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confuoco Dalnara

miscellanea6

Stolen/Independent Lens
フェルメール展の前に
20年近く行方の知れないフェルメールの絵を探す映画を観に行く。

Vermeerの"The Concert"は1990年3月に
Isabella Stewart Gardner museumから盗まれてしまった。
絵画探偵Harold J. Smithはいいところまで犯人に近づいたのだが...

映画を通して絵を鑑賞する不思議さ。もう手が届かないフェルメール。

印象的だったのは
絵を蒐集したIsabella Stewart Gardnerという女性。その審美眼。
なんとなくGertrude Steinのような強い女性、という印象も受けた。

美術館の絵の配置はそのままに、という彼女の遺言通り
フェルメールの「合奏」のあった場所は
今もぽっかり白く空いている。イザベラの意地が伝わってくる。

Vermeerの青

concert.JPG

盗まれた絵のcopyrightはcopyleftに...?

F for Fake。 


食客
しょうゆや味噌の入った甕の並ぶ中庭が半島の料理の神髄。
太陽を浴びて発酵する姿たち。

韓国ドラマや映画でよく見かけるが...
マダン(中庭、内庭)の台の上に飯床を作ってごはんを食べるシーン。
テンジャンチゲやサムジャンや荏胡麻の葉の漬けたのやキムチなどの数々の発酵食品と
野菜のたくさん並んだ食卓がうらやましい。

マンガのような画面構成は監督によると意図されたものだそうだ。

sikkek.jpg

釜山で観た映画もそうだが
一衣帯水の国はお互い因縁が多く
伏線になっている。

サムパ(野菜天国)

発酵韓国


モーツァルトの街
鏡やカメラ、写真が多用されているのが印象的だったので聞いたところ...
カメラ側でない側の姿も映し撮るため、というお話だった。

W30,000,000という低予算でもこんな映画が作れることに驚嘆した。
ヨイドの街が息づいているようだった。モーツァルトが響くはずの町。

主演のひとり(ポスターの人物)が沢村一樹によく似ている。俳優たちの情報がもっと知りたい。

TIFFで観た『モーツァルトの街』。

mozartTown.JPG

京義線
心の痛みと
トンネルを抜けると光が見える、いつか地上の光にたどり着く京義線を描く。
食客のキム・ガンウ主演。



水の中の父子と蜉蝣
雨の中の父子
湯船の中の父子。
水の中では嘘が洗い流されるはずなのに
最後の最後まで
手を握るまでわからなかった。

チャン・ジンらしいどんでん返し、舞台のよう。
映画『息子』を観て。

蜉蝣は韓国語で一日の命という。
かげろう、と聞こえるたびに
一日だけ...という思いに耽ってしまう。

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The Good Night 
Eternal Sunshine of the Spotless Mind
恋愛睡眠のすすめを足したような気もするが
もしかしたら「Eternal Dream」というラストは
もっと深くて脳科学的SF的かも...
dreaming is believingのコピーは恋愛寄り。
Jake Paltrow監督。

イギリスのふたりの俳優、
Hot FuzzのSimon Peggと銀河ヒッチハイクガイドのMartin Freemanを観るために。
Danny DeVitoも楽しかった。不思議な人たちが集まっている。

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sg WANNA BE+
近くで聴いたので声の伸びがよくわかる
sg WANNA BE+のmini live。

・ラララ
・クフロ オレットンアン(その後 長い間)
は東京でまずsg WANNA BE+が歌って
ソウルの舞台にはシン・スンフンがゆっくり登場して
途中から歌い継いだのが圧巻だった。

・Get Along Together
・In the Rain
・More than Diamonds
・サルダガ(生きて)

バラード以外の曲もソウルフルで楽しかった。

ジャケ買いした無名のアーティスト、
ロマンチックな歌詞と声が気に入ったSoulstarを思い出した。

closer than the sun, cooler than the rain

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文雀
杜王其峯(Johnnie To)が2005年から2008年まで3年かけて撮った作品。
文雀は広東語でスリの俗語。
窓から入ってきて幸運を連れてくるのか不幸をもたらすのか
文雀(スリ)がambivalentな運命。

主演は任達華(サイモン・ヤム)、プロデュースもしている。
インファナル・アフェアの林家棟(ラム・カートン)共演。

米朝と同じ一瞬の思い込みで
文楽(人形遣い)の吉田文雀と感じたりもしていた。

音楽が時々よくて時々全然だめで
昔の日本映画みたいな雰囲気になっていた。
音楽が映画を損ねていた。
雨だれのリズムに乗った傘のシーンはユーモアもあり
楽しかった。

