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同時並行的に進められているSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)のワクチン開発で問題が指摘されている。アストラゼネカとオックスフォード大学が共同で開発したワクチンやジョンソン・アンド・ジョンソンのワクチンについては本ブログでも紹介したが、中国で治験が進んでいるAd5(アデノウイルス5型)をベクターに利用したワクチンの場合、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)罹患リスクが高まると危惧する声が聞こえてくる。 SARS-CoV-2が問題になり始めた頃、HIVとの関係が話題になった。インドにあるジャワハルラール・ネルー大学の研究チームがSARS-CoV-2の中にHIVの遺伝子に似たものが組み込まれていることを発見、生物兵器として人工的に作られたのではないかという噂が広がった。後に中国の研究施設が開発していたHIVのワクチンがSARS-CoV-2の原因だとする仮説もあったが、今は否定されている。 前にも書いたことだが、HIVには生物兵器説がある。そうした疑惑を呼び起こしたひとつの理由は、1969年6月にアメリカ下院の歳出委員会における証言。国防総省国防研究技術局の副局長だったドナルド・マッカーサーが、伝染病からの感染を防ぐための免疫や治癒のプロセスが対応できない病原体が5年から10年の間、つまり1974年から79年の間に出現すると「予言」、そこでHIVは生物兵器だという説が出てきたのである。HIVの存在が公的に認められたのは1981年のことだ。 アメリカ人がエイズに恐怖しはじめて間もない1984年、免疫制御を専門とするアンソニー・ファウチがNIAID(国立アレルギー感染症研究所)の所長に就任、COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)でも中心的な役割を果たしている。HIVで有名になったロバート・ギャロはファウチの部下だ。 アメリカの生物化学兵器の開発には第2次世界大戦の直後にアメリカの支配者が囲い込んだドイツや日本の研究者が深く関与している。日本では軍医学校、東京帝国大学医学部、京都帝国大学医学部が中心になって研究開発が進められ、生体実験を行うための部隊が中国で編成されている。 その部隊の名称は加茂部隊、東郷部隊、そして第731部隊と変化している。その資料や主要な研究員は戦後、アメリカにおける生物化学兵器の研究開発で中心的な存在であるキャンプ・デトリック(55年からフォート・デトリックに格上げ)へ運ばれた。 そのフォート・デトリックにある細菌戦の研究施設が昨年夏、数カ月にわたって閉鎖されたという。廃液に絡む安全上の問題が発覚したことが原因のようだが、詳細は軍事機密だとして明らかにされていない。その際、何らかの病原体が環境中に出た可能性はある。 アメリカは2005年にウクライナで細菌に関する研究施設を作り始めている。それをロシアは細菌戦の準備だと批判してきた。そうしたアメリカの施設はウクライナのほか、アゼルバイジャン、アルメニア、カザフスタン、キルギスタン、モルドバ、タジキスタン、ウズベキスタン、ジョージアなどで建設された。アフガニスタン、パキスタン、台湾、フィリピン、韓国、日本、そして中国にもアメリカ国防総省の影響下にある細菌に関する研究施設が存在している(いた)と指摘されている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.10.25 00:50:35
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