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《櫻井ジャーナル》

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2019.12.09
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 タレク・ハッダドというニューズウィークの記者が12月6日に辞職した。リークされたOPCW(化学兵器禁止機関)の手紙に関する記事の掲載を編集部に拒否されたことに抗議しての行動だ。




 ​本ブログでも書いた​ように、OPCWの幹部はシリアでの化学兵器使用に関する報告書を作成する際、アメリカ政府に都合よく調査結果を改竄していたことがウィキリークスが公表した電子メールなどで明らかになっている。




 その前には、化学物質が入っていた筒状の物体は航空機から投下されたのではなく、人の手で地面に置かれていたことを証拠は示していることがOPCWで専門家の中心的な存在であるイラン・ヘンダーソン名義の文書で判明していた。




 シリア政府軍がドゥーマで4月7日に化学兵器を使用したという話はSCD(シリア市民防衛/通称白いヘルメット)やアル・カイダ系武装集団のジャイシュ・アル・イスラムが流したもの。本ブログでは繰り返し書いてきたが、SCDは事実上、ジハード傭兵の医療部隊である。

 その当時、すでにシリア政府はロシア政府のアドバイスに従い、化学兵器を廃棄していた。つまりそうした種類の兵器を保有していなかったのである。現地を調べた西側のメディアも化学兵器をシリア政府が使ったとする話を否定する報道をしている。

 例えば、​イギリスのインディペンデント紙が派遣していたロバート・フィスク特派員​は攻撃があったとされる地域へ入り、治療に当たった医師らを取材、その際に患者は毒ガスではなく粉塵による呼吸困難が原因で担ぎ込まれたという説明を受けている。毒ガス攻撃があったことを示す痕跡はないという。

 また、​アメリカのケーブル・テレビ局OANの記者​も現地を調査し、同じ内容の報告をしている。​ロシア系のRT​は西側の有力メディアが化学兵器の被害者だとして報道した子どもとその父親を取材、やはり化学兵器が使用されたという話を否定している。

 しかし、アメリカ、イギリス、フランス3カ国の軍隊は2018年4月、OPCWが調査を行う前にシリア政府が化学兵器を使用したとして100機以上の巡航ミサイルでシリアを攻撃しているのだ。

 この攻撃を正当化する話を流したSCDを創設したのはイギリスの元軍人で傭兵会社に所属したこともあるジェームズ・ル・ムズリエ。2000年に退役した後にオリーブ・グループという傭兵組織の特別プロジェクトの幹部になるが、この組織は後にアカデミ(ブラックウォーターとして創設)に吸収されている。その後コンサルタントの仕事を経てSCDをトルコで創設したのだが、この組織へはCIAからも資金が入っている。

 そのル・ムズリエは11月11日にトルコで死亡した。自宅のバルコニーから転落したとされているが、他殺説もある。その3日前にロシア外務省はル・ムズリエと「アル・カイダ」との関係を正確に説明するように求めていた。ロシア政府は彼がMI6の仕事をしていたともしている。そこで、何ものかによって口封じのために殺されたのではないかというわけだ。この人物が深く関係している化学兵器の話をアメリカの有力週刊誌は掲載を拒否したということである。







最終更新日  2019.12.09 09:00:07



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