香港が男で
大陸が女。
香港と大陸の力関係をうっすらにじませるが(2005年当時ならそうだったろうが)...今となっては
そしてこれからも逆転していくのだろう。

Sparrow.jpg

@東京フィルメックス


treeless mountain
映画『木のない山』(ソヨン・キム監督)を東京filmexで。

印象的だったのが
場面が切り替わるごとに
心象風景のようにはさみこまれていた空の風景。
色も
雲のかたちも光も異なる風景は
少女たちの気持ちを映し出しているのだろうか。

その空の風景が映し出される長さも
すこしずつ長いワンショットに変わっていく繊細な描写が印象的だった。

監督の故郷の風景は
今も1970年代から80年代とかわらないそうだ。

移りゆくものと
うつろわないもの。

そして素晴らしかったのが音楽のつかい方。
同じfilmexで観た『文雀』
の音楽が安易に走っていた
もしくは音楽が映画をこわしてしまっていたのと対照的。
抑制した音楽により
映画の声に耳を傾けることができる、と監督。

Q&AでもMr.Nadarが「魔法のような映画。
映画のテンポ、リズムを作ったことがすばらしい」と絶賛していた。
音楽のない映画が
その「間」で自ら音楽を奏でている感じ。
空の風景がはさみこまれるタイミングでメロディを作っている。

原題はミンドゥン山。江原道にある1,100mの山。
ジンとビンのふたりの少女たちの山は見つかり
やがて木が大きく育つ予感のする清清しい物語だった。

PIFF 2008でNetpac Award受賞。


The Bank Job
Spike LeeのInside Manを思い出した。こちらもどろぼうの話。

日本ではそんな物語は生まれそうにないけれど...
王室と銀行の貸金庫の秘密は
想像力と創造力をかきたてるらしい。興味深い。

M-5(かM-6)の話し方の違い(トーンが違う)、言葉遣いの違いから
階級の匂いが漂ってくる。
とても英国らしいドラマ。だが実話(1971年に起こった事件)。
'D' Notice(D通告=国防機密報道禁止令)が発動された。
政治を巻き込んだ、巻き込まざるを得なかった事件の真相。

印象的だったのは
主人公テリー(ジェイソン・ステイサム)とふたりの女性の間が変化していく様子。
テリーの魅力的な誠実さが不器用故に妻に伝わらなかったり
女友だちのマルティーヌをゆらがせたり。
三人三様のゆれる思いが
王室とは対照的に純情で悲しみを秘めていると感じた。

マルティーヌ(Saffron Burrows)はちょっとCarole Bouquetっぽい
雰囲気のある女性だった。

『バンク・ジョブ』を観て。


WALL-E
ウォーリーのけなげでいじらしい姿がチャロと重なる。

ちょっとつり上がった目と
凶暴なふるまいがユニークなイヴ。
行動的ではっきりした性格。

強い女イヴから
クリントン女史や
アンジェリーナ・ジョリーも思い浮かぶ。
最近の女性の写しのようだった。

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D-WARS
伝説が興味深く、象徴されているものやかくれた意味を知りたくなる。
陰陽のイムギとブラキ、善い龍と悪の龍の名前の由来なども。

500年という数字からは
500年を思い浮かべた。
歳月の長さに対する感覚が通底するだろうか、
文化や文明によって
よく登場する数字、数字の意味や長さの感覚がちがってくるのが象徴的でおもしろい。

亀のような戦車のような生きものからは
半島に実在した亀甲船を思い浮かべた。

ビルに絡みつく龍の映像がよかった。

運命を受け入れる、という選択も輪廻も東洋的で
西洋的な直線的な価値観との差があっておもしろい。
Steve Jablonsky(?)がアレンジしたアリランも流れ
東洋に回帰して終わる。

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サラという名前はどうやら運命的な感じがする、ほかの作品でも...

イム・ヒョンレ監督 D-Warsを観て。

アメリカと韓国の合作についていつかまとめて書くかも。
to be continued...?!


Never Forever
カトリーヌ・ドヌーヴの昼顔のような趣もある一方、
Foreverと言って信じてしまいがちな
女性からNever Foreverと言うのは
女性が男性に引導を渡すのに近い。
浮気な家族にも重なる。
母性愛にかかわる愛が真の愛として選択されている。
ただ、浮気な家族よりは恋の色がつよい、
女は永遠を信じたい。

