1242年4月のドイツ騎士団とのチュド湖上の戦い(Ледо́вое побо́ище
Battle on the Ice)を描いた
セルゲイ・エイゼンシュテイン監督『アレクサンドル・ネフスキー Александр Невский』
1938年にお目見えしたが
独ソ不可侵条約(1939年)への影響が考慮され
独ソ戦(1941年)までは小規模上映だったとか。
1918年頃登場したシュタールヘルム(Stahlhelm)を
映画の中のドイツ騎士団が被っており、
石炭バケツ(coal scuttle)とも呼ばれていたそうだが
バケツをひっくり返したような形に目の部分を開けていたり
十字にくり抜いた形状のヘルメットが不気味。
ナチスドイツ軍を暗示もしていたそうだが...
雪が積もった野や湖上を
黒い服の兵たちが動いて行く俯瞰のシーン、
ネフスキー陣営と騎士団の交互のショットで接近を描写もして
後に黒澤明に連なるようなスケール感と色の対比が印象的。
雪の氷の上のクライマックスは
「三国志」赤壁の戦いにも匹敵するかも...と考えながら観ていた。
モノクロームの銀世界も赤い炎に対比されて。
父の仇を撃とうと参戦する女性兵士や
マリアをめぐる恋敵同士二人で参戦した若者たちに
帷子が短すぎた老兵士などの人間模様も心に残る。
特に、帷子が短すぎた老兵士はペーソスもにじませて。
歴史的には(地政学的に?)
スウェーデンからも侵攻され
モンゴルからも侵攻され(冒頭のモンゴル人の描写、モンゴル語を話している!?)
ドイツ騎士団にも侵攻され...
諸国から狙われ戦争続きだった地、という事実におどろく。
Public domain
今回独ソ戦映画を他にも見て...
ボードゲーム「モスクワ攻防戦」「バルジの戦い」付き
「歴史群像」を買ってしまった...
to be continued...!?
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