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コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~

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風とケーナ

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紅子08@ Re:コンドルの系譜 第十話(105) 遥かなる虹の民(07/17) New! おはようございます! いつもありがとうご…
neko天使@ Re:コンドルの系譜 第十話(105) 遥かなる虹の民(07/17) New! こんばんは。 いつもありがとうございます…
ロゼff@ Re:コンドルの系譜 第十話(105) 遥かなる虹の民(07/17) New! こんばんは オリンピック始まりましたね…
jun to sora@ Re:コンドルの系譜 第十話(105) 遥かなる虹の民(07/17) New! お忙しいのにコメント応援 ありがとうご…

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これまでの主な登場人物


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物 語 目 次


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これまでのストーリー


第一話 ビラコチャの神殿


第二話 邂逅(1)


第二話 邂逅(2)


第三話 反乱前夜(1)


第三話 反乱前夜(2)


第三話 反乱前夜(3)


第三話 反乱前夜(4)


第三話 反乱前夜(5)


第三話 反乱前夜(6)


第四話 皇帝光臨(1)


第四話 皇帝光臨(2)


第四話 皇帝光臨(3)


第四話 皇帝光臨(4)


第五話 サンガララの戦(1)


第五話 サンガララの戦(2)


第五話 サンガララの戦(3)


第五話 サンガララの戦(4)


第六話 牙城クスコ(1)


第六話 牙城クスコ(2)


第六話 牙城クスコ(3)


第六話 牙城クスコ(4)


第六話 牙城クスコ(5)


第六話 牙城クスコ(6)


第六話 牙城クスコ(7)


第六話 牙城クスコ(8)


第六話 牙城クスコ(9)


第六話 牙城クスコ(10)


第六話 牙城クスコ(11)


第六話 牙城クスコ(12)


第六話 牙城クスコ(13)


第七話 黄金の雷(1)


第七話 黄金の雷(2)


第七話 黄金の雷(3)


第七話 黄金の雷(4)


第七話 黄金の雷(5)


第七話 黄金の雷(6)


第七話 黄金の雷(7)


第七話 黄金の雷(8)


第七話 黄金の雷(9)


第七話 黄金の雷(10)


第七話 黄金の雷(11)


第七話 黄金の雷(12)


第七話 黄金の雷(13)


第七話 黄金の雷(14)


第八話 青年インカ(1)


第八話 青年インカ(2)


第八話 青年インカ(3)


第八話 青年インカ(4)


第八話 青年インカ(5)


第八話 青年インカ(6)


第八話 青年インカ(7)


第八話 青年インカ(8)


第八話 青年インカ(9)


第八話 青年インカ(10)


第八話 青年インカ(11)


第八話 青年インカ(12)


第八話 青年インカ(13)


第八話 青年インカ(14)


第八話 青年インカ(15)


第八話 青年インカ(16)


第八話 青年インカ(17)


第八話 青年インカ(18)


第八話 青年インカ(19)


第八話 青年インカ(20)


第八話 青年インカ(21)


第九話 碧海の彼方(1)


第九話 碧海の彼方(2)


第九話 碧海の彼方(3)


第九話 碧海の彼方(4)


第九話 碧海の彼方(5)


第九話 碧海の彼方(6)


第九話 碧海の彼方(7)


第九話 碧海の彼方(8)


第九話 碧海の彼方(9)


第九話 碧海の彼方(10)


第九話 碧海の彼方(11)


第九話 碧海の彼方(12)


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2021.06.06
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その後、ビルカパサやロレンソなどの重側近をはじめとした主だった者が20人ほど集まった軍議の席で、トゥパク・アマルは、昨夜、アパサの伝令兵からもたらされたアパサ軍の戦況について説明した。


アパサは、首府リマ周辺を警護する副王ハウレギ軍の強力な守備隊──副王の嫡男アラゴン配下の大軍──に進軍を阻まれていた。


先日の決戦にて、あと一歩というところまで追いつめていたアラゴンを取り逃がしてしまったアパサのアラゴンに対する執念は凄まじく、この機にアラゴンを打ち破りたいアパサは、やむなくトゥパク・アマルに援軍を要請してきたのである。


破天荒で独立心が強く自由奔放、戦さにおいても己の戦闘力や指揮能力に確信を持っているアパサは、他者の介入をきらい、これまで彼自身の方から援軍を求めてくることは殆ど無かった。


──とはいえ、かつて、アパサが勢力を振るっていたラ・プラタ副王領が、スペイン軍の智将イグナシオ・フロレスによって窮地に追い込まれた時は別ではあったが。


それだけに、今回の援軍要請は、アラゴン制圧に対するアパサの執念の大きさをいかにも如実に示しているように思われた。


もちろん、最も重要な同盟者であり、且つ、先日の当砦戦においても絶体絶命と思われた危機を救ってくれたアパサのたっての願いであることから、此度の援軍要請に応じることは、トゥパク・アマルをはじめ軍議の席にいる誰もが異論は無かった。


ただし、既にアパサには再三伝えてきたことではあるが、いかにアパサが猛将とはいえ、アラゴン軍ひいては副王軍をアパサ軍単体で攻略を試みるのはリスクが高すぎる。


そのため、今現在、アパサ同様に副王の本拠地リマを目指しているクリオーリョ(当植民地生まれの白人)の革命軍を率いるシモンと合流を果たし、さらにはトゥパク・アマル軍も合流するまでは、リマの内部まで攻め入るのは待つようにとアパサに改めて依頼すべく伝令を送った。