イ・チャンドンが共同プロデューサー。
釜山国際映画祭で観たBlooming In Spring(チョン・ジヨン監督)
も確かイ・チャンドンが助言していたらしい。

D-WARSや釜山で観た韓国とアメリカの合作作品も思い出した。

音楽はマイケル・ナイマン。
ハ・ジョンウ主演Second Loveを観て。

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Eyes for an Eye/Tiger & Dog
刑事と容疑者が互いにリスペクトを抱くのがはじまりだった。
刑事が「尊敬語を使え」と言って
容疑者はその通りに敬語をつかう。
刑事は戌年らしく、容疑者は寅年らしい。
まずは韓国らしく年長者に払う敬意が
相手の本質への理解からいつしか真のリスペクトと共感につながっていく。
心の動きが興味深かった。

中国系、脱北者も登場し
現実の世界のカオス(混沌)感を映したハイブリッド色のつよい映画。
単なる「男の世界」にとどまらない社会性もある。

「目には目を 歯には歯を」という恩讐を超えることの美しさ、
超えられない醜さも描かれている。
一方はハンムラビ法典の言葉通り復讐を実現し、
他方は善い釣り人のように犯人に共感し
犯人をcatch & releaseして
恩讐も職務もcoolに超えてしまった。

恩讐を超越し、ただ一個の人間として人間性を獲得したサナイ(漢、男)の生きる道。

iPodの曲はHighway To Hell(AC/DC)だったけれど
地獄に行かずにすんでよかったね、とちょっと思ってしまう
人情味もあるテイスト。

ガムを噛むハン・ソッキュからは
その時、その人々の役の時のような軽み(かろみ)と
微かな狂気が醸し出す凄みが感じられた。

アントニオの役のイ・ビョンジュンが
恋するハイエナの時と真逆の役でおもしろかった。

eye4eye.jpg

映画『目には目を 歯には歯を』を観て。

映画と音楽
映画と音楽がよりそう成功例は
木のない山
失敗例は文雀
 
『あなたは遠いところへ』の音楽については...
イ・ジュニク監督から
選曲の話、その音楽の意味が聞けて良かった。
今のようには音楽があふれていない子ども時代だったからだろうか
音楽への思い入れが伝わってくる。

しかし
黄山ヶ原王の男の時が映画としてもっとおもしろかった...

クリント・イーストウッド監督の映画はいつも音楽も自作で
映画と音楽がぴったり寄り添っている。


放逐
4人の男でひとりの女を助ける、守るという構図が
先日の文雀を思い起こさせる。

義理と友情の間を駆け抜ける男たちの舞台は
マカオ。中国返還前夜。
マカオ人だ、香港といっしょにするな、という台詞から
マカオと香港と中国のあいだの
それぞれの自尊心、体温差を感じて興味深い。

破滅に向かっている道がclicheで
時々中だるみしたけれど
銃撃のシーンはスタイリッシュ。
香港のフィルムノワールの冷酷さがよく表現されていた。

滅亡への道行きに
義があるインファナル・アフェアの方が心に残る。

Johnnie To監督作品『エグザイル 絆』を観て。


who r u?
2002年の映画だけれど
Second Life様(よう)の3DOnline仮想世界
Cyberspace/Virtual世界がすでに登場しているのが興味深い。
(2009年現在Second Lifeは盛り下がっているけれど)
identityがリアルとヴァーチャルの間で逡巡する現代的な恋模様。

ネットの世界のおしゃべり
が物理的にも(障碍のある人にも)
心理的にも壁をとりはらっているさま、
が現実の世界とおり重なったりもする。

イ・ナヨンは時々
心が折れた役があるのでそれもいっしょに思い出す。
私たちの幸せな時間とか...

当時のIT業界の実態も興味深い、
同じくチョ・スンウが出演している『ワニ&ジュナ』のアニメ制作業界も興味深かったけれど。

大学路が綺麗に映っている映画。

外界語ほか

映画『フー・アー・ユー?』を観て。

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みんな、はじめはコドモだった
去年の釜山国際映画祭で上映されていたけれど
ほかに観たい作品があったのであきらめていた。

5つのオムニバス作品のうち
4人の監督が韓国・朝鮮と関わりがあったのが興味深い。
まさにハイブリッド。

この日は阪本順治監督と李相日監督の先輩後輩トークがあった。
製作方針、撮影の仕方の違い、CM撮影、酒の飲み方の違い?などなどの裏話。
その場に不在の先輩、井筒和幸監督についての話も。

阪本監督の作品は佐藤浩市のくたびれ加減がよかった。
お母さんの知らない、子どものinsight(洞察)が光る部分も。
通天閣から見える風景が海になるのも夜ならではの光景で楽しい。

