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《櫻井ジャーナル》

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2022.09.05
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 プラハのベンツェスラウス広場で9月3日に早期の選挙を求める集会が開かれ、​警察の推計によると、約7万人が集まった​。9月25日までに内閣が退陣しないなら、抵抗権の行使を宣言するとしている。

 そうした集会が開かれた最大の理由はエネルギー価格の高騰にある。この高騰はアメリカ政府が仕掛けているロシアに対する経済戦争によって引き起こされていることを理解しているようで、ウクライナでの戦争で中立を宣言し、ウクライナからの難民流入を止めることを要求している。

 ウクライナでは2004年から05年にかけて行われた「オレンジ革命」で新自由主義者のビクトル・ユシチェンコが大統領の座を奪い、新自由主義経済が本格的に導入された。国の富は欧米の巨大資本へ流れて行き、その手先になった一握りのウクライナ人が「オリガルヒ」と呼ばれる富豪を生む一方、大多数の庶民は貧困化した。

 そこで2010年の大統領選挙で欧米の私的権力に嫌われているビクトル・ヤヌコビッチが勝利するのだが、それに対してアメリカのバラク・オバマ政権は2013年11月にクーデターを始動させ、翌年の2月にはネオ・ナチがヤヌコビッチ政権を暴力的なクーデターで排除して現在の体制ができあがる。

 ヤヌコビッチの支持基盤でロシア語を話す住民が多い東部や南部ではこのクーデターが拒否された。クリミアはロシアの保護下に入り、東部のドンバス(ドネツクとルガンスク)では戦闘が始まった。クリミアと同じ南部のオデッサでは反クーデター派の住民がネオ・ナチによって虐殺されている。

 クーデター後、ウクライナの経済は破綻状態になるが、その一方で耕作地が西側の巨大資本に奪われていく。アメリカをはじめとする西側の私的権力にとってウクライナはロシアを攻撃するための捨て駒にすぎない。

 ロシアとの関係修復を訴えたゼレンスキーにそうした状況を変えてくれることを有権者は期待したが、この人物は西側の支配層と手を組んでいたイゴール・コロモイスキーの手先にすぎなかった。コロモイスキーはウクライナ、キプロス、イスラエルの三重国籍を持つシオニストの富豪だ。

 ゼレンスキー政権はアメリカの命令に従い、国の破壊を進めるだけでなく、国民に「玉砕」を求めている。ウクライナ人が自国を見限るのは必然だ。

 ウクライナを破滅へ追い込んだアメリカは現在、ヨーロッパの庶民を地獄のような状態へ突き落とそうとしている。EUの幹部などエリート層はアメリカの命令に従っているが、庶民の怒りは爆発しそうだ。






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最終更新日  2022.09.05 09:25:17



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