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《櫻井ジャーナル》

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2019.12.21
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 アメリカのドナルド・トランプ大統領が​2020年度の国防権限法(NDAA)​に署名、ロシアからEUへ天然ガスを運ぶパイプライン、ノード・ストリーム2の建設に参加した企業に対する制裁が始まった。そうした企業のひとつでパイプラインを敷設しているオールシーズは法律的な問題などをクリアーするため、作業を中断している。

 オールシーズはスイスの会社だが、そのほかロシアのガスプロム、ドイツのユニパー、ウィンターサル、オーストリアのOMV、フランスのインジー、そしてアングロ-ダッチ・シェルがプロジェクトに参加している。

 パイプラインはすでにほぼ完成、後戻りはできないと言われているので、NDAAは嫌がらせの域を出ないと見られている。そうした嫌がらせがEU諸国などにどのような影響をもたらすかは不明だ。

 本ブログでも繰り返し書いてきたが、ノード・ストリーム2やロシアから黒海を経由してトルコへつながるタークストリームをアメリカが潰そうとしてきたのは、ロシアとEUが天然ガスによって結びつきを強めることを阻止するためだ。

 アメリカ政府は2014年2月にウクライナでネオ・ナチを使ってクーデターを実行して政権転覆に成功したが、軍事的な締め付けだけでなく、ウクライナを通るパイプラインを押さえることにあった。

 ネオコンの計算では、ウクライナを通るパイプラインを押さえることでEUとロシアとの関係を断ち切り、EUへはアメリカのエネルギー資源を売りつけ、ロシアのマーケットを奪って経済を破綻させることができるはずだった。

 ところが、ロシアはネオコンが想定しなかった行動に出る。中国に接近し、今では「戦略的同盟関係」を結んでいる。そうした関係が実現した一因は2014年9月から12月にかけて香港で行われた反中国運動、いわゆる「雨傘運動」が影響しているだろう。この運動の背後でアメリカやイギリスの情報機関が暗躍したのだが、これによってアメリカに対する警戒を中国は強めることになった。

 ロシアと中国は鉄道、道路、そしてパイプラインで結ばれつつある。ロシアのエネルギー会社ガスプロムは天然ガスをヤクーツクから沿海地域のウラジオストックへ運ぶパイプラインを建設しているが、12月2日には中国への分岐点であるブラゴベシチェンスクまでが完成し、中国への天然ガス供給が始まった。そのネットワークを朝鮮半島の南端まで延ばすのがロシアの戦略で、アメリカはそれを阻止しようしている。







最終更新日  2019.12.21 23:18:43



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