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《櫻井ジャーナル》

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2019.08.23
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 韓国の国家安全保障会議は日本と韓国のGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の延長をしないと決め、文在寅大統領に報告したという。韓国軍とアメリカ軍との関係に変化はないが、安倍晋三政権が始めた韓国に対する圧力が両国間の対立をエスカレートさせているとは言える。

 こうした韓国政府の対応の背景として、中国やロシアへの経済的な接近を無視することはできない。遅くとも2011年からロシア政府は東アジアを鉄道やパイプラインで結びつけ、ビジネスを活発化して地域を安定させようとしてきた。そのプランに中国も2015年頃から加わっている。

 アメリカから離れようとする力が韓国で強まったひとつの結果が中国やロシアへの接近だろう。そうした力を生み出したひとつの原因は米韓FTAだ。この協定によって大多数の韓国人は厳しい生活を強いられることになった。アメリカに従っていると属国は酷い目に遭うということだ。

 この協定は2010年12月に韓国大統領だった李明博が署名しているが、事前に韓国の国民は中身を知らされていなかったようだ。しかも、米韓の合意は「どさくさ紛れ」だった。

 その年の3月、米韓両軍は合同軍事演習を実施しているのだが、その最中に韓国の哨戒艦「天安」が爆発して沈没。韓国と朝鮮で境界線の確定していない海域での出来事だった。

 この沈没に関して5月頃から李政権は朝鮮軍の攻撃で沈没したと主張し始める。この主張には疑問が多く、CIAの元高官でジョージ・H・W・ブッシュと親しく、駐韓大使も務めたドナルド・グレッグもこの朝鮮犯行説に疑問を投げかけた。

 そして11月には問題の海域で軍事演習「ホグク(護国)」が実施され、アメリカの第31MEU(海兵隊遠征隊)や第7空軍が参加したと言われている。そして朝鮮軍の大延坪島砲撃につながった。米韓FTAの合意はその翌月だ。アメリカ支配層にとって都合の良い流れになっている。

 本ブログでは繰り返し書いてきたように、鳩山由紀夫首相が検察やマスコミの圧力で辞任に追い込まれたのは、この年の6月。そして誕生した菅直人政権は中国との関係を悪化させる。

 つまり、尖閣諸島(釣魚台群島)の付近で操業していた中国の漁船を海上保安庁が「日中漁業協定」を無視する形で取り締まり、東アジアの軍事的な緊張を高めたのだ。

 それに対し、​2011年夏にロシアのドミトリ・メドベージェフ首相が朝鮮の最高指導者だった金正日とシベリアで会い、110億ドル近くあったソ連時代の負債の90%を棒引きにし、鉱物資源の開発などに10億ドルを投資すると提案​した。

 朝鮮がロシアのプランに同意すれば、シベリア横断鉄道を延長させ、朝鮮半島を縦断、釜山までつなげることが可能。鉄道と並行してパイプラインも建設できる。メドベージェフの提案は朝鮮に対するものだったが、それは韓国も無縁ではない。実際、そのプランに文在寅政権は乗っている。それをアメリカ政府は潰したいだろうが、今のところ成功していない。







最終更新日  2019.08.23 18:33:19

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