625070 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~

PR

Profile


風とケーナ

Free Space

温かい応援、いつも本当にありがとうございます♪
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ
にほんブログ村(1日1回有効)       wanderking banner 2(1日1回有効)

Comments

いわどん0193@ Re:コンドルの系譜 第十話(92) 遥かなる虹の民(04/23) New! ●5/29 ぽち×2、完了しました ^^^)/
neko天使@ Re:コンドルの系譜 第十話(92) 遥かなる虹の民(04/23) New! こんばんは。 いつもありがとうございます…
いわどん0193@ Re:コンドルの系譜 第十話(92) 遥かなる虹の民(04/23) New! ●5/28 ぽち×2、コメントありがとうござ…
Grs MaMariKo@ Re:コンドルの系譜 第十話(92) 遥かなる虹の民(04/23) New! ケーナさん、こんばんは。 いつもお世話に…
ロゼff@ Re:コンドルの系譜 第十話(92) 遥かなる虹の民(04/23) New! こんばんは こちらも良いお天気に恵まれ…

Favorite Blog

乙女ゲーム~、かぐ… New! かつブー太さん

5月28日 記事更… New! 紅子08さん

木曽路さんのすき焼… New! アップラウンジさん

カケラ 湊かなえ New! 千菊丸2151さん

--< CALPIS >--日本… New! いわどん0193さん

まるで映画監督のよ… New! はじめちゃん5053さん

Category

Freepage List

これまでの主な登場人物


登場人物イメージイラスト


物 語 目 次


頂き物のイメージイラスト


これまでのストーリー


第一話 ビラコチャの神殿


第二話 邂逅(1)


第二話 邂逅(2)


第三話 反乱前夜(1)


第三話 反乱前夜(2)


第三話 反乱前夜(3)


第三話 反乱前夜(4)


第三話 反乱前夜(5)


第三話 反乱前夜(6)


第四話 皇帝光臨(1)


第四話 皇帝光臨(2)


第四話 皇帝光臨(3)


第四話 皇帝光臨(4)


第五話 サンガララの戦(1)


第五話 サンガララの戦(2)


第五話 サンガララの戦(3)


第五話 サンガララの戦(4)


第六話 牙城クスコ(1)


第六話 牙城クスコ(2)


第六話 牙城クスコ(3)


第六話 牙城クスコ(4)


第六話 牙城クスコ(5)


第六話 牙城クスコ(6)


第六話 牙城クスコ(7)


第六話 牙城クスコ(8)


第六話 牙城クスコ(9)


第六話 牙城クスコ(10)


第六話 牙城クスコ(11)


第六話 牙城クスコ(12)


第六話 牙城クスコ(13)


第七話 黄金の雷(1)


第七話 黄金の雷(2)


第七話 黄金の雷(3)


第七話 黄金の雷(4)


第七話 黄金の雷(5)


第七話 黄金の雷(6)


第七話 黄金の雷(7)


第七話 黄金の雷(8)


第七話 黄金の雷(9)


第七話 黄金の雷(10)


第七話 黄金の雷(11)


第七話 黄金の雷(12)


第七話 黄金の雷(13)


第七話 黄金の雷(14)


第八話 青年インカ(1)


第八話 青年インカ(2)


第八話 青年インカ(3)


第八話 青年インカ(4)


第八話 青年インカ(5)


第八話 青年インカ(6)


第八話 青年インカ(7)


第八話 青年インカ(8)


第八話 青年インカ(9)


第八話 青年インカ(10)


第八話 青年インカ(11)


第八話 青年インカ(12)


第八話 青年インカ(13)


第八話 青年インカ(14)


第八話 青年インカ(15)


第八話 青年インカ(16)


第八話 青年インカ(17)


第八話 青年インカ(18)


第八話 青年インカ(19)


第八話 青年インカ(20)


第八話 青年インカ(21)


第九話 碧海の彼方(1)


第九話 碧海の彼方(2)


第九話 碧海の彼方(3)


第九話 碧海の彼方(4)


第九話 碧海の彼方(5)


第九話 碧海の彼方(6)


第九話 碧海の彼方(7)


第九話 碧海の彼方(8)


第九話 碧海の彼方(9)


第九話 碧海の彼方(10)


第九話 碧海の彼方(11)


第九話 碧海の彼方(12)


Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

2020.03.24
XML



こうしてトゥパク・アマルたちに見送られたアンドレスたちは、変装姿のまま人目につきにくい裏街道を馬で駆け続け、半日ほど経ったところで休憩のために馬を止めた。


辺りを原生林や岩に囲まれた清流の傍に馬をつなぎ、馬たちが冷たい水で喉を潤したり、辺りの若草を食(は)んだりしている間に、人間たちも携帯食を頬張る。


ひとけのない大自然の中とはいえ、周囲へ警戒の目を走らせながらも、清々しい陽光の降り注ぐ屋外で食べる昼食はやっぱり美味しい。


「あ~、砦からも戦場からも離れて、こんな気持ちのいい青空の下で日向ぼっこできるなんて、最高だなぁ!」


かじりかけのパンを片手にそう言って、ジェロニモが大きく伸びをする。


「うん、たまにはこういうのも、いい気分転換になるかもな。


あの砦にいると、どうしても戦さのことが頭から離れないけど、こうしてると、この国が戦乱の中にあることの方が嘘みたいに感じるよな」


爽やかな初夏の風に柔らかな髪をなびかせて、アンドレスも明るい笑顔でジェロニモに同意する。


しかし、そんな二人をギロリと冷たく睨んで、ヨハンが苛立たし気にチーズを噛み切った。


「ったく、この国を戦火で焼き尽くしておきながら、よくそんな呑気(のんき)なことが言えるもんだぜ。


アンドレス、おまえ、自分はトゥパク・アマルに次ぐ重罪人だっていう自覚があんのか?」


「貴様、アンドレス様を呼び捨てにするなッ!!


だいたい、焼き尽くしたのは、火器を使うおまえらスペイン兵の方だろうが!!」


間髪入れずにヨハンに食ってかかったペドロが、口の中に詰め込んでいた干し肉の欠片を飛ばしつつ、さらにヨハンに詰め寄って言う。


「第一、おまえ、なんで、ちゃっかり俺たちと一緒に輪になって座ってんだ!?


今朝の感じだったら、もっと俺たちから離れて、向こうの方で一人で飯(めし)食ってんのが普通じゃないのか!?」


「あのなぁ、なんで、そんな拗(す)ねたガキみたいなこと、いつまでも俺がしてなきゃなんないわけ?


どうせ昼飯を食うんだったら、食いもんの近くにいた方が効率よく食えるだろ?


それだけのことだ。


てか、汚ったねえなぁ、おまえ。


口から飛んでんぞ。


ったく、食いながら大声だすなよ」


「あはははは、元気いいなァ~二人とも。


この調子なら、アンデスの山々を何個でも越えていけそうだネ」


いつの間にか新緑の草の上に大の字になって手足を伸ばしていたジェロニモが、明るい笑い声を響かせている。


そのジェロニモの言葉を聞いたアンドレスが、ハッと、何かを思い出したように、ポンッと両手を合わせた。


「そうそう、今、ジェロニモがアンデスの山を何個も越えていくって言ったけど、それ!


みんなに、旅の目的地のこととか、まだ具体的に話してなかったよな。


ちょっと説明しときたいから、こっちに注目してくれ」


そう言って、アンドレスはカバンの中から大きな地図を取り出し、3人の前に広げる。


それに呼応するように、ジェロニモも身体を起こして興味深そうに地図に目を落とし、ヨハンとペドロも互いに火花を散らし合っていた視線を地図の方に移した。


皆の意識がこちらに集中しだしたのを確認して、アンドレスは地図上を指でなぞりながら、説明を始める。


「見ての通り、これはペルー副王領。


で、この左下の海岸沿いにあるのが『アレキパ』。


この『アレキパ』の少し西の海岸沿い辺りが、俺たちが出発した砦のある場所。


なんてことは、説明するまでもないと思うけど」



(ペルーの地図:ペルー観光情報サイト様より http://www.peru-japan.org/Aperumap.html


そう言いながら、彼は、指先をスッと東の方へと移動させていく。


「ここから東の方に進んでいくと、隣国のラ・プラタ副王領(現在のボリビア)との境界に、チチカカ湖がある。


そう、ここ、湖畔の街プーノの隣の青色の部分。


まずは、これから、このチチカカ湖方面に向かって進んでいこうと思う。


っていうのも、俺たちの旅の目的地である『青き月の谷』があると言い伝えられている場所は、ビルカパサ殿の話によれば、チチカカ湖の東側に面した山岳地帯の一角らしいんだ。


地理的には、むしろラ・プラタ副王領に位置するけど、幸い、あの辺は、俺が遠征に行った時にインカ側が勝ってるから、今なら入山はしやすい状況にある」


そこまで言うと、アンドレスは、一旦、言葉を区切った。


そして、チチカカ湖の東側に連なる長大な山脈をぐるりと指先で囲むようになぞる。



(Google earthより、​​チチカカ湖東側の山脈①​​)


しばしの沈黙の後、ジェロニモがおおらかな笑顔のまま、しかし、少々心もとなげにアンドレスを見た。


「ん、なるほど~。


で、アンドレス様、俺たちは、その山々を登っていくことになるわけですね?


