ダニエル・カルーヤ、アリソン・ウィリアムズ、ブラッドリー・ウィットフォード
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、キャサリン・キーナー出演
ジョーダン・ピール監督・脚本
『ゲット・アウト
Get Out』
（以下、映画の核心に触れる部分もございます）
タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト
The Hateful Eight』を観た時は
雪に閉ざされた密室で白人に囲まれる黒人の恐怖感がひしと伝わり
日本社会で外国人・マイノリティが感じている怖さや息詰まる苦しさと余りにも地続きで
身震いするような思いもしていたが...
『ゲット・アウト』も同様に
白人に取り囲まれるシチュエーションが時代は異なれど共通するが、
（ブラック）ユーモアも交えて描かれているので
笑いと背中合わせの恐怖を『ヘイトフル・エイト』を息を止めて観ていた時のようには
シリアスに追い詰められなかった。
しかし...
ナチス同様の優生思想を21世紀に反転させたような
黒人賛美とそこからの（奴隷制とは別の方向性を持った）搾取はやはりおぞましく怖ろしかった。
ケネディ元大統領の父親が娘にロボトミー手術を受けさせたことも想起。
20世紀の闇の数々がまだ21世紀にも残滓として、あるいは連綿として続き
人種差別と絡み合って提示されている感も。
心配性の空港警察官の友人が
意外と機動性があり、賢く立ち回って
持つべき者は好奇心旺盛でお節介焼きなガタイのいいお兄さんかも...と
くすっと笑える余韻はテーマが秘めたおぞましさと対照的でカタルシスがあった。
最近のアフリカ系アメリカ人の作る映画の、
新しい視点に驚かされつつ、そのクリエイティビティを楽しんでいる。
ジョーダン・ピール監督はコメディアン出身で
バリー・ジェンキンス監督『ムーンライト』の原作は
タレル・アルヴィン・マクレイニーの戯曲。
to be continued...!?
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