こうした流れの中で、退却を余儀なくされた英国艦隊の今後の動向に懸念を残しつつも、トゥパク・アマル自身も再び出撃準備を整えていくことになった。


とはいえ、最大の難敵たるリマの副王軍と対決するためには、インカ側も最大勢力で臨む必要がある。


また、今は当砦で負傷者として治療を受けているスペイン軍総指揮官アレッチェ──彼が率いていた部隊から離散した兵たちも副王軍に合流している可能性が高いことから、インカ側も各地に分散した勢力を統合していく必要があると考えていた。


従って、トゥパク・アマル軍の矛先は、まずはクスコへと向けられることになった。


インカの聖都クスコでは、現在、その奪還を懸けて、トゥパク・アマルの右腕たるディエゴがスペイン軍の猛将バリェ将軍と決戦を交えていたが、双方の力は長く拮抗状態に陥っている。


「それゆえ、クスコからまずは決着をつけ、精鋭の大軍を擁するディエゴの勢力もリマの副王軍攻略のために共同行動できる態勢を整えたい。


とはいえ、膠着状態にあるクスコ戦を一刻も早く制し、あの獅子王のごときバリェ将軍配下の強力な大軍をリマ防衛戦に送り込みたいのは、スペイン軍とて我らと同じ考えであろうがな」


そう述べて、一旦、トゥパク・アマルは話しを結んだ。


それから、一呼吸置いたのち、彼はまた軍議の席に集まった面々を見渡しながら、「ところで、少し話は変わるのだが」と、前置きしつつ再び語を継いでいく。


「現在サンガララの地に敷いているインカ軍本陣を、近々、当砦に移行したいと考えている。


かの地はこの戦さが開始された初期の段階から、国中に散開した各地のインカ軍への物資の補給や通行面の管理など重要な役割を担ってきた。


なれど、戦況が様々に推移してきた今となっては、山岳地のサンガララは地理的に遠隔地となり、沿岸の当砦からも距離的な隔たりが大きい。


先日もスペイン軍による奇襲攻撃を受け、幸いにもシモン殿の援軍の助けを得て辛うじて撃退することはできたものの、多くの犠牲が出てしまったことは皆も知っての通りである。


今後、さらに戦況が逼迫(ひっぱく)していく中で、サンガララの本陣がまた先日のような奇襲に遇わぬとも限らない。


それに、当地の方が各地との連絡も疎通が良く、本陣としての機能もより遂行しやすいことであろう」


トゥパク・アマルの言葉に真剣な面持ちで耳を傾けていた側近たちは、今後の戦略や本陣の移行に関して幾つかの質問を彼に投げかけた後、「陛下のお考えに異論はございません」と、恭順を示した。


「トゥパク・アマル様、本陣をサンガララから当砦に移されましたら、これまで本陣を守ってこられた皇妃様や皇子様たちも当砦に来られることになりましょう!」


「さようでございますな!


陛下におかれましては、なんと久方ぶりのご家族様との再会となりますことか」


まるで自分たちが家族と再会するかのように晴れやかに語る側近たちの言葉に、トゥパク・アマルも「ありがとう」と温情の籠った声音で礼を述べる。


それから、穏やかに言い添えた。


「わたしもミカエラや息子たちに会える日を待ち遠しく思う。


ただ、場合によっては、ミカエラたちがサンガララの本陣を畳んで当地に到着する頃には、我らは既にクスコに向けて出立しているかもしれぬが」


「陛下……!」


「そなたたちの気持ち、誠にありがたく思う。


なれど、もしそうなったとしても、再会の機会はまた幾らでも訪れよう。


そなたたちこそ、大切な家族から離れてこの場にいる者も少なくないではないか。


そなたたちにとっても、わたし自身にとっても、そして、全ての民にとっても、かけがえのない家族や友人たちと心安らかに暮らせる日々を一日も早く築き上げたいものだ」


そう言って、トゥパク・アマルは、真摯な光を宿した瞳でその場のひとりひとりを見つめながら、包み込むように微笑んだ。


【登場人物のご紹介】 ☆その他の登場人物はこちらです☆

≪トゥパク・アマル≫(インカ軍)
反乱の中心に立つ、インカ軍(反乱軍)の総指揮官。40代前半。
インカ皇帝末裔であり、植民地下にありながらも、民からは「インカ(皇帝)」と称され、敬愛される。
インカ帝国征服直後に、スペイン王により処刑されたインカ皇帝フェリペ・トゥパク・アマル(トゥパク・アマル1世)から数えて6代目にあたる、インカ皇帝の直系の子孫。
「トゥパク・アマル」とは、インカのケチュア語で「(高貴なる)炎の竜」の意味。
清廉高潔な人物。漆黒長髪の精悍な美男子(史実どおり)。

≪アパサ≫(インカ軍)
 隣国「ラ・プラタ副王領」の豪族で、トゥパク・アマルの最も有力な同盟者。40代前半。
 「猛将」と謳われる一方で、破天荒で放蕩な性格の持ち主だが、実は、洞察と眼力が鋭く、全体をよく見通している。
現在は、スペイン軍の巣窟たる首府リマへの進軍途上にある。
かつてアンドレスを戦士として鍛え上げた恩師でもある。

≪アラゴン≫(スペイン軍)
スペインの植民地であるペルー副王領を統治する副王ハウレギの息子。20代後半。
反乱鎮圧に手こずる軍に痺れを切らした副王により派兵されたスペイン王党軍を統率している。
(※スペイン国王はスペイン本国にいるため、植民地における副王は国王代理を務める行政・軍事の最高責任者として絶大な権力を有している)

◆◇◆はじめて、または、久々の読者様へ◆◇◆

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Last updated  2021.06.06 21:29:50
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