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《櫻井ジャーナル》

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2019.04.21
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 フランスの首都パリにあるノートルダム大聖堂で4月15日に大規模な火災が発生し、屋根や尖塔が焼け落ちるなどの被害が出た。それを受けて富豪、例えばアルノー家は「2億ユーロを寄付する」と表明。短時間の間に寄付の総額は10億ユーロに達したという。

 ノートルダム大聖堂は権力の象徴でもある。寄付を申し出たという富豪は権力を握っている少数グループの構成員だ。富がそうした構成員へ流れる仕組みを作り上げる「(へ)理屈」が新自由主義。富は1%に満たない集団へ集中し続け、その一方で大多数の民は貧困化している。

 国内の民から富を搾り取るだけではすぐに限界に達して破綻する。それを回避するためには国外で略奪を続けるしかない。豊臣秀吉と同じ状況に彼らは置かれている。さらに資産を増やすためにも侵略戦争は必要だ。2011年春に始まったリビアやシリアに対する侵略でフランスはイギリスと同じように重要な役割を果たしてきた。

 女優の​パメラ・アンダーソン​はツイッターで大聖堂における火災の問題を取り上げた。カトリック教会は再建に必要な十分な資金を持っているとしたうえで、家を持てず、街頭で飢えている人びとに対して富豪が何もしていないと批判。富豪たちは「賞賛されるに違いない。そして彼らの寄付は非課税になる」と皮肉っている。

 同じような批判は少なくないが、勿論、「民と大聖堂のどちらが大事か」と言っているのではない。富豪は民から搾り取るだけであり、それが指摘されている。金持ちの「慈善」などは彼らの稼ぎや資産に比べれば微々たるもので、搾取の目くらましであり、税金対策でもある。だから貧富の差が急速に拡大しているのだ。かつて「左翼文化人」を彼らは支援したりしていたが、それはそうした「文化人」を操るのが目的だった。

 昨年の終わりから強者総取りの新自由主義に対する抗議活動(黄色いベスト)がフランスでは展開され、エマニュエル・マクロンは暴力的に取り締まっている。

 このマクロンは2017年5月に実施された大統領選挙の決選投票でマリーヌ・ル・ペンを破り、当選した。2006年から09年まで社会党に所属していたが、その間、08年にロスチャイルド系投資銀行へ入り、200万ユーロという報酬を得ていたといわれている人物だ。そうした経歴からロスチャイルドの操り人形と見なす人もいる。

 マクロンはその後、2012年から14年にかけてフランソワ・オランド政権の大統領府副事務総長を務め、14年に経済産業デジタル大臣に就任すると巨大資本のカネ儲けを支援する新自由主義的な政策を推進する。マクロンのボスだったオランドはアメリカ政府の侵略政策にも加わった。

 フランスの社会党はその程度の存在。社会主義政党ではなく巨大資本の手先だと言われても仕方がないだろう。フランス国民の社会党政権に対する憎悪は強まる。オランドの近くにいては未来がないとマクロンが判断しても不思議ではない状況だった。そこでマクロンは2016年4月に「前進!」を結成、目くらましに成功して大統領の座を獲得したわけだ。が、その幻術の効果はすでになくなった。権威を再建できるのだろうか?







最終更新日  2019.04.21 13:23:33

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