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《櫻井ジャーナル》

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2021.09.01
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 タリバーンが8月15日にカブールを制圧してからアメリカ/NATO軍がアフガニスタンでコントロールできた場所はハミド・カルザイ国際空港だけだった。その空港に対する「自爆攻撃」が8月26日17時50分にあり、180名以上が死亡したと言われている。空港にいた人びとの話によると、死者の大半はパニックに陥ったアメリカ兵に射殺されたという。

 その直前、​アメリカ軍はCIAが拠点にしていた「イーグル基地」を破壊​したと伝えられている。​CIAはタリバーンがカブールを包囲するまでに30日から90日を要すると見通していた​のだが、装置や書類などを持ち出す余裕がなく、残された基地がタリバーンに使われることを嫌ったのかもしれない。

 また、空港のゲートが開かれたままだったことが攻撃を容易にしたと言われている。アメリカはその責任をイギリスになすりつけたが、アメリカでの報道によると、​アメリカ国防総省は攻撃の25時間前に「ISIS-K(ホラーサーン)」の攻撃が迫っていることを知っていた​。タリバーンからも警告があったと言われている。

 25日16時30分(ワシントン時間で午前8時)に開かれた会議でロイド・オースチン国防長官は世界各地にいるアメリカ軍の幹部に対し、大くの人が犠牲になる「出来事」が迫っているので準備するように指示、またマーク・ミリー統合参謀本部議長はISIS-Kが攻撃を計画しているとする「重大な情報」があると語っている。

 しかし、アメリカ軍がコントロールしていたカブールの空港ではゲートが開かれたままで、兵士の反応から類推すると、現地のアメリカ軍部隊は情報を知らされていなかったように思える。ISIS-Kの攻撃で多くの犠牲者がでることを望んでいる人物、あるいはグループが存在していたのかもしれない。空港への攻撃があった直後、ジョー・大統領は「報復」を宣言、実際にドローン(無人機)による攻撃があり、住民が殺されている。

 本ブログでも繰り返し書いてきたが、アフガニスタンからアメリカ軍が撤退しても、​CIAのエージェントやアメリカ軍の特殊部隊員は残り、傭兵を含む1万6000名以上の「民間契約者」も留まる​。

 それだけでなく、アメリカ空軍はカタールのアル・ウデイド基地やアラブ首長国連邦のアル・ダフラ基地、あるいはクウェートのアリ・アル・サレム基地とアーマド・アルジャベル基地に戦闘機、偵察機、爆撃機などを集め、アフガニスタンも空爆できる態勢を整えている。

 バイデン大統領は​中央アジアにドローンの拠点ネットワーク​を張り巡らせる計画を立て、アメリカ軍をそこへ常駐させるという計画を6月16日にジュネーブでウラジミル・プーチン露大統領に持ちかけたが、一蹴された。

 常識的に考えて、アメリカ軍の駐留はその周辺を戦乱に巻き込む布石だ。チェチェンでのロシアに対する作戦、2008年8月のジョージア(グルジア)軍による南オセチアへの奇襲攻撃、14年2月のネオ・ナチのウクライナでのクーデター、いずれも背後にアメリカやイスラエルが黒幕として存在していた。

 2013年夏頃、アメリカ軍がウクライナ東部にあるハルキーフやメレファで危険な病原体を研究する施設を建設しようとしていると問題になったことがある。その段階でウクライナには似た9つの施設が存在していた。またロシアとの国境近くに細菌兵器の研究施設をアメリカは建設してきたとロシア軍の放射能・化学・生物防御部隊を率いるイゴール・キリロフ少将は主張している。

 そうした研究施設が作られた国として名前が挙がっているのはウクライナのほか、アゼルバイジャン、アルメニア、カザフスタン、キルギスタン、モルドバ、タジキスタン、ウズベキスタン、ジョージアなど。アフガニスタン、パキスタン、台湾、フィリピン、韓国、そして日本にもアメリカ国防総省の影響下にある細菌に関する研究施設が存在していると言われている。






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最終更新日  2021.09.01 15:00:06



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