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《櫻井ジャーナル》

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2019.10.10
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 ドナルド・トランプ米大統領がウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領に対し、ジョー・バイデン前副大統領の息子のハンターについて捜査するように求めたとアメリカ下院の情報委員会へ「内部告発」した人物が民主党の大統領候補と職務上の関係があることが指摘され、​「第2の内部告発者」として最初の「内部告発者」の情報源と言われる人物が登場​してきた。

 7月25日朝の電話でトランプが話題にしたのはジョー・バイデンが2018年1月23日にCFR(外交問題評議会)で行った発言である。バラク・オバマ政権で副大統領を務めていた当時、バイデンはキエフのクーデター政権に対し、10億ドル欲しければ検事総長だったビクトル・ショーキンを解任しろと恫喝、実際に解任されたことを自慢しているのだ。

 バイデンは「ウクライナを支援する欧米諸国や国際機関が同国の腐敗問題に取り組む中、同国の検事総長が汚職捜査に消極的だとして解任させようとした」と主張しているが、ショーキンは宣誓供述書の中で、解任の理由は天然ガス会社ブリスマ・ホールディングス(本社はキプロス)を捜査していたことにあるとしている。ハンター・バイデンは2014年4月から同社の重役だが、エネルギー産業に詳しいわけではない。






 解任の決断は6時間以内にするようバイデンは要求したとしているが、ジョン・ソロモンによると、5名ほどのウクライナ高官は2015年終わりから16年初めにかけての数カ月かにわたり、バイデンは検事総長を解任するよう圧力をかけていたという。しかもトランプがゼレンスキーへ電話する前、今年2月の初めにはハンターに対する捜査を再開する動きがあったとも伝えられている。ちなみに、ゼレンスキーが大統領に就任したのは5月のことである。

 ハンターがブリスマの重役に就任する2カ月前、ウクライナではクーデターがあった。バラク・オバマ政権がネオ・ナチを使い、アメリカへの従属を拒んだビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒した。当然のことながら、​オバマ大統領もクーデター体制への支援を表明​している。

 クーデター工作の最前線にいたのはネオコンのひとりで国務次官補だったビクトリア・ヌランド。ジョー・バイデンもクーデターで重要な役割を果たしている。つまりバイデンはウクライナのクーデター体制に大きな影響力を持ったのだが、ウクライナの議員、アンドリー・デルカチによると、バイデン前副大統領はブリスマからロビー会社を介して90万ドルを受け取っているという。

 1991年12月にソ連を消滅させたボリス・エリツィンはロシア大統領として腐敗勢力と手を組み、国民の資産を略奪した。その結果、外国の巨大資本やその手先になったロシア人は巨万の富を手にしたが、大多数の国民は貧困化、その時の怒りがウラジミル・プーチン支持につながった。同じような略奪をバイデンは目論んだのだろうが、ソ連/ロシアのようにことは進まなかったようだ。

 この計算違いが民主党を窮地に追い込んでいる。ブリスマの問題は封印しなければならない。クーデターで誕生したペトロ・ポロシェンコ政権が2016年のアメリカ大統領選挙でヒラリー・クリントンを支援していたことも明らかになってきた。

 また、現大統領のゼレンスキーがロシアとの関係修復に動いていることを懸念している人がアメリカ支配層の中にはいるはずだ。ヤヌコビッチをクーデターで排除したのもそのためだ。「内部告発者」はトランプだけでなく、ゼレンスキーもターゲットにしている可能性がある。






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最終更新日  2019.10.10 13:48:42



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