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2026.07.20
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 ウクライナで国防大臣を今年1月から務めていたミハイロ・フェドロフが先日、解任された。この人物は「改革派」とされ、ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官をはじめとする軍幹部と対立していたとも言われている。街頭でフェドロフ支持のデモが行われているのはそのためだ。

 しかし、フェドロフが清廉潔白というわけではない。どの国であろうと、そうした類の人間が組織の幹部になることは至難の業だ。フェドロフの場合、アメリカのハイテク企業が背後にいる。

 ウクライナ政府はマイクロソフト、グーグル、アマゾンと関係しているが、特に深く結びついているのはパランティア・テクノロジーズ。同社のアレックス・カープCEOが目をつけたと言われている。カープは2022年にキエフを訪れ、「防衛およびAI分野での協力」を確立しようとしていた。

 フェドロフは国防大臣に就任して早々、パランティアが同国の国防省などと共同で、ドローンにAI機能を搭載するための「データルーム」を構築する支援をしていると語っていた。ウクライナで実際の戦闘を通じてデータを集積、AIに分析させて今後の戦争に役立てようということでもある。

 ウクライナ/NATO軍がロシア軍と直接戦っている戦場ではロシア軍が圧倒しているが、それに対してウクライナ/NATO軍はロシア領内にあるエネルギー関連の民間施設を激しく攻撃するようになったのもAIの命令なのだろう。軍事関連の施設は防御が固く、破壊することが困難なのだが、民間施設はそれほどでない。

 ウクライナ/NATOの軍や情報機関は攻撃の「映え」を意識、ドローンに燃焼物を詰み、派手な炎を演出。最近、ウクライナの情報機関はロシアでガソリンスタンドなどへのテロ活動を実行するため、「匿名・流動型犯罪」方式で若者を使おうとしている。

 地上の石油関連施設や倉庫だけでなく、ここにきて石油タンカーや穀物輸送船に対する攻撃も激化、グローバル・サウスと呼ばれる国々への影響が大きくなっている。

 国連のアントニオ・グテーレス事務総長とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の仲介でロシアとウクライナが2022年7月に調印した「黒海穀物イニシアティブ(BSGI)」、そしてロシアと締結された覚書(MoU)が締結された。​この件について、元CIA分析官のラリー・ジョンソンが説明している​。

 これらの合意によって黒海を経由したウクライナからの穀物輸出が再開され、ロシア産食料品や肥料の世界市場への輸出を円滑化するよう支援することが約束されたのだが、このMoUを国連は守らず、ロシア政府から抗議。ロシアは2023年7月にBSGIから離脱、黒海における安全保証の無効を宣言した。

 それでもロシアはオデッサを全面封鎖せず、港に出入りする穀物輸送船を日常的に攻撃することもなかったのだが、ここにきてウクライナ/NATO軍によるロシアの石油タンカーや穀物輸送船に対する攻撃が激化したことからロシア側の態度は一変する。「特別軍事作戦」から戦争へステージが進んだと考えられている。

 7月18日から19日にかけてロシア軍はキエフやオデッサなどに対し、ミサイルやドローンで大規模な攻撃を実施した。ミサイルの中には40発以上の弾道ミサイルが含まれていると言われている。その弾道ミサイルとして核弾頭を搭載することが可能なイスカンデルMや極超音速巡航ミサイルのジルコンも使われた可能性がある。

 すでに欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長はロシアを攻撃するための戦闘用ドローンの生産を統合する「歴史的な協定」をウクライナと締結、ロシアとの戦争に向かって驀進中だ。ロシアによる報復攻撃の脅威にさらされない「安全な」場所で、ヨーロッパ諸国がウクライナ向けの軍需品を生産するというのだが、すでにロシアは次の段階へ進んでいる。ヨーロッパ諸国は安全でない。

 日本も対ロシア戦争におけるドローン戦略に巻き込まれている。その中核をなすとされているのは「日本ウクライナドローンクラスター」。これは日本の企業とウクライナの軍事会社による連携で、在日ウクライナ商工会議所、大学、研究機関、そして地域の企業も参加するという。

 東京を拠点とするテラドローン社はウクライナの迎撃ドローン開発企業のアメイジングドローン社と「戦略的投資」を含む資本提携および事業提携に合意、ヨーロッパのエアバス社は川崎重工業と対潜水艦戦用ドローンの開発に関する覚書を締結したと発表されている。またアメリカの軍事企業アンドゥリル・インダストリーズは軍用ドローンを製造するため、日産自動車が閉鎖を予定している追浜工場の買収に向けて協議しているという。台湾もウクライナにおけるドローンの生産に協力している。

 ウクライナが始めた民間の施設や船舶に対する攻撃によってロシアは攻撃のレベルを「特別軍事作戦」から戦争へアップさせ、NATO諸国領内への攻撃も視野に入ってきた。中国やロシアは西アジアでアメリカやイスラエルに対する攻撃に加わるとも言われている。

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【​Sakurai’s Substack​】

【​櫻井ジャーナル(note)​】






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最終更新日  2026.07.20 00:51:22



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