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《櫻井ジャーナル》

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2022.09.24
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 ドンバス(ドネツクやルガンスク)のほか、ヘルソンやザポリージャで9月23日から27日にかけてロシアと一体になることを問う住民投票が実施される。そうした中、キエフのウォロディミル・ゼレンスキー政権(アメリカ/NATO)は戦闘部隊をハリコフ州の周辺へ集結させているようだが、大規模な攻勢を計画しているのではないかと推測する人もいる。犠牲を厭わずステップ(大草原)へ突入するのだろうか?

 ウクライナの東部や南部はソ連時代にロシアから編入された地域で、ロシア語を話す住民が多く、文化的にもロシアに近い。そこで1991年12月にソ連が消滅して以来、ロシアへの復帰の願う人が多かったようだが、その願いはこれまで叶わなかった。それが今回の住民投票で実現しそうだ。

 1990年代にロシアは欧米の強大な私的権力に支配されたが、ウクライナも同じ状況だった。そうした従属体制をひっくり返しかけたのが2004年の大統領選挙。ビクトル・ヤヌコビッチが当選しそうになったのだが、それを西側はひっくり返すために反ヤヌコビッチの宣伝と運動を展開した。「オレンジ革命」である。結局、新自由主義者のビクトル・ユシチェンコが大統領に就任した。

 しかし、ユシチェンコの新自由主義的な政策で国の富は欧米の巨大資本へ流れて行き、その手先になった一握りのウクライナ人が「オリガルヒ」と呼ばれる富豪になる一方、大多数の庶民は貧困化した。そこでウクライナの有権者は2010年の選挙でヤヌコビッチを大統領に選んだのだが、これは欧米、特に米英の私的権力は受け入れられない。

 そこで、2013年11月から14年2月にかけてバラク・オバマ米大統領はネオ・ナチを使ったクーデターでヤヌコビッチ政権を倒す。東部や南部の住民は反発。いち早く動いたクリミアはロシアでは住民投票を経てロシアの保護下に入り、通常の生活を取り戻せたが、オデッサでは住民がネオ・ナチに虐殺され、ドンバスでは戦闘が続いている。

 ドイツのアンナレーナ・ベアボック外相に限らず、西側の政府や有力メディアはゼレンスキー政権を「自由と民主主義」の象徴に祭り上げ、その体制を勝利させるためにロシアと戦うと主張する。

 しかし、キエフのクーデター体制は選挙で選ばれた政権をナチズムの影響を受けている集団を使ったクーデターで倒して成立、その後、ロシア語を話す住民を弾圧、ドンバスに住む人びとを殺害してきた。そして現在、ゼレンスキー政権は言論を統制、「国賊狩り」を展開しながら兵器や戦闘員の供給を受け、ロシア/ドンバス軍と戦っている。西側の政府や有力メディアが言うところの「自由と民主主義」とはこうした代物だ。

 住民投票の結果が出た後、ロシア軍は本格的な戦闘を始める可能性がある。おそらく南部が中心になるだろうが、その前にアメリカ/NATOは攻勢を強めるかもしれない。






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最終更新日  2022.09.24 09:42:42



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