ん~~俺の記憶によれば、けっこう、その辺りの山って、高かったようなァ~。


アンコウマ山とかイリマニ山とか、ありましたよね?」


その言葉に、アンドレスも、少なからず申し訳なさげに頷いた。


「うん。


ジェロニモの言う通りで、あの辺りの山は、かなり高いんだよな。


6000メートル級の山々が連なってる。


今の時期だと、まだ残雪も深そうだし」




(Google earthより、​チチカカ湖東側の山脈②​)


「……あの、えっと、それで、アンドレス様、その山脈の、どの辺りに、『青き月の谷』はあるのでしょうか?」


ペドロが遠慮がちながらも、力強い実直な瞳を真っ直ぐ向けて尋ねてくる。


それに対しても、アンドレスは、申し訳なさそうに頭をかいた。


「すまない、ペドロ。


『青き月の谷』の正確な位置は、ビルカパサ殿はもとより、トゥパク・アマル様もご存知ではないそうなんだ」


「はぁっ!!?


それじゃ、そんな滅茶苦茶険しい極寒の雪山を、俺たちに永遠に彷徨(さまよ)えって言うのかよ!?


正確な場所がわからないで、どうやって、その青い月のなんちゃらに辿り着くんだよ!?


遭難しに行くも同然じゃねえか!!」


ブチ切れたヨハンの怒声が、綿菓子のような雲がポッカリ浮かぶ青空に、むなしく吸い込まれていった。


【登場人物のご紹介】 ☆その他の登場人物はこちらです☆

≪トゥパク・アマル≫(インカ軍)
反乱の中心に立つ、インカ軍(反乱軍)の総指揮官。
インカ皇帝末裔であり、植民地下にありながらも、民からは「インカ(皇帝)」と称され、敬愛される。
インカ帝国征服直後に、スペイン王により処刑されたインカ皇帝フェリペ・トゥパク・アマル(トゥパク・アマル1世)から数えて6代目にあたる、インカ皇帝の直系の子孫。
「トゥパク・アマル」とは、インカのケチュア語で「(高貴なる)炎の竜」の意味。
清廉高潔な人物。漆黒長髪の精悍な美男子(史実どおり)。

≪アンドレス≫(インカ軍)
トゥパク・アマルの甥で、インカ皇族の青年。
剣術の達人であり、若くしてインカ軍を統率する立場にある。
スペイン人神父の父とインカ皇族の母との間に生まれた。混血の美青年(史実どおり)。
英国艦隊及びスペイン軍との決戦において、沿岸に布陣するトゥパク・アマルのインカ軍主力部隊にて副指揮官を務めていたが、急遽、トゥパク・アマルの密命を帯びて旅立つことになった。

≪ビルカパサ≫(インカ軍)
インカ族の貴族であり、トゥパク・アマル腹心の家臣。
トゥパク・アマルの最も傍近い護衛官として常にトゥパク・アマルと共にあり、幾度と無く命を張って主を守ってきた。
アンドレスの朋友ロレンソの恋人マルセラの叔父でもある。

≪ジェロニモ≫(インカ軍)
義勇兵としてインカ軍に参戦する黒人青年。20代半ば。
スペイン人のもとから脱走してインカ軍に加わった。
スペイン砦戦では多くの黒人兵を統率し、アンドレスの無謀な砦潜入作戦の完遂を補佐。
身体能力が高く、明朗な性格で、ムードメーカー的存在。
これまでも陰になり日向になり、公私に渡って、アンドレスを支えてきた。

≪ペドロ≫(インカ軍)
インカ軍のビルカパサ隊に属する歩兵。
此度のアンドレスの旅の同行者の一人。
20代後半の若さながらも郷里には妻がおり、息子思いの父でもある。

≪ヨハン≫(スペイン軍)
スペイン軍の歩兵。20代半ば。
偶然的な事情から、此度のアンドレスの旅に同行することになった。
スペイン人らしい端正な風貌な持ち主で戦闘力もありそうだが、性格は傍若無人なところがあり、掴みどころが無い。

◆◇◆はじめて、または、久々の読者様へ◆◇◆

目次 現在のストーリーの概略はこちら HPの現在連載シーンはこちら​  ASPアクセス解析

★いつも温かく応援してくださいまして、本当にありがとうございます!

にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ
にほんブログ村(1日1回有効)       wanderking banner 2(1日1回有効)







Last updated  2020.04.14 22:39:34
コメント(195) | コメントを書く



Copyright (c) 1997-2020 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.