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《櫻井ジャーナル》

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2019.07.27
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 ロバート・マラーが7月24日にアメリカ下院の司法委員会と情報委員会に出席、いわゆる「ロシアゲート」について議員から質問を受けた。この疑惑が事実であることを示す証拠が存在しないことはマラーが特別検察官として​4月18日に発表した報告書​でも認めているが、何とか巻き返しを図りたい民主党はマラーの発言に期待していたのだろう。その期待は砕け散った。

 現在、FBIによる「ロシアゲート」に関する捜査の経緯をコネチカット州の連邦検事だったジョン・ドゥラムが調べているのだが、その結果ではマラーやFBI長官だったジェームズ・コミーらが刑事罰の対象になる可能性がある。

 そもそも、マラーが特別検察官に任命された段階で「ロシアゲート」が作り話であることはわかっていた。アメリカの電子情報機関NSAの技術部長を務め、通信傍受システムの開発を主導し、NSA史上最高の数学者にひとりと言われている内部告発者のウィリアム・ビニーが指摘しているように、NSAはすべての通信を傍受、保管している。もし疑惑が事実ならFBIは必要な証拠をすべて手にすることができたのだ。

 民主党が流したシナリオによると、ロシア政府が民主党のサーバーをハッキングさせたことになっているのだが、コンピュータの専門家、例えばIBMでプログラム・マネージャーを務めていたスキップ・フォルデンは​転送速度など技術的な分析からインターネットを通じたハッキングではないとしている​。インターネットから侵入したにしては、データの転送速度が速すぎにのである。つまり、内部でダウンロードされている。

 この「疑惑」の出発点はヒラリー・クリントンの電子メール。2016年3月にウィキリークスは民主党の幹部やヒラリー・クリントンの不正行為を明らかにする電子メールを公表、7月にはヒラリーを起訴するに十分な証拠を公表していくとジュリアン・アッサンジが発言、実際に発表することになる。

 それに対して民主党はサーバーがGuccifer 2.0にハッキングされ、その黒幕はロシアの情報機関だと主張した。それがウィキリークスへ渡されたというシナリオだ。

 その当時、すでに民主党の候補者選びでバーニー・サンダースへの支持が強まっていた。民主党の大統領候補はサンダースになる可能性が高くなったということである。そうした中、民主党の幹部はヒラリー・クリントンを支援するかのような行動をとり、それが批判されていた。

 そうした中、7月10日にDNC(民主党全国委員会)のスタッフだったセス・リッチが射殺される。警察は強盗に遭ったと発表するが、それに納得できないリッチの両親は元殺人課刑事の私立探偵リッチ・ウィーラーを雇って調査を始めた。

 この探偵によると、セスはウィキリークスと連絡を取り合い、DNC幹部の間で2015年1月から16年5月までの期間に遣り取りされた4万4053通の電子メールと1万7761通の添付ファイルをウィキリークスへ渡したとしている。この発言はウィラーが雇い主に無断で行ったことから問題になり、その後、探偵から情報は出なくなった。

 結局、選挙ではトランプが勝利するが、腹心で国家安全保障補佐官だったマイケル・フリンは民主党や有力メディアだけでなくトランプ政権の内部からも攻撃を受け、2017年2月に辞任させられる。

 その翌月、アダム・シッフ下院議員が下院情報委員会で前年の大統領選挙にロシアが介入したとする声明を出し、「ロシアゲート」なる茶番劇の幕が上がった。

 シッフが主張の根拠にしたのはイギリスの対外情報機関MI6(SIS)の元オフィサー、クリストファー・スティールが作成した報告書。根拠が薄弱だということはスティール自身も認めている代物だ。このスティールに調査を依頼したのはフュージョン、そのフュージョンを雇ったマーク・エリアス弁護士はヒラリー・クリントン陣営や民主党全国委員会の法律顧問を務めていた。

 こうした流れを考えると、マラーはハッキングされたというサーバーを調べ、リッチ殺害について捜査、ウィキリークスのジュリアン・アッサンジやスティールから事情を聞く必要がある。が、こうしたことは行われなかった。

 大統領選挙が展開されている段階でFBIの内部にトランプを引きずり下ろすための工作が始まっていたことが明らかにされている。そこで2013年9月から17年5月までFBI長官を務めたコミーの責任が問われるという話だ出ているわけだ。

 特別検察官になったマラーが胡散臭い人物だということは本ブログでも指摘したこと。彼は1988年にパンナム103便の爆破事件で主席捜査官を務め、リビア政府に責任が押しつて「リビア制裁」の口実を作ったが、実際はCIAが実行したのではないかと疑われている。

 またBCCIという銀行のスキャンダルの捜査を司法省で指揮した。この銀行はCIAがあるガニスタンで行っていた秘密工作の資金をロンダリングしていたことで知られているが、その真相を隠蔽したのだ。

 2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとアーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された当時はFBI長官。この攻撃の背後にサウジアラビアとイスラエルが存在している疑いが濃厚だったのだが、これも封印した。

 もうひとつ注目されているのが結婚相手。1966年にアン・キャベル・スタンディッシュと一緒になったのだが、この女性は1953年4月から62年1月までCIA副長官を務めたチャールズ・キャベルの一族。

 チャールズやダレスは統合参謀本部議長だったライマン・レムニッツァーや空軍参謀総長だったカーティス・ルメイらと一緒にキューバ侵攻を目論んでいる。

 また、ダレスの側近のひとりで1959年1月から62年2月にかけてCIAの破壊工作(テロ)部門を統括していたリチャード・ビッセルはマラーの親戚だ。

 マラーがFBI長官だったのは2001年9月から13年9月までの機関だが、その間、08年にFBIはジェフリー・エプシュタインを情報屋として雇っている。最初に起訴された時期と重なる。この時は「寛大な処分」ですんだ。この事件を地方検事として担当したアレキサンダー・アコスタによると、エプシュタインは「情報機関に所属している」ので放っておけと言われたという。

 ロシアゲート話と小児性愛ネットワークは地下で結びついている可能性があり、CIAやMI6の影も見える。ヒラリーは上院議員時代から軍需産業のロッキード・マーチンを後ろ盾とし、巨大金融資本とも結びついている。漏洩した彼女の電子メールの中には投機家のジョージ・ソロスが政策的な指示を彼女に出していることを示すものが含まれていた。

 また、彼女はバラク・オバマと同じようにロシアとの関係を悪化させ、軍事的な緊張を高めようとしていた。1992年に作成されたウォルフォウィッツ・ドクトリンの前提条件、ロシアの属国化を再び実現しようとしているが、これは全面核戦争を覚悟しなければ不可能だ。そのロシアとの関係修復を訴えたトランプ大統領と側近のフリンが攻撃されたのは必然だった。







最終更新日  2019.07.28 02:18:20

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