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《櫻井ジャーナル》

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2019.08.25
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 INF(中距離核戦力全廃条約)が失効したのは8月2日。その16日後にアメリカは巡航ミサイルのトマホークを地上から発射した。2017年4月と18年4月にシリアを攻撃した際に使ったミサイルである。

 条約の破棄は昨年(2018年)10月にドナルド・トランプ米大統領によって表明され、それを受けてロシア政府も条約義務の履行を停止。少なからぬ人が指摘しているように、アメリカがINFを廃棄した目的は先制攻撃の恫喝でロシアを屈服させるか、実際に奇襲攻撃することにある。

 本ブログでは繰り返し書いてきたが、アメリカの支配層は第2次世界大戦が終わった直後からソ連に対する攻撃を計画している。イギリスの場合はフランクリン・ルーズベルト大統領が急死、ドイツが降伏してすぐにアメリカ、イギリス、ドイツ、ポーランドで奇襲攻撃する作戦を作成している。アンシンカブルと名づけなれたが、これはイギリスの参謀本部が反対して実現していない。

 実際に奇襲攻撃する寸前だったと見られているのは1963年。その時に作戦を拒否したジョン・F・ケネディ大統領はその年の11月に暗殺されている。1983年の後半も全面核戦争まで紙一重だった。

 1991年12月にソ連が消滅すると核攻撃の危険性は低くなったが、アメリカが唯一の超大国になったと考えた同国の支配者は、自分たちへの忠誠度が低い体制を軍事力で破壊するプランを立てた。それがウォルフォウィッツ・ドクトリンである。

 ソ連消滅後のロシアは西側の傀儡であるボリス・エリツィンが実権を握り、ロシアの富を西側の巨大資本へ流す。エリツィンを含む西側の手先になった腐敗グループも巨万の富を築くのだが、当然のことながら、大多数のロシア国民は貧困化、国は疲弊する。それが1990年代だった。

 21世紀に入ってウラジミル・プーチンを中心とするグループがロシアの再独立に成功するが、西側ではロシアが再びアメリカのライバルとして復活するとは考えていなかったようだ。

 そうした中、​フォーリン・アフェアーズ誌の2006年3/4月号にキール・リーバーとダリル・プレスの論文​が掲載される。この雑誌はアメリカ支配層の機関誌的な存在だ。

 その論文によると、アメリカ軍の先制第1撃でロシアと中国の長距離核兵器を破壊できるようになる、つまりアメリカはロシアと中国との核戦争で一方的に勝てる日は近い。この筆者はそう考えていたわけだが、おそらくアメリカ支配層の相当部分も同じように考えていたのだろう。

 恐れる相手がいなくなったアメリカにとって兵器の制限は無用とそう考えたのか、同国は2002年にABM(弾道ミサイル迎撃システム)制限条約から離脱する。そして今回のINF失効である。

 日本を含め、中国やロシアの周辺にアメリカはミサイルを配備してきた。そのシステムは防衛のための宣伝されてきたが、攻撃用に切り替えることが難しくないことは当初から指摘されている。

 アメリカが日本に基地を建設し、軍隊を駐留させている目的も奇襲攻撃が目的だということも本ブログで説明してきた。トランプ大統領はバラク・オバマ政権やその後継者と見られていたヒラリー・クリントンと同じ路線を歩いている。そのアメリカの戦略が自国を破壊し、自国民を死滅させることを理解しているのが韓国や朝鮮であり、アメリカへの従属しか考えていないのが日本だ。







最終更新日  2019.08.25 21:12:59



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