くたびれ加減といえば崔洋一監督の作品のお父さん(細野晴臣)とお母さん(樹木希林)。
お母さんの自己中心さ、渋谷文化村あたりをドライブする無為な表情、
壁に貼られた新聞の切り抜き「馬場あきお選」の短歌などディテールがくすりとおかしい。
古びた家の中、暖色の画面からデーモン小暮の『コナ・ニシテ・フウ』もちょっと思い出した。
ダイニングがみんなの集まる場所ってやっぱりうちもそう。韓国ならマルかなぁ。

井筒監督の作品は一番カタルシスがないかも...
でもその表現方法が
ながーい子ども時間、大人と一線を画す子ども時計を意識しているよう。
アホな担任も子どもから見た先生や大人ってこんな感じ、とリアル。

李監督の作品はお父さん(藤竜也)の切なさがすごかった。
宮藤官九郎のちゃらんぽらんな死神、
パーカは本人の希望?で死神の衣装になったそう。ぴったりのイメージだった。

大森監督は子どものいじらしさとファンタジックな感じがよかった。

井筒和幸『TO THE FUTURE』
大森一樹『イエスタデイワンスモア』
崔洋一『ダイコン~ダイニングテーブルのコンテンポラリー』
阪本順治『展望台』
李相日『タガタメ』

『みんな、はじめはコドモだった』を観て。


MONANIEBA by Abuladze(グルジア映画)
ソ連の検閲の目を逃れて
グルジア共和国で20年前に撮影された。
独裁者は、音楽を愛し美術にも関心がある。
風貌も設定もヒトラーを思わせるが、主演俳優アフタンディル・マハラゼによると普遍的な独裁者、独裁者の集合体を表しているという。

映画の最初でヒロインの作るケーキの上には
教会のような建物が建てられていること、
ラストシーンで老婆に道を聞かれて
「教会へ続く道はない」と答えて終わるところは円環構造になっている気がする。

老婆は、教会へ続かない道になんの意味があるのかと嘆息する。
共産主義、社会主義を経て衰退した世界観、その価値の重さ、必要性を感じさせる。

若い青年が命を絶つ場面では父性について思いをめぐらせた。
共産主義によって父性(キリスト教における父性、神)の存在価値は崩壊していった。
父性の絶対的地位は下落し
キリスト教の神性と父性だけでなく
おそらく家父長としての父性も価値が減少し衰零したが
それにより年長者の頚木からははずれ、
自由闊達な価値判断を獲得した部分もあるだろう。
マルクス・エンゲルスの「共産党宣言」にある宗教は麻薬だという言葉で
飛び立てた世界もある。

ただ、それは「教会へ続かない道になんの意味があるのか」という嘆きをもたらしもした。喪くした心もあるのだ。

列車で運ばれてくる丸太を探して
家族の消息が刻まれていないかたぐりあてようとする姿と時代に胸をうたれた。

母親役のケテヴァン・アブラゼの
伏し目がちな優しい顔立ちと母性は
ドラマ「ファン・ジニ」のジニの母を髣髴とさせる。

だいすきなパラジャーノフの映画、釜山で観たアルメニアの映画もあわせて思い出した。
グルジアのイオセリアーニ監督作品
グルジア映画、やさしい嘘

シュワルナゼ、アブラゼ...ゼで終わる姓とグルジア、
ッチで終わる姓の多いクロアチアなど旧ソ連の各国にも思いをめぐらせて...

テンギス・アブラゼ監督『懺悔』を観て。

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Che - El Argentino
flashback、
白黒とlivelyなカラーを行き来して
fictionとrealのあわいにチェの像をつむぎ出すような趣。

チェが無言でいる時
海を見つめる姿などからはチェの思考と感情をたどるように
言葉のない世界を凝視していた。
動きのある革命、ゲリラ戦とは対照的に。

そうしてチェのいろいろな貌、横顔が積みあがって行く。

キューバがきっかけで
中南米に広がるかもしれないcommunismを押しとどめようと画策するアメリカ。
アメリカ大陸でもベトナムにしていたことと同じことをしようとしていた姿が
炙り出される。

若き日のチェ、『モーターサイクル・ダイアリーズ』。

Steven Soderbergh監督、Benicio Del Toro主演『チェ 28歳の革命』を観て。

続きはChe:Part Twoで。

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Australia (w/ Nicole)
CHANGE.
すべての人が変わる、変わろうとするダイナミックな姿が
オーストラリアの雄大な自然、気候と相まって素敵だった。

The Wizard of OZ♪Over the Raimbow♪
ふたつの意味をもって主人公たち、サラ、ドローヴァー、ナラに寄り添っている。
Dreams come true!夢はかなう、ということと、
Homeがいちばん、そしてそれぞれにとっての本当のホームはどこ?というテーマが
歌とともに寄り添っている。
そしてサラもドゥローヴァーもナラも
それぞれの出会いの中で有機的に変わっていった。

