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《櫻井ジャーナル》

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2021.02.26
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 シリア東部にあるハシュド・アルシャービの軍事施設をアメリカ軍が2月25日に破壊した。この武装勢力の中心はシーア派で、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)と戦っている。国防総省の広報官ジョン・カービーによると、攻撃はジョー・バイデン大統領の承認の下で実行された。アメリカ政府や西側の有力メディアはイランと武装グループとの関係を協調したいようだが、アメリカ軍はシリアを不法占拠、そのシリアを攻撃したのである。

 本ブログでも書いたことだが、アメリカ軍は2月18日にも60台のトラックを連ね、イラクのクルド支配地域からシリア北東部のハサカ周辺へ軍事物資や装甲車両を運び込んでいる。そのハサカで​アメリカ軍は新たな軍事基地を建設​、そこには戦闘員や物資を輸送するために滑走路も作られたという。油田地帯に近いデリゾールでもアメリカ軍は新しい航空施設を建設している。言うまでもなく、アメリカ軍がシリア領内に存在している正当な理由は存在しない。イラク政府からも撤兵させるように要求されているが、アメリカ軍は居座っている。不当占領を続けているわけだ。

 シオニストの一派でバイデン政権を担いでいるネオコンはイラク、シリア、イランを殲滅するプランを1980年代には持っていた。1991年にはネオコンの中心グループに属すポール・ウォルフォウィッツもこの3カ国を殲滅すると語っていた。当時、ウォルフォウィッツは国防次官。これはウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官の話だ。(​3月​、​10月​)

 シリアに対する侵略戦争を始めたのはバラク・オバマ政権である。ムスリム同胞団を使い、中東から北アフリカにかけての地域で目障りな体制を転覆させるというプランPSD-11を承認したのだ。これはイギリスのトニー・ブレア首相の意向に沿うものだった。ブレアのスポンサーがイスラエル政府だということは本ブログで繰り返し書いてきた。

 そのイスラエルはシリアの首都ダマスカスの周辺を激しく攻撃している。イラン側はイスラエルが一線をこれれば「後悔させる」と語り、ロシア軍は地中海に近い​ラタキアにあるロシア軍のフメイミム空軍基地の滑走路を拡張して戦略爆撃機が離着陸できるようにした​。バイデン政権による侵略戦争のエスカレートに対する準備を進めている。






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最終更新日  2021.02.26 21:00:04



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