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《櫻井ジャーナル》

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2019.04.06
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 アメリカ軍はイラク西部のアル・アンバールにふたつの新しい軍事基地を建設したと現地で伝えられている。ひとつはバグダッドとシリアの首都ダマスカス、もうひとつはバグダッドとヨルダンの首都アンマンを結ぶ幹線道路を抑える位置にあり、イラク、シリア、ヨルダンの連携を妨害することが目的のひとつのようだ。

 シリアでアメリカ軍はクルドを使ってユーフラテス川の北側を支配、その地域にはイギリスやフランスと合わせて20カ所程度に軍事基地を建設済みだと言われている。ドナルド・トランプ大統領の撤兵命令にもかかわらず、アメリカ軍は居座る姿勢を鮮明にしている。

 ユーフラテス川の南側にもアメリカ軍の占領している場所がある。バグダッドとダマスカスを結ぶ位置にあるアル・タンフだ。ここに建設されたアメリカ軍の基地にはイギリス軍の特殊部隊も駐留、そこで訓練を受けた傭兵がユーフラテス川沿いの油田地帯、デリゾールへ送り込まれているともいう。

 現在、軍事的な緊張が高まっているのはシリア西部にあり、トルコと面しているイドリブ。ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)に残された最後の支配地域だ。アメリカを後ろ盾とするアル・カイダ系のタハリール・アル・シャーム(アル・ヌスラ)を名乗るジハード傭兵(サラフ主義者やムスリム同胞団が中心)が支配してきたが、トルコ系の武装集団も活動している。

 2011年3月にジハード傭兵を送り込まれた当時、その雇い主はアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟、イギリス、フランスのサイクス-ピコ協定コンビ、パイプラインの建設でシリアと対立したカタールのほか、トルコも参加していた。

 2016年に入ってカタールやトルコは侵略グループから離脱、トルコはイドリブに送り込んだ配下の武装グループを穏健化させようとしたが、失敗したと見られている。

 トルコが侵略グループから離れた最大の理由は経済的なものだったと言われている。元々トルコはシリアやロシアと経済的に強く結びついていたのだが、短期間でアメリカがシリアを制圧するという前提で攻撃に参加していた。その思惑が外れ、自国経済が悪化したのだ。一時期は金利を低下させて信用バブルを発生させてごまかしていたが、それが限界にきている。その結果、先日行われた地方選挙では主要な都市で敗北している。

 トルコ政府は防空システムS-400を購入する契約をロシア政府と結び、7月にはトルコ側へ引き渡されると言われている。トランプ政権はその取り引きを止めるように要求、その求めに応じないならF-35戦闘機を供給しないと脅している。

 F-35は欠陥戦闘機で、軍事的に考えるとロシア製のSu-35に切り替えた方が良い。Su-35は性能面で勝っているだけでなく価格も安い。問題は経済的なものだ。トルコはF-35の製造にも参加していることから、この戦闘機の供給が止まると経済的なダメージになる。

 アメリカ政府はトルコに対して絶対的な服従を要求しているわけだが、主権国家であろうとすれば、すでに悪化している経済がさらに悪化する。今の流れからすると、ロシアに助けをもとめることになりそうで、シリア政府軍によるイドリブ奪還は容易になるかもしれないと見られている。







最終更新日  2019.04.06 07:40:06



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