オーストラリアの北の方は行ったことがないけれど
Darwinの街もSydneyと同じく愛らしく色鮮やかな鳥にあふれている。

当時のDarwinは映画で見る限り
東洋人が多く東洋風の提灯や服もはやっていたみたい。
Darwinの名の通り、その地の生態系や動物にもっと興味があったけれど
西洋と東洋が組み合わさった街の風景も興味深かった。

Dream/Dreamingの訳が
オーストラリアの文化に根ざした訳になっていなかったのがちょっと残念。
アボリジニにとってDreamingはもっと深い意味がある。
<"http://plaza.rakuten.co.jp/confuoco/diary/200807180000/">Emily Kame Kngwarreyeの絵でわかるように...

それにしてもナラはかわいかった。
サラの優雅な姿、Ferragamoの靴とPRADAの鞄も素敵。
ライラの冒険 黄金の羅針盤の時を思い出す...
そして二コールのオーストラリアへの愛情が強く感じられる映画でもあった。

ヒュー・ジャックマンとニコール・キッドマンは
Happy Feet以来の共演かしら。

映画『オーストラリア』を観て。

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Che - A Guerrilha
第2部は時系列にカラーのみで描かれている。
成功したキューバ革命との対比で
苦しんだ、ボリビアでのゲリラ活動が描かれる。

南米の抱える問題にも接近しているようだ。
1、2とも一貫して(軍の)規律、統率、教育のむずかしさ
ゲリラの存在意義との兼ね合い、農民とゲリラの立場や意識の相違などが浮き彫りになっている。

B.ラッセルやサルトルへの手紙、ヨーロッパの哲学者たちへの手紙があったと
知って感慨深い。
革命を支える熱い心以上に
知性と冷静な頭脳が存在していたことをかいま見る思いがした。

死のシーンはチェのカリスマ性と孤立した革命の末路を浮き彫りにした。
監視の兵士を圧倒する、一陣の風のような存在感。
そしてチェが目を閉じるまで
チェの瞳に映る房の壁がかすんでいくカメラワークが
哀しみをたたえた余韻をのこす。

若き日のチェ、『モーターサイクル・ダイアリーズ』。

Che - El Argentino

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Steven Soderbergh監督、Benicio Del Toro主演『チェ 39歳 別れの手紙』を観て。


悲夢
白黒同色。
陰陽
天地
男女のない一体の愛が絶対の愛なのかもしれない。

斃れた男に靴を履かせる場面では
「どうぞもう行って下さい、記憶から追憶から去ってください」という
愛の頚木から逃れられない姿と
夢想の中では逃れようとする姿が二重映しになっているよう。

夢は現か
現は夢か。
能楽で描かれる
幽玄の裏にひそむ、
死してなお業と執念を見せる心が
悲夢の中の世界に通底する思いもした。

春夏秋冬...そして春と似た雰囲気、
裏表のような趣もある。
春夏秋冬...そして春には生を志向する愛が描かれていたが
悲夢はタナトス(死)へ向かっていく愛。

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寺院を訪れる場面の一方、
ジンの足の甲から流れる血はキリスト(の磔)を想起させて興味深かった、
いろいろな世界観が入り混じっている韓国社会にも見えて...



Changeling
密陽(『シークレット・サンシャイン』)を思い出して観ていた。
母親が対決し対峙するのは神という形而上学的な存在だった。

『チェンジリング』では地上の警察と対決する。
ふたつの映画では教会の役割も異なっている。
心の安静を授けようとし問題の本質から目をそらさせようとする、宗教的な抽象的な力しかない教会(『シークレット・サンシャイン』)と
人権擁護を旗印に行動する教会と(『チェンジリング』)。
描き方の違うふたつの映画で共通するのは母の心、母性のうつくしさだった。

イーストウッド監督自作の音楽も相まって
端正なたたずまいが心に残る。
アカデミー賞の夜、
It Happened One Night(『或る夜の出来事』)が良いという
ヒロインの言葉からは監督の映画への愛情が感じられて素敵だった。

Mystic River頃からだろうか...
アメリカの映画を観るときはいつからか
映画を観るたびにアメリカ50州の地図が1州ずつ塗られているような
アメリカ像が色づいていくような
そうしてアメリカ像が空間的時間的に形成されていくような気分を味わっている。

L.A. confidentialの腐敗した警察像、
CrashのLA社会、
No Country for Old MenThe Green Mileの殺人鬼、
There Will Be Bloodの西部の業(ごう)が折り重なって
真っ白だったアメリカの地図が色塗られ
アメリカ像が立ち現れる気がした。

