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《櫻井ジャーナル》

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2018.09.07
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 ある国のあり方を決めるのは基本的にその国の国民であるべきであり、他の国が別の国のあり方を強制するべきでないとされている。内政不干渉の原則だが、それを理解できない人たちがいる。その代表格がアメリカの支配層だ。自分たちを特別な存在だと信じている。


 自分たちの意に沿わない体制、政権をあらゆる手段、つまり買収、恫喝、宣伝、要人暗殺、経済戦争、クーデター、軍事侵略などによって倒してきた。シリアもそのターゲットのひとつ。そうした事実を誤魔化すための呪文のひとつが「内戦」にほかならない。

 アメリカ支配層の中でも特に侵略志向の強い勢力がネオコン。1970年代半ば、ジェラルド・フォード政権の時代に台頭した親イスラエル派なのだが、台頭の背景にはキリスト教の一派が存在していた。イエスの再臨を実現するためにはイスラエルの存在が不可欠だと信じる福音主義者(聖書根本主義者)だ。

 ネオコンは1980年代からイラクに親イスラエル政権を成立させようとしていた。そのためにサダム・フセインを排除しようとする。彼らにとって1990年8月のイラク軍によるクウェート侵攻は願ってもないチャンスだったはずだ。

 その年の10月、イラクに対する攻撃を正当化するため、アメリカ下院の人権会議でイラク軍の残虐性をひとりの少女「ナイラ」が証言した。アル・イダー病院でイラク兵が赤ん坊を保育器の中から出して冷たい床に放置、赤ん坊は死亡したと涙を流しながら訴えたのだが、この話には大きな問題があった。この「ナイラ」はアメリカ駐在のクウェート大使の娘で、イラク軍が攻め込んだときにクウェートにはいなかったのである。この証言を演出したのは広告会社のヒル・アンド・ノールトン。これ以降、侵略の下地を作るため、アメリカ支配層は広告の手法を盛んに使い始めた。

 こうした工作が功を奏し、アメリカ主導軍は1991年1月にイラクへ軍事侵攻する。ネオコンはフセインを排除できると喜んだのだが、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領は排除しないまま停戦してしまう。その決定を知ったネオコンは怒るが、そのひとりが国防次官だったポール・ウォルフォウィッツ。彼はシリア、イラン、イラクを5年から10年で殲滅すると口にしたという。これは​欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の元最高司令官、ウェズリー・クラークの話​だ。


 2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃され(9/11)、人びとが茫然自失の状態になったことを利用してジョージ・W・ブッシュ政権は攻撃と無関係なアフタにスタンとイラクを先制攻撃した。

 アフガニスタンは石油のパイプライン利権が関係していたが、イラクは1991年の段階でネオコンが決めていたターゲット国。現在、アメリカ支配層がアフガニスタンに執着している理由のひとつは中国が進める一帯一路を潰すことにある。

 9/11から10日ほど後、クラークは統合参謀本部でイラクを攻撃するという話をスタッフから聞く。その6週間ほど後、国防長官の周辺で攻撃予定国のリストが作成されていたことをやはり統合参謀本部で知らされている。そこに載っていた国はイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイラン。いずれも911とは無関係の国である。リストのトップに書かれているイラクは2003年3月に先制攻撃された。(​3月​、​10月​)(つづく)







最終更新日  2018.09.08 11:09:17



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