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SARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)の感染拡大を口実として社会が収容所化、その先にはファシズム体制が見えるわけだが、そうした体制を樹立するために監視システムの強化も進められている。 ブルートゥースの技術を利用、スマートホンを通じて「感染者」の近くにいることを知らせるシステムを開発すると4月の上旬に発表したのはアップルとグーグルだった。マサチューセッツ工科大学も開発しているようだ。 ここにきて注目されているのは、AI(人工知能)を使ってSARS-CoV-2に感染するリスクの高い人物を見つけ出す技術。開発したのはイスラエルを拠点とするダイアグノスティック・ロボティックス(診断ロボット工学)なる会社で、すでにアメリカの複数の州や病院と契約しているという。 こうしたシステムは対象を変更することが可能。SARS-CoV-2ではなく思想という「ウイルス」を追いかけ、感染するであろう人物を推測することもできる。例えばナショナリズムでもコミュニズムでも、支配者が危険だと考えるターゲットの監視にも使えるということだ。 イスラエルの場合、エレクトロニクス関連の会社は基本的に軍の情報機関、AMANのSIGINT部門である8200部隊の配下にあり、アメリカやイギリスの電子情報機関、つまりNSAやGCHQとも協力関係にある。ダイアグノスティック・ロボティックスがアメリカ人の動きを監視するシステムを築くということは、こうした情報機関がアメリカ人をひとりひとり監視できるということにほかならない。 NSAとGCHQはUKUSAという連合体を編成、その指揮下にカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの電子情報機関が組み込まれるている。UKUSAは世界規模で通信を傍受する仕組み、ECHELONを作りあげた。この傍受システムは1988年にダンカン・キャンベルというイギリスのジャーナリストが明るみに出す。(Duncan Campbell, 'Somebody's listerning,' New Statesman, 12 August 1988)イスラエルの機関はイギリスやアメリカの機関と同格と見られている。 エレクトロニクス技術は1970年代から急速に進歩、そうした技術を利用した個人情報の収集、分析するシステムが開発されたのだが、当初はNSAもGCHQも存在は秘密にされていた。GCHQという電子情報機関が存在することを明らかにしたのはキャンベルだ。 アメリカのフランク・チャーチ上院議員は1975年8月17日、ネットワーク局NBCのミート・ザ・プレスという番組で、アメリカ政府の通信傍受能力はアメリカ国民に向けられる可能性があり、そうなると人々の隠れる場所は存在しないと警鐘を鳴らしていた。その後、世界的にこの問題は警告されたが、流れを変えることはできなかった。チャーチ議員は1980年の選挙で落選し、84年に59歳で死亡している。 大多数の人はこうした監視技術への警戒感が今でも薄い。安全と安心という餌を見せられると、何でも許してしまう人が多いのだ。プライバシーだけでなく主権も放棄することになるのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.07.24 03:54:48
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