Australiaの母性との比較も心のなかで。

Changeling.jpg


Promise Me You'll Remember
The Godfather Part IIではキューバにも進出しようとしていて
先日観たCheやキューバ映画『低開発の記憶』
と合わせてアメリカの向かったところを知るのが興味深かった。

今回The Godfather Part IIIでマフィアが
ヨーロッパに合法的に進出しようとしている背景があって
前作と合わせて投資の行き先、経済環境やスタンスの描写もおもしろかった。
そしてだいすきなマスカーニのオペラ、Cavalleria Rusticanaを堪能。
一時期よく聴いたHarry Connick Jr.のPromise Me You'll Rememberの切なさが胸に沁みる。


Man on Wire
パリ、シドニーを経て
ニューヨークの貿易センタービルへ。
綱渡り師が
斜めに向かい合った双子のビルの間に苦労してロープをかける情景は
無声映画のようにスリリングで時にユーモラス。

Homo Ludens。
命がけでありながら
限りなく「あそび」のある綱渡り師のしごと。
韓国の綱渡り師、『王の男』のノリ(遊び)も思い出した。

終盤流れたのはエリック・サティの曲。
フランスとアメリカの決定的な思考の溝を後押しするように
フランス音楽が流れていた。
綱渡り師Philippe Petitがアメリカ人記者に「なぜ」「なぜ」と聞かれ続けて
うんざりしたあとに。

そこで、
私の中の神々、
バランスを取るための竿の中の神々、
私の足の中の神々、
綱の中の神々よ、
虚空の神々、
通りから見ている友人たちの中の神々、
ツインタワーの神々、
屋上にいる友人たちの中の神々、
すべての次元の神々、
出発の神々、到着の神々よ、
そして、
無数の星座の神々、
群衆の中の神々、
下方の空気の神々、更なる高みの空気の神々、
風の神々よ・・・・・・
どうして今朝、初めて集っているのですか?
なぜもっとひんぱんに集結しないのですか?
また集まる予定はありますか?

私は答えを受けるためにうしろにもたれ、再び寝そべる。
そして空を直視する。

manOnWire.JPG

プティの綱渡りの記録、『Man on Wire』を観て。


Defiance
もっと切実だがゲリラという集団を率いたチェCheの、リーダーの苦悩とも重なる。
白い冬を前に森の人になる覚悟と、
生き延びるために規律をもって自由を守る姿が清清しかった。

森の中の結婚のシーンは美しく、
宗教のちがいを漂わせながらも
戦いの中での幸せな一瞬を美しく切り取っていた。

ロシア系ユダヤ人とはいえ、
ビエルスキ兄弟のような英雄がなかなか世に知られていなかったのが不思議。
終戦後にアメリカへ渡ったそうで、
出エジプトExodusにはじまる
彷徨える民ユダヤ人の運命についても考える。

ビエルスキ兄弟3人の個性と生き方は
ほかのいろいろな三兄弟、三国志の義兄弟(劉備、関羽、張飛)や
ゴッドファーザーの三兄弟、ドストエフスキーの書く三兄弟と比較しても興味深かった。
フィクションでない、リアルな兄弟たちの苦悩と絆が伝わった。

ダニエル・クレイグがだんだんスティーブ・マックイーンに似てきた気もする。

映画『ディファイアンス』を観て。


Auf der anderen Seite(On the Other Side)
韓国映画『家族の誕生』を思い出した。
血のつながりがあるものもないものも
縁あって結びついて家族を作っていく話。

ヨーロッパの作品だけれど
『家族の誕生』のように縁と家族がめぐって
外国に接近していく運命について考えた。

トルコの政情についてはほとんど知らなかったが
塀の中の様子、塀の中の方が自由に見えた女性の生活が印象的だった。

トルコとドイツ、
宗教の違いはあるけれど
もはや文明の衝突ではない、
融合や結びつきが産むドラマ
有機的に異国に交差していく姿が興味深い。
(この交差が憎しみをやわらげる気がする)

edgeOfHeaven.jpg


Nun and Doubt
信仰と権力と疑念が三つ巴。

信仰と疑念のせめぎあいの中で
真実にアクセスする、真理を発見する方法は
神からは遠ざかっているようにみえるかもしれないけれど...
心の闇や疑念によって
崖っぷちぎりぎりになって心のまっしろな部分が際立つ感じもした。

Doubt can be a bond as powerful and sustaining as certainty. When you are lost, you are not alone.
No Country for Old Menとはまたちがった深淵が見える気もした。

アメリカのカトリック、カトリック学校の黒人生徒についても思いをめぐらせた。
WASP(White Anglo-Saxon Protestant)一枚岩でない多様な社会が織り成す、
またべつの緊張と対立。

