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《櫻井ジャーナル》

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2023.05.04
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 西側の有力メディアが宣伝してきたウクライナ軍の「反転攻勢」はまだ実行されていない。​ウクライナのバディム・プリスタイコ駐英大使は5月2日にスカイ・ニュースの番組に登場、攻撃開始の遅れは悪天候、つまり気温の上昇で地面がぬかるみ、戦車が動けないからだと語った​。部隊の集結が早すぎ、自らロシア軍のトラップにかかってしまったと言えるだろう。​同大使はイクスプレス紙に対し、ウクライナ軍の死傷者数は身の毛のよだつ数字だとも語っていた​。

 泥沼で身動きが取れないウクライナ軍をロシア軍はドローンやミサイルで攻撃、「肉挽き器」状態になっていると言われている。塹壕がウクライナ兵で死体で埋まっているということだ。そうした状態を明らかにする上空から撮影した映像やウクライナ兵の証言も流れている。

 ウクライナ軍はNATO軍の命令で動いていると言われているが、その命令が「玉砕戦法」だ。ウクライナ軍が1日に発射する砲弾の数は約7700発、ロシア軍はその3倍だとウクライナ軍当局者が話しているとも伝えられている。

 十分な軍事訓練を受けられないままウクライナの兵士は「肉挽き器」へ投げ込まれ、その戦死者は十数万人から30万人、あるいはそれ以上に達し、ロシア軍の戦死者はその1割以下だと推定されている。そのロシア軍はまだ動員した兵士を事実上、投入していない。

 アメリカ陸軍大将で欧州連合軍最高司令官(SACEUR)を務めるクリストファー・カボリによると、ウクライナで活動しているロシア軍は昨年2月に特別軍事作戦を開始したときよりも大きく、兵力に余裕があると指摘、また損害は戦艦1隻、戦闘機や戦術爆撃機80機にとどまっているともしている。

 現在、戦闘の中心はバフムート(アルチョモフスク)。NSC(国家安全保障会議)のジョン・カービー戦略広報調整官はロシア軍が負けていると主張しているが、当事国以外の分析ではバフムートの80から90%をロシア軍が制圧している。

 ​ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領でさえ戦況は良くないと3月23日に発言​、​3月29日にはバフムート(アルチョモフスク)で負けたならロシアに「妥協」しなければならないだろうと語った​。

 アメリカの支配層内でもウクライナでの戦闘継続を疑問視する声が強まっているようだが、ウクライナ系のネオコンがロシア軍と戦争継続を望んでいる。実行すれば壊滅的な結果が予想されている「反転攻勢」に執着している。

 中国の有名な兵書『孫子』は戦争を「国の大事」と表現、人びとの死生や国の存亡がかかっているので慎重に考えなければならないとしているが、ネオコンは国民の死生も国の存亡も無視、ひたすらロシアとの戦争へ突き進もうとしている。

 孫子はまず「道」を考えろとしている。人びとの意思と支配者を一体化させなければならないとうことだが、ネオコンは個人的な欲望のために戦争を進めてきた。通常なら人びとは戦争に賛成しないだろうが、それを逆転させるために洗脳を行う。その仕組みが「教育」であり、「報道」である。

 好戦派に属すビクトリア・ヌランド国務次官やアントニー・ブリンケン国務長官には似た個人的な背景がある。

 ヌランドは2014年2月のウクライナにおけるクーデターで中心的な役割を果たした人物で、父方の祖父母がウクライナからの移民。ブリンケンの場合、父方の祖父がウクライナ出身だ。ちなみにポーランド駐在大使を務めているマーク・ブレジンスキーの父親はアメリカの反ロシア戦略で重要な役割を果たしたズビグネフ・ブレジンスキー。この人物はポーランドの生まれだが、一族の出身地ブゼザニは現在、ウクライナに含まれている。






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最終更新日  2023.05.04 00:00:07



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