へ入ったのは遅く、1988年、55歳の時である。現在、ラスベガスのほか、ペンシルベニア、東南アジアのマカオとシンガボールでカジノを経営している。


 このアデルソンは2013年11月に来日、自民党幹事長代行だった細田博之に対して東京の台場エリアで複合リゾート施設、つまりカジノを作るという構想を模型やスライドを使って説明、議員たちは動き出す。そして「自民党などは、カジノ解禁を含めた特定複合観光施設(IR)を整備するための法案を国会に提出した。日本維新の会、生活の党の議員などとの共同提出で、公明党は加わらなかった。」(「カジノ法案:自民党など国会提出-1兆円市場実現に向け前進」、Bloomberg、2013年12月6日)

 アデルソンは2014年2月、日本へ100億ドルを投資したいと語ったと伝えられている。そして「自民党などは昨年(2013年=引用者注)末、カジノ解禁を含めた特定複合観光施設(IR)の整備を推進するための法案を国会に提出、今年5月の大型連休明けに審議入りする見通し。同法案が予定通り国会を通過すれば、「IR実施法」の法制化に向けた作業が始まる。順調に手続きが進めば、カジノ第1号は2020年の東京オリンピックに間に合うタイミングで実現する可能性がある。」(「焦点:日本カジノに米サンズが100億ドルの賭け、巨大市場にらみ先陣争い」、ロイター、2014年2月28日)

 2014年5月に来日したイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は日本政府の高官に対し、アデルソンへカジノのライセンスを速やかに出すよう求めたとイスラエルのハーレツ紙が2015年2月5日付け紙面で伝えた。(​この記事をハーレツ紙はすぐに削除​している。)

 本ブログでは前にも書いたことだが、著名なカジノの所在地はオフショア市場(課税を回避したり資産を隠すための場所)と重なる。カジノに「紳士淑女」が集う理由のひとつはそこにある。カジノでは巨額資金が動くのでマネーロンダリングに利用しやすい。しかも博打にはイカサマがつきもの。

 富豪たちが課税から逃れるために使ってきた場所としてはスイス、ルクセンブルグ、オランダ、オーストリア、ベルギー、モナコなどが有名だが、1970年代になるとロンドンの金融街(シティ)を中心とするネットワークが整備され、カネの流れは変わった。そのネットワークはかつての大英帝国をつなぐもので、ジャージー島、ガーンジー島、マン島、ケイマン諸島、バミューダ、英領バージン諸島、タークス・アンド・カイコス諸島、ジブラルタル、バハマ、香港、シンガポール、ドバイ、アイルランドなどが含まれている。

 しかし、現在、最大のオフショア市場/タックスヘイブンはアメリカ。ロスチャイルド家の金融持株会社であるロスチャイルド社のアンドリュー・ペニーが2015年9月、サンフランシスコ湾を望むある法律事務所で税金を避ける手段について講演した際、​税金を払いたくないなら財産をアメリカへ移すように顧客へアドバイスするべき​だと語ったという。アメリカこそが最善のタックス・ヘイブンだというわけである。ペニーはアメリカのネバダ、ワイオミング、サウスダコタなどへ銀行口座を移動させるべきだと主張、ロスチャイルドはネバダのレノへ移しているという。

 「ギャンブル依存症」も深刻な問題だが、富豪や巨大企業の課税回避や資産隠しもカジノ建設の重要な目的だろう。カジノは地下世界と地上世界の出入り口になる。出入り口の番人として犯罪組織が雇われたとしても驚かない。







最終更新日  2018.07.21 15:00:10



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