10代のころ宗教の権威主義なところ
権力と結びつくところが受け入れがたかったことを思い出す。

舞台作品を映画化した、
メリル・ストリープ、フィリップ・シーモア・ホフマン共演、
ジョン・パトリック・シャンレー監督作品『ダウト -あるカトリック学校で-』を観て。



Twilight - not a twilighter
不思議な天生縁分だったけれど
twilighterにはなれなかったなぁ。
森に近い、蒼く碧い風景、
高い木の上のシーン、音楽はまぁ良かった。
先住民族やアジア系も登場するPC(political correctness緑色の目玉焼き的なところはアメリカらしい。

4部作らしいです。

ロシアのダーク・ファンタジー、光の異種と闇の異種の戦い、НОЧНОЙ ДОЗОР(Night Watch)
続編Дневной дозор(Day Watch)の方がおもしろかった。

または、アメリカ・ドラマRoswellも異種同士の恋もようが共通するけれど
もっとせつなくて良かった。

twilight1_large.jpg


Rough Cut(映画は映画だ)
映画と現実が浸透し互いに浸食するように一瞬交差し
また離れていく...。

カンペの目つきに注文をつけた監督の言葉通り
2回目から演じることをはじめていたカンペの、かすかな視線の変化、ディテールが印象にのこった。
変わっていこうとする姿が心にのこる。
(ドラマ「ごめん、愛してる」と似た演技、視線だったけれど)

平行な線が交差しまた離れていく数式のようなふたつの人生。
互いに背伸びして真似をして近づいた時間は
映画のために手を結び心を通わせた貴い時間だった。
あとで思い出すと胸がしめつけられるような...

アクションは香港映画に比べると洗練されていないが
その分荒削りな(文字通りRough Cut)魅力があって良い。
特に、仏像を凶器につかう場面は
仏教徒の多い韓国社会、仏像を偏愛する男の業や
神をも恐れぬカンペの不敵な生き方が凝縮されていて
濃厚だった。
アクション映画を観る楽しみは
どんな新しいアクション・シーンが創造され描かれているかということ。
その点、
『映画は映画だ』ではリアルなせりふと新しく殺伐としたアクションが
ドラマとは違った映画の持つ濃密さを携えて印象的だった。

男と女の陰陽より、
『ワイルド・アニマルズ(野生動物保護区域)』のように男対男の陰陽と陰翳がキム・ギドクはなかなかうまい気がする。
(男と女の陰陽、『悲夢』よりおもしろかった)

ビルの屋上、青い空と白い雲の下対峙する
陰と陽の男たちは『インファナル・アフェア』、無間道へのオマージュかな...

キム・ギドク原案、チャン・フン監督。

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FROST/NIXON
ボクシングのようなインタビュー、
言葉のボクシングだったが
TVが舞台なので応酬は言葉だけにとどまらない。
顔の筋肉の動き、ちいさな動きひとつも雄弁な世界になっている。

映像が言葉を凌駕するTVの世界。
だが、フロストがTVの効果を最大限に引き出す、
ニクソンのその表情、その映像を引き出すために使ったのは言葉だった。

映像の裏で君臨しているのはやはりliteralなことごとで
TVの視覚的な効果だけに依存しなかったTV、その言葉の幻想ではない力を
映像で再現して伝えようとしている逆説的なおもしろさもある。

報道、TVについて
Good Night, and Good Luckではアメリカの良心が見えた。
ここでは大いなる批判精神とケンブリッジの頭脳で細密に分析する、
切り込むイギリスがある。
イギリス、アメリカの個性の違いもおもしろい。

ニクソンは電話をかけたことを本当におぼえていないのか。
それはミステリーのようでいて...
人間の弱さもにじませ、
悪を暴く報道の正義といった単純な図式ではなく
人間と人生の深淵をのぞかせる。

The Queenのマイケル・シーンもさることながら
ニクソン役がうまかった。
後半、重力が1Gから2Gに増加したかのように
顔の筋肉は垂れ下がる。
負け犬を、重しのついた筋肉で表現していた。

ただ、当時を知らない外国人にとっては
ニクソンは民主主義を貶めた悪人ではなく
あわれな年寄りと一瞬見えてしまうかも。
(ニクソンの話した娘のエピソードもあいまって)

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舞台がもとだからだろうか
イギリスの安楽椅子探偵(ミス・マープル)の密室の舞台も連想した。

