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カテゴリ:博物館・美術館
 先日の「カルティエ現代美術財団コレクション展」のオープニングに参加したことをブログにしようと、他の人のHPを検索していたところ、takahitoさんの「石原東京都知事がカルティエ現代美術財団を叱る!?」という記事に行き当たり、ちょっとコメントしたいなあ、と思いまして。

 「現代美術はガラクタ」
 と彼が言った文脈は、現代美術はインスタレーションなど、やたらに大きな作品になっていることがよくない。好きではない。やはり、家の中で日常的に鑑賞できる芸術の方がいい、といった趣旨の発言だったように思います。

 「こんなものをコレクションするくらいなら日本人作家の作品を大量購入するべきだ」

 まあ、石原さんお得意の話ですよね。

 日本人作家のレベルだって、ここに大仰に展示されているレベルと比べてもたいした開きはない。もっと日本人の作品を買え(もしくは、来場していたアーティストに、もっと海外に売り込めというハッパ)という意味だと思います。

 「西欧芸術よりも日本芸術のほうが優れている」

 このくだりは、フランスの文人で文化大臣も務めたアンドレ・マルローが来日したとき、石原さんが会ったことを引いて話していました。マルローさんは、日本人は瞬間に美を封じ込めるセンスにかけては、自分の見るところ世界一だ、と絶賛していたという内容でした。

 石原さん自身が、西洋の美を全く認めないほど視野の狭い人だとは思えませんでした。当日のスピーチを聞いていますと、欧米のアーティストは、その得ている名声に比べると内容は、それほど良くない。日本人作家も、もっと評価されてしかるべき、もしくは、もっと欧米に打って出て、あっと言わせてみろ、という良い意味での「挑発」だったと思います。

 で、文末に「フランス・リベラシオン誌の記事」へのリンクがあったので辿ってみたところ、「石原都知事のフランス語発言に抗議する会」が訳したリベラシオンの記事がありました。


 ロン・ミュエクの作品に関しては、「家で飾れるぐらいの作品が良い。巨大なのは好きではない」の文脈で話されていました。

 石原さんは、「でかい女の作品があったが、あれって説明を聞いたら、母親から出てきた赤ん坊の目線で、初めて母親を見たときのサイズを表現したくて、あれだけ大きくしたんだって。説明聞かないとわかんないよ、そんなの。そうやって一目みただけじゃわからない作品というのはねえ」という趣旨の発言だったように思います。
 
「ベッドのなかの巨大な母親像は、まるで赤ん坊のような目をしている。」という訳文では、的を射ていませんし、そもそも発言の内容が、よくわかりません。

 大変失礼ですが、リベラシオンの記者氏の聞き間違い、同時通訳の間違い、「抗議する会」の翻訳間違いのどれかだと思われます。早速、フランスのリベラシオン紙のページへ飛んでみます。

Le maire de Tokyo ne peut pas encadrer l'art contemporain

 原文を見た限り、リベラシオン記者の間違いなのかなあ、と思われますけど。

 「見る者に説明を要する現代美術というのは無に等しい」という訳文の趣旨の発言は、当然ありました。

 ですが、石原さんだって、言葉を使うアーティストです。言葉を使うアーティスト、つまり文学者の立場からすれば、当然かもしれません。文学者は、言葉で説明してナンボです。言葉で分からせないといけません。

 ですが、アート(特にビジュアルがあるもの)は、言葉で説明するんだったら、ビジュアル要らないじゃん、とも言えるのではないでしょうか。

 説明無しには何もわからない。美しくも無く、これという感興も呼び起こさないものは「コミュニケート」を拒絶している、もしくは「分かる人だけ分かればよい」という態度では、無いのと同じじゃないかという彼の不満として、私は理解しました(まあすべてに賛成はできませんけど)

 とかく誤解されやすい人ですし、挑発が好きな方ですし、フランス語を攻撃してから、きっとフランス人記者にも目を付けられているのだろうと思いますけど、私が聞いた限りでは、こういう文脈で石原さんは発言していたと思います。

 別に、私は石原さんが物凄く好きなわけでもないですし、フランスにも何年か滞在していたのでフランス語を揶揄されたフランス語の先生方のお気持ちも、よく分かるつもりです。ですが、フランス紙の記事を、そのまま訳して流すのは、芸が無いかなあと思った次第。


 そういえば、アーティスト石原慎太郎は、こういう発言もしていました。
 ものを作る人間というのは、私も含めて、後世に残したいと思って作っている。ここにあるのは8割がた良くない作品だと言ったが、あとの2割からは必ず次代に残っていく立派な作品があるはずだ。それら全部を含めて後世に残していくことが重要なんだ、と。

 いや、私もシャンパン飲みながら聞いていたので、間違っていたらごめんなさい。

 でも、聞いた限りでは、こういう内容でしたよ。


<<追記>>
 その後、「ほとんど読ませていただいております」という題で、この問題につきまして、私なりに深く論考してみました。検索で探し出した範囲だけですが、この記事をご覧になったみなさんのブログを拝見して考えたことです。できれば、それをご参照の上、議論をしていただければと考えております。TBしていただけると助かるのですが・・・・(主人軽薄)

<<追記2>>
 今週発売されている「週刊新潮」に関連記事が載っております。記事を書いたリベラシオンの記者にも取材しており、今のところ手に入れられる日本語メディアの唯一の記事といえると思います。






Last updated  2006.04.29 11:20:08
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