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《櫻井ジャーナル》

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2018.07.30
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 アメリカ軍がイギリスとオーストラリアを引き連れ、8月にイランを攻撃するとアメリカで報道されているが、ジェームズ・マティス国防長官はイランの体制転覆は考えていないと発言している。

 ドナルド・トランプ政権はイランの石油輸出を止め、経済的に破綻させて体制を転覆させようとしていている。1953年にクーデターでイランのムハマド・モサデク政権を倒したときと同じ戦術だが、今のイランには中国やロシアがいて孤立していない。

 イランの石油輸出をアメリカが力尽くで止めようとすれば、対抗してホルムズ海峡を封鎖すると警告しているが、これは十分に可能。日本やEUなどアメリカの「同盟国」にとって深刻な事態になるが、シェール・ガスやシェール・オイルを売りたいアメリカにとっては悪くない。

 ホルムズ海峡が戦争に巻き込まれれば、当然のことながら、石油相場は暴騰する。アメリカのシェール・ガス/オイルの採算ラインは1バーレルあたり60ドルから80ドルだと言われているが、1バーレルあたり数百ドルになっても不思議ではない。何しろ、世界の石油供給量のうち約2割はこの海峡を通過すると言われているからだ。しかも、シェール・ガス/オイルは4年から5年しか生産量を維持できず、その後は大幅に減少すると言われている。

 1992年にネオコンをはじめとするアメリカの好戦派は世界制覇プロジェクトを始動させたが、結果として自らの首を絞めることになっている。1990年代にこの勢力はロシアを支配、略奪で巨万の富を手にしたが、その反動でロシア国民は反西側で団結した。2012年にアメリカはロシアを再び属国にすべくカラー革命を目論んだが、全く機能しなかった。

 中東では2003年にイラクを先制攻撃したものの傀儡政権を樹立できず、11年に始めたジハード傭兵を使った侵略もロシア軍の介入で失敗、クルドとの連携も思惑通りには進んでいない。その間、「同盟国」だったはずのトルコやカタールが離反している。

 2014年2月にウクライナの合法政権をネオ・ナチを使って倒したが、その結果、中国とロシアを接近させ、両国は戦略的同盟国になっている。その両国は現在、アメリカの支配システムを支えているドル体制を揺るがす存在だ。

 ドナルド・トランプの背後にいるヘンリー・キッシンジャーはロシアに接近、中国との関係にひびを入れようとしているように見える。

 1970年から72年にかけてキッシンジャーは中国との関係改善を実現、ソ連を孤立化させることに成功した。今は中国を孤立化させようとしているが、ロシアを離反させることは不可能だろう。今は韓国もロシアと中国に接近、朝鮮を巻き込んだ。

 ネオコンが描いた机上の空論に基づく世界制覇プロジェクトはアメリカの支配体制崩壊を早めているように見える。







最終更新日  2018.07.30 20:06:57



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