Gucciの靴の浸透もユーモラス。

映画『フロスト×ニクソン』を観て。


Watchmen/heroes between the frames
善悪の彼岸
当時のアメリカのヒーロー観、世界観、歴史観が透けて見えて興味深かった。
正義や善や幸福が
独善的な超大国にはとても相対的なもの、ゆらぎのあるもの、多数決で決めるものらしく...
いつもidentityと倫理観をゆさぶっている。
強さと背中合わせの脆さ、
直線的な世界観・終末論が示唆される。

映像はまぁ良かった。
アメコミの乾いた世界が
濡れたような夜の艶を秘めた映像に変わっている。
行間が映像に埋められた分、
between the lines, between the framesを読めなくなっているが。

下から上へ流れる原作のロゴに対し
映画は上から下へ、もしくはhorizontalなロゴになっている。
原作と映画は鏡写し?
heroes between the frames

浦沢直樹と長崎尚志のBILLY BAT
日本版Watchmenになるか...。

Beethoven's Eroica

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Gran Trino
『ミスティック・リバー』の返歌のように感じた。

『ミスティック・リバー』には和解がなく
復讐の苦み、後味の悪さが残ったが、
武器をもって復讐しないこと、非戦を伝える『グラン・トリノ』の主人公の姿は
アメリカ社会の変容だろうか。
あるいは2つの顔、2つの世界がアメリカの中に共存しているのだろうか。

『クラッシュ』のぶつかりあいも思い出した。

Aloft「空高く」チャンネ・リーの長編第3作)を映画を観た後で読んで...
移民や多民族社会と折り合いをつける姿をすこし重ね合わせた。


Slumdog Millionaire
Maybe it's written./運命だから、という言葉から
Agasthiaを思い出した。
聖者アガスティアが太古に残した、
個人の運命に対する予言が書かれているとされるアガスティアの葉。
Agasthia's Palmyra
主人公はタミル語文化圏なのだろうか(Mumbaiはインド西部だけれどやや南に近いかな...)。

映画がきっかけで
イスラム教徒も意外に多いと知った。
マサラ・ムービーに現れる姿とは異なる、
インドの姿を知ることができた。
2002年に「現代アラブの社会思想」を読んだけれど
まだまだ知識が足りない...映画の後は「イスラムの怒り」を読んだ。

黄色が彼女を、そして幸せを象徴する色として繰り返されている、目印のように。
色の持つ普遍的な情緒が感じられる。
MillionsもHappy感のある家族の物語だったが
『スラムドッグ・ミリオネア』は苦楽を超えたあとの深い幸福感が余韻を残す。

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Buddha Collapsed out of Shame(子供の情景)
イランといえばキアロスタミの映画、
そしてイランの少女のbildungsroman(ビルドゥングスロマン)Persepolis(ペルセポリス)を思い出す。

最近のアフガニスタン情勢を聞くにつけ
映画のなかの子どもたちはだいじょうぶかどうか心配している。

少女バクタイのくっきりした性格で
学校へ行くんだ、と前に進む姿と、
心が折れそうになって進めなくなってしまう時を対比させてリアル。
意外に気が強く、そこが愛らしくもあるが
知恵をはたらかせたり、甘えてみせたり...といった少女の一途さとたくましさの一方
バクタイをはじめとする子どもの目に映る世界の荒涼たるさま、
「アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない 恥辱のあまり崩れ落ちたのだ(Buddha Collapsed out of Shame)」という世界、
そして彼らの運命の行方が対照的。

女子校の小学校で
足が床にとどかない椅子にすわって足をぶらぶらさせる少女たち。
口紅でたがいの頬を紅く染めて遊ぶバクタイたちの無邪気な女の子の世界に透けて見える、
同国での女性の立場と生活も印象的。
童話のようでありながらくっきりした現実をそこかしこに通底させた作品になっている。

「爆弾の代わりに、本を、爆撃機から落としてくれたらよかったのに」という言葉は
Hana Makhmalbaf(ハナ・マフマルバフ)監督の父、モフセン・マフマルバフ監督が話していたそう。
バクタイの勉強への学校への情熱を見てつくづくそう思う。

2002年に「現代アラブの社会思想」を読んだけれど
まだまだ知識が足りない...映画の後は「イスラムの怒り」を読んだ。

ちいさなピアニスト子供の情景 Kinderszenen(Schumann)もよかったけれど...

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MILK
恋愛は心の鏡かも...
恋愛映画としても楽しめた。
どういう人を好きになり
どういうふうに愛するのか、
そして相手のなかになにを残すのか...

ショーン・ペンの表情に時々はっとする。
当選して喜ぶ笑顔の皺までがゲイらしい...

Without hope, life's not worth living.
マイノリティが希望を持てる国、社会がいい、と思う。

to be continued...?!

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