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《櫻井ジャーナル》

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2019.05.03
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 アメリカ政府が仕掛けたベネズエラのクーデターは失敗に終わった。ドナルド・トランプ大統領は乗り気でないようで、推進しているのはマイク・ペンス副大統領、マイク・ポンペオ国務長官、ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官たち。大統領がシリアからの撤兵を命じたときに抵抗、命令を阻止したトリオだ。

 シリアを含む中東から北アフリカにかけての地域で展開されてきた政権転覆プロジェクトやウクライナでのネオ・ナチを手先に使ったクーデターを支援していたアメリカの有力メディアはベネズエラでも侵略の応援団。

 例によって「民主化」を求める人びとが「独裁者」を追い詰めるという西側の「リベラル派」が喜びそうなストーリーを有力メディアは流しているのだが、事実との乖離が大きい。ワシントン・ポスト紙は大規模な政府支持デモの参加者を約500人と主張したが、​映像​を見れば明らかに嘘。自らの信頼度を下げることになっている。

 アメリカ政府がベネズエラの「暫定大統領」に任命したフアン・グアイドは4月30日に軍事蜂起を呼びかけたが、「笛吹けど踊らず」。グアイドと同様、反政府派の象徴になっているレオポルド・ロペスはスペイン大使館へ逃げ込み、クーデターに参加した兵士25名はブラジル大使館へ逃げ込んでいる。

 ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は航空機でキューバへ逃げようとしていたポンペオ国務長官はメディアに説明、失笑を買った。ポンペオもワシントン・ポスト紙もクーデターは成功すると信じていた、あるいはベネズエラ政府から偽情報をつかまされていたのかもしれない。

 おそらくアメリカ側は政府の要人や軍の幹部を買収することに失敗したのだろうが、次はアメリカ軍の侵攻というを政府の好戦トリオや有力メディアなどは考えているかもしれないが、戦争になれば泥沼化は必至で、数十年は戦闘が続くと考えられている。統合参謀本部は軍事侵攻に乗り気ではないだろう。

 イラク、シリア、イランへ軍事侵攻するというプランをポール・ウォルフォウィッツがフォート・アーウィンの司令官だったウェズリー・クラーク准将(当時)に語ったのは1991年。ソ連の消滅を見通し、アメリカは好き勝手に軍事力を行使できると主張していたという。当時、ウォルフォウィッツは国防次官を務めていた。

 2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された直後、クラークは統合参謀本部を訪れる。欧州連合軍最高司令官を経て2000年に退役していた。退役時は大将だ。

 そこでクラークは国防長官の計画を知らされる。イラク、シリア、イランに加え、レバノン、リビア、ソマリア、そしてスーダンを攻撃するというのだ。この計画を教えた軍人は苦悩の表情を見せていたという。アメリカ軍の幹部の中にはネオコンの軍事作戦を愚かだと考える人が少なくなかった。(自衛隊の幹部は違うが。)

 ベネズエラへの軍事侵攻が無謀だという意見がある中、トランプ政権で教育長官を務めるベッツィ・デボスの弟で、傭兵会社のブラックウォーター(2009年にXE、11年にアカデミへ名称変更)を創設した​エリック・プリンスは傭兵5000名を投入できればベネズエラの政権転覆に貢献できると発言​したという。

 プリンスは海軍の特殊部隊SEALの元メンバー。特殊部隊は歴史的にCIAと近い関係にある。






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最終更新日  2019.05.03 12:20:55



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