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アメリカ国防総省は、アメリカ海軍の潜水艦に爆発の威力が小さい核弾頭W76-2を搭載したミサイルを配備しはじめたことを2月4日に確認した。同じシリーズのW76-0の核出力は100キロトンだが、W76-2は5から7キロトンと言われ、それだけ使いやすい核兵器だと見なされている。今回の発表が注目されている理由はそこにある。 核出力の小さい核兵器としては中性子線で生物を殺す中性子爆弾が有名。残留放射能が少ないため、使用を誤魔化すことも不可能ではない。アメリカやロシアは持っているが、イスラエルも保有していると見られている。 1986年10月にイギリスのサンデー・タイムズ紙はイスラエルの核兵器開発に関する内部告発を掲載した。告発者のモルデカイ・バヌヌによると、その当時、イスラエルはすでに150から200発の核弾頭を保有、水素爆弾も開発済みで、中性子爆弾の製造も始めていたという。 イスラエルは核兵器の開発や製造をネゲブ砂漠にある原子力研究センターで行っていたが、1990年代の初めにこの施設で大規模な事故があったと噂されている。内部の様子は不明だが、外部からは炎が見えたという。 この施設は1990年から94年頃まで閉鎖された。その公的な説明はアメリカ政府からの圧力だったとされているが、事故の影響だった可能性も否定できない。 もし深刻な事故が起こったという推測が正しいなら、核兵器の生産が困難になった可能性がある。そうなると別の場所で核兵器を製造しなければならないだろう。 ところで、小型核爆弾はすでに使われている疑いもある。例えば、2003年3月にアメリカ主導軍がイラクを先制攻撃した際、激しい戦闘があったファルージャでは開戦後、癌の発生率が高まっている。 一般的に劣化ウラン弾の影響だと説明されてきたが、現地を調査したウルスター大学のクリストファー・バスビー教授によると、原子炉や核兵器に使われるような濃縮ウランが人の髪の毛や土の中から見つかったという。 バスビーは2006年7月にイスラエル軍が軍事侵攻した後のレバノンでも濃縮ウランを発見している。爆撃によってできたクレーターで見つけたほか、レバノンやガザを走っていた自動車のフィルターからもそうした物質を発見したともしている。 今回の発表は、これまで秘密裏に使っていた小型核爆弾を公然と使うという宣言なのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.02.09 12:43:12
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