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《櫻井ジャーナル》

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2022.10.05
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 リズ・トラスは9月5日にイギリスの総理大臣に就任、9月23日には国債を発行してエネルギー支援策や大型減税を実行するという「ミニ予算」を発表したが、それを支持する人は12%にすぎない。国内は混乱し始めている。

 トラスは前のボリス・ジョンソン政権で外務大臣を務めたが、思慮深いとは到底思えない発言をしていた。たとえば今年2月2日にバルト諸国の地理的な位置を勘違い、モスクワでロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と会談した2月10日にはロシア側に対し、ロシア領のボロネジやロストフからロシア軍は撤退しろと脅している。8月23日にバーミンガムで開かれた選挙イベントで地球が破滅させる核戦争について問われ、彼女はボタンを押す準備はできていると答えている。

 ジョー・バイデンがアメリカ大統領に就任して以来、この手の発言が少なくない。まずバイデン自身が昨年3月にロシアのウラジミル・プーチン大統領を殺人者扱いし、今年2月にトラスはロシアとNATOを戦わせると発言して核戦争の危機を高め、4月には元SACEUR(NATO欧州連合軍最高司令官)のフィリップ・ブリードラブ米空軍大将は核戦争への恐怖がプーチンに対する適切な対応を西側はとれないのだと主張した。

 4月の段階でウクライナの軍や親衛隊は壊滅状態で、ここからアメリカ/NATOは高性能兵器の供給を加速させ、傭兵を増やし、軍事情報を提供していると見られている。9月からはNATO加盟国で軍事訓練を受けていた戦闘員も投入、イギリスやアメリカをはじめとする国は自国の特殊部隊を入れている。それだけでなく、アメリカ/NATO軍が指揮し始めているともいう。そうした状況の中、核兵器の使用が噂になっている。

 2007年8月にアメリカで奇妙な出来事があった。核弾頭W80-1を搭載した6機の巡航ミサイルAGM-129が「間違い」でノースダコタ州にあるマイノット空軍基地からルイジアナ州のバークスデール空軍基地へB-52爆撃機に装着した状態で運ばれたのである。10人近い変死者が出ていることもあり、「間違い」ではないと考える人は少なくない。

 核弾頭を搭載した上で持ち出し、輸送するには厳しい手順が必要で、上層部の許可が必要だ。核弾頭を搭載した6機のミサイルを輸送したということは、そうした手続きを6回行わなければならない。バークスデール基地は中東へ向かう軍用機が使うことから、イランを核攻撃しようとしたグループがいたのではないかと疑う人もいる。

 アメリカ/NATOの好戦派は11月のアメリカ中間選挙で敗北する可能性が高い。ウクライナで好戦派が窮地に陥った場合、核兵器を持ち出して「偽旗作戦」を実行する可能性はあるのだ。ロシア軍は次のステージで新たに20万人以上を投入、つまり戦力は倍になるとされている。対抗するため、アメリカ/NATOは中性子爆弾のような核兵器を使うことも考えられるが、その準備として情報操作を始めている可能性もある。

 1986年10月にサンデー・タイムズ紙が掲載したモルデカイ・バヌヌの内部告発によると、その当時にイスラエルが保有している核弾頭の数は150から200発。水素爆弾をすでに保有、中性子爆弾の製造も始めていたという。中性子爆弾は実戦で使う準備ができていたとしている。

 また、イスラエルのイツァク・シャミール首相の特別情報顧問を務めた経歴を持つアリ・ベンメナシェによると、1981年の時点でイスラエルがサイロの中に保有していた原爆の数は300発以上で、水爆の実験にも成功していたという。(Seymour M. Hersh, "The Samson Option", Faber and Faber, 1991)






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最終更新日  2022.10.05 12:50:47



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