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《櫻井ジャーナル》

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2022.12.13
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 ​ウクライナでの戦闘がコントロール不能になり、NATOとロシアの大規模な戦争へ突入することを恐れているとイェンス・ストルテンベルグNATO事務総長は語った​という。この人物のロシアを挑発する言動はアメリカやイギリスの好戦派からの指示に基づくと考えられている。今回の発言も米英から言われていの発言だろう。










 2月24日にロシア軍がドンバス(ドネツクやルガンスク)で軍事作戦を開始した後もキエフ政府軍と戦う主力は現地軍やチェチェン軍で、ロシア軍は多くない。戦力を比較するとドンバス側ははキエフ側の数分の1だったと言われているが、それでもドンバス側が優勢で、キエフ側の主力だったネオ・ナチの親衛隊は軍事拠点を住宅地に築き、住民を人質にとっていた。

 それでも4月に入るとキエフ側の敗北は決定的になり、ウォロディミル・ゼレンスキー政権はロシア政府と話し合いを始める。それを止めるためにイギリスの首相だったボリス・ジョンソンは4月9日にキエフへ乗り込んだ。4月21日にはウクライナ南部のミコライフ州のビタリー・キム知事が「ウクライナ24テレビ」の番組で「全ての裏切り者を処刑する」と国民を脅し、4月30日になるとナンシー・ペロシ米下院議長が下院議員団を率いてウクライナを訪問、ゼレンスキー大統領に対してウクライナへの「支援継続」を誓い、戦争の継続を求めた。





 キエフ政権は兵士を補充するために18歳から60歳の男子が出国することを禁じて動員の対象にしていたが、すでに45歳以上の男子も戦場へ駆り出されているという。しかも訓練が不十分な段階で前線へ送り出され、「玉砕攻撃」を強いられている。

 バフムート(アルチョモフスク)でもキエフ政権軍は壊滅状態。ロシア/ドンバス側で主に戦っている傭兵会社ワーグナー・グループは掃討作戦の段階に入っていると伝えられている。帝国主義陣営のプロパガンダ機関と化している​ニューヨーク・タイムズ紙ですらバフムートにおける惨状を伝えている​。11月30日には欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は演説の中でウクライナの将兵10万人以上が戦死したと語ったが、概ね正しいと見られている。

 ジョンソン英首相は8月24日にもキエフを訪問、ロシアとの和平交渉を進める時間的な余裕はないと釘を刺しているが、これはウクライナの男性を死滅させるに等しい命令だ。

 8月20日にモスクワでダーヤ・ドゥギナが殺害され、9月26日にはロシアからドイツへ天然ガスを運んでいた「ノード・ストリーム1」と「ノードストリーム2」が爆破されたが、ロシア国防省はイギリス海軍が実行したと10月29日に発表した。

 ​アメリカ海兵隊の元情報将校でUNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の主任査察官を務めたスコット・リッターが指摘​しているように、ロシア軍と戦わせる相当数の兵士はNATO加盟国で軍事訓練を受けている。またアメリカの統合参謀本部は「ウクライナ司令部」を創設するとしているが、すでに戦闘の指揮はNATOが行うようになったとも言われている。

 それに対し、ロシア政府はドンバス、ヘルソン、ザポリージャをロシアの一部にすると宣言、ウラジミル・プーチン大統領は9月21日に部分的な動員を実施すると発表した。集められた兵士のうち約8万人はすでにドンバス入りし、そのうち5万人は戦闘に参加しているともいう。訓練中の約32万人は地面が凍結してから始めると見られている新たな軍事作戦に参加するはずだ。大規模な戦闘が行われない可能性は小さい。冬の間に実行されるだろう。ロシア軍はすでにドンバス周辺へT-90M戦車、T-72B3M戦車、防空システムS-400を含む兵器を運び込んでいる。

 10月8日にはクリミア半島とロシア本土を結ぶクリミア橋(ケルチ橋)で爆破事件があり、自動車用道路の桁ふたつが落下、ディーゼル燃料を運んでいた列車7両に引火した。当初、トラックに積まれていた爆発物による自爆テロだと見られていたが、トラックはダミーで、橋に爆弾が仕掛けられていたという情報もある。トラックが通過するタイミングで橋が爆破されたということになるが、その時に列車の電子システムが乗っ取られ、列車を停止させる信号が出たとする証言もある。

 爆弾テロを実行したのはウクライナのSBU(ウクライナ保安庁)だとロシア政府は主張しているが、計画したのはイギリスの対外情報機関MI6(SIS)だという情報も流れている。

 11月15日にはポーランドのプシェボドフにミサイルが着弾、2名が死亡した。いち早く報じたAPはアメリカの情報機関高官の話として、「ロシアのミサイル」が国境を超えてポーランドへ入り、ふたりを殺したと伝えていた。

 ゼレンスキー大統領もロシア軍のミサイルだと主張していたが、着弾直後の現場を撮影した写真がインターネット上に流れ、ミサイルは防空システムS-300用の5V55Kで、射程距離は75キロメートルだということが判明、ロシア軍が発射したミサイルでないことがわかった。この写真がなければ、アメリカ/NATOはロシア軍の攻撃だと主張、ロシア軍とNATO軍が直接軍事衝突する事態になったかもしれない。

 アメリカのジョー・バイデン政権やイギリス政府の内部には敗北が決定的なウクライナ軍に替わり、NATO軍をロシア軍との戦闘へ投入しようと目論んでいるグループが存在するのだが、アメリカの統合参謀本部がこうした無謀で大義のないことを嫌がり、NATO内部にもロシアとの直接的な軍事衝突に反対する国があるようだ。​マーク・ミリー統合参謀本部議長はウクライナ軍がロシア軍に勝利する可能性は小さく、外交的な解決を勧めている​。

 そうした中、NATO軍を動かすためにはネオコンがいうところの「新たな真珠湾」が必要だ。ポーランドへ着弾したミサイルを発射したのはウクライナ軍だった可能性が高いが、ジョー・バイデン政権が許可していた疑いがある。

 12月5日にはウクライナからロシア領内へ450キロメートル入った場所にあるディアギレボ基地と550キロメートル入ったエンゲルス基地が攻撃され、燃料タンクが破壊されたようだ。長距離爆撃機2機が軽い損傷を受けたという。そのほか100キロメートルほど入った場所にある基地も攻撃された。

 ロシアで1970年代に製造された偵察用ドローンTu-141に新しい誘導システムを取り付けて巡航ミサイルに改造、アメリカの衛星に誘導されて攻撃したとされている。ジョー・バイデン政権は否定しているが、この攻撃にアメリカ政府が関与している可能性は小さくない。

 ロシアがアメリカやイギリスの挑発に乗らないため、徐々に挑発工作をエスカレートさせている。ロシアがウクライナの国境を超えて攻撃すればNATO軍を動かせると考えているのだろう。この工作を実行しているグループはNATOとロシアを戦争へと導こうとしている。そのグループにストルテンベルグは従属しているとみられている。






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最終更新日  2022.12.13 10:05:26



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