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アメリカ議会で好戦派のひとりとして知られているリンゼイ・グラハム上院議員によると、ドナルド・トランプ大統領はヨーロッパ各国に対し、シリア北部に「緩衝地帯」を儲けるために軍隊を派遣するように求めているという。 トランプ大統領はアメリカ軍の地上部隊を撤退させると決断、その意向に従ってジェームズ・マティス国防長官は部隊をシリアから撤退させる命令書に署名している。 この命令があるにもかかわらず、アメリカ軍はシリア北部へ軍事物資を運び込み、イラクとの国境周辺で軍備を増強しているともいう。 トランプの命令は有力メディアや議会だけでなく、閣内にも反対派が存在する。すでにマティス長官は辞意を表明し、ボーイングの副社長を務めたパトリック・シャナハンが長官代理として国防総省を指揮している。マイク・ペンス副大統領、ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官、マイク・ポンペオ国務長官もトランプの決定を否定するような言動を繰り返してきた。 ユーラシア大陸の沿岸地域を支配して内陸部の中国やロシアを締め上げるというアメリカやイギリスの長期戦略を考えると中東を手放すことは考えられず、何らかの形で支配を続けるつもりだろう。イギリスやフランスもシリア占領を続け、その一部を奪おうとしているので、アメリカの誘いに乗る可能性はある。 ユーフラテス川の北側には油田地帯が存在、アメリカ支配層はそれを手放そうともしないだろう。彼らはその地域に「満州国」を築こうとしているのだ。 2012年8月にアメリカ軍の情報機関DIAがバラク・オバマ政権に提出した報告書の中で、政権が反政府軍を支援するという政策を変更しないと東部シリア(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があると警告していた。 この警告は2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)という形で現実になったが、これもシリア北部の油田を支配することがひとつの目的だったと考えられている。この支配地域が「満州国」的な存在だ。 現在、イラン情勢を巡ぐる姿勢でアメリカとEUは対立しているが、シリアの油田という餌をEUへ示している可能性もある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.02.18 17:38:25
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