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《櫻井ジャーナル》

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2019.11.08
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 ​ヘンリー・キッシンジャーがロシアのアナトリー・アントノフ駐米大使と11月7日に会談​、その中でキッシンジャーはアメリカとロシアの関係が改善されることを願うと語り、アントノフもその意見に同意したという。

 来年はアメリカで大統領選挙が実施されるが、前回の選挙ではキッシンジャーの動きが注目された。2015年6月にオーストリアで開かれた​ビルダーバーグ・グループの会合​へジム・メッシナというヒラリー・クリントンの旧友が出席していたことから次期大統領はクリントンに内定したと言われていたのだが、16年2月10日にキッシンジャーがロシアを訪問、ウラジミル・プーチン大統領と会談したことから流れは変わる。

 クリントンは上院議員の時代からロッキード・マーチンという軍需企業を後ろ盾とし、巨大金融資本との関係も深かった。ネオコンとも緊密な関係にあり、外交や軍事は彼らの戦略に基づくもの。つまり親イスラエルで、ロシアや中国を制圧して世界制覇を実現しようとしていた。

 親イスラエル派でソ連/ロシアを制圧する活動を続けてきた世界的な投機家のジョージ・ソロスは2016年の大統領選挙で民主党(事実上、ヒラリー陣営)を資金面で支援、明らかにされているだけで2500万ドル以上になる。

 選挙キャンペーンの最中に民主党だけでなくソロスのオープン・ソサエティ基金もハッキングされ、電子メールが明らかにされた。そうした電子メールの中には、ソロスがヒラリー・クリントンに対してアルバニア情勢に対する対処の仕方をアドバイスする2011年1月24日付けのメールもある。当時、クリントンは国務長官だ。

 クリントンはバラク・オバマ政権の政策を引き継ごうとしていたが、ドナルド・トランプに選挙で敗れた。そのトランプが大統領に就任する直前の2016年12月、オバマ大統領はロシアとの関係を悪化させるため、外交官35名を含むロシア人96名を追放して軍事的な緊張を高めようとしていた。

 オバマやクリントンに限らないが、アメリカの支配層はターゲット国のエリート層を買収と恫喝でコントロールしてきた。それでも駄目な場合は暗殺、経済戦争、クーデター、軍事侵攻だ。

 ネオコンが脅しを有効な手段だと考えた出来事がある。アメリカ軍は1991年1月にイラクへ軍事侵攻したが、その際にソ連軍は出てこなかったのだが、彼らは当時の状況を考慮せず、アメリカが何をしてもソ連やロシアは手を出せないと思い込む。その思い込みに基づき、国防次官だったネオコンの中心的な存在、ポール・ウォルフォウィッツはシリア、イラン、イラクを殲滅すると口にしていたのである。(​3月​、​10月​)

 クリントンを支援するためにCIA副長官を辞めた​マイク・モレルの場合、2016年8月にはテレビの番組でチャーリー・ローズに対し、ロシア人やイラン人に代償を払わせるべきだと語ってる​。ローズからロシア人とイラン人を殺すという意味かと問われると、その通りだと答えたうえ、わからないようにと付け加えているのだ。

 その発言の直後、2016年9月6日にモスクワでウラジミル・プーチン露大統領の運転手を40年にわたって務めた人物の運転する公用車に暴走車が衝突、その運転手は死亡したが、さらにロシア政府の幹部が変死している。

 例えば、2016年11月8日にニューヨークのロシア領事館で副領事の死体が発見され、12月19日にはトルコのアンカラでロシア大使が射殺されている。その翌日、12月20日にはロシア外務省ラテン・アメリカ局の幹部外交官が射殺され、12月29日にはKGB/FSBの元幹部の死体が自動車の中で発見された。2017年1月9日にはギリシャのアパートでロシア領事が死亡、1月26日にはインドでロシア大使が心臓発作で死亡、そして2月20日にはロシアの国連大使だったビタリー・チュルキンが心臓発作で急死した。

 こうした外交官はモレル発言の後の死者だが、2015年11月5日にはアメリカ政府が目の敵にしてきたRTの創設者がワシントンDCのホテルで死亡している。この人物の死にも疑惑を持つ人もいる。

 脅せば屈するという発想に毒された日本人もいる。そのひとりが石原慎太郎。福島県沖で巨大地震が発生する3日前の​2011年3月8日、イギリスのインディペンデンス紙に石原へのインタビューに基づき記事​が掲載された。

 それによると、日本は1年以内に核兵器を開発できるとしたうえで、外交の交渉力は核兵器だと石原は語っている。日本が核兵器を持っていたなら、中国は尖閣諸島に手を出さないだろうというわけだ。

 ネオコンは2014年2月にネオナチを使ったクーデターでウクライナを奪い、ロシアと中国に対して核戦争で脅し始めるが、両国はそのような脅しに屈していない。当たり前のことだが、ネオコンは見誤った。石原は自分のボスと同じことを言っていたと言えるだろう。

 石原も触れているが、佐藤栄作政権は核兵器を持とうとしている。NHKが2010年10月に放送した「“核”を求めた日本」によると、1965年に訪米した佐藤首相はリンドン・ジョンソン米大統領に対し、「個人的には中国が核兵器を持つならば、日本も核兵器を持つべきだと考える」と伝えたという。

 1977年に東海村の核燃料再処理工場(設計処理能力は年間210トン)が試運転に入るが、山川暁夫は78年6月に開かれた「科学技術振興対策特別委員会」で再処理工場の建設について発言、「核兵器への転化の可能性の問題が当然出てまいるわけであります」と発言している。実際、ジミー・カーター政権は日本が核武装を目指していると疑い、日米間で緊迫した場面があったという。

 しかし、1981年にロナルド・レーガンが大統領に就任するとアメリカ政府の内部に日本の核武装計画を支援する動きが出てくる。東海再処理工場に付属する施設として1995年に着工されたRETF(リサイクル機器試験施設)はプルトニウムを分離/抽出するための施設だが、この施設にアメリカ政府は「機微な核技術」、つまり軍事技術が含まれていた。

 調査ジャーナリストのジョセフ・トレントによると、東電福島第1原発が過酷事故を起こした当時、日本には約70トンの兵器級プルトニウムがあったという。自らが生産した可能性もあるが、外国から持ち込まれた可能性もある。トレントだけでなく、アメリカの情報機関は日本が核兵器を開発してきたと確信しているようだ。

 核兵器を持てば、恫喝で自分のやりたいことが自由にできると考えるのは、肩を怒らして街を歩くチンピラの発想だ。







最終更新日  2019.11.08 18:27:59

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