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カテゴリ:事例80分料理法
娘は小学校で2学期の目標を決めてきました。彼女の掲げた目標は次のようなものでした。
【社会のテストで満点が取れるよう、漢字の練習をする】 この文章だけ見ると、論点がずれてる気がします。そこで私は「なぜ社会なのに、漢字の練習なのか」と聞いたところ、「漢字間違いで減点されたから」との答えが返ってきました。 それなら、上記の目標の文章に納得です。 ところで、2次試験の解答で、娘が掲げたような目標の文章を書いてることって、結構あるのではないでしょうか?すなわち、説明不足の中抜けで、論理が飛躍しているように読める解答です。 私と娘のやり取りのように、解答に疑問を持ったら質問ができ、口頭で補足説明ができればいいのですが、2次試験では不可能です。 さらに、採点者は「受験者はたぶんこんなことが言いたいんだろう」なんて推測はしてくれません。 だからこそ、段階(代表的には三段論法)を踏んだ説明を用いて解答を書く必要があります。 次に私は娘に「なぜ社会のテストで満点が取りたいのか」と聞いたところ、「気分がいいから」との答えが返ってきました。 「気分がいい」のは大事なことですが、目的としては不十分かな~と思いました。しかし、朝の忙しい時間だったため、それ以上の質問はしませんでした。後で、私が勝手に考えた目的は次のとおりです。 娘は看護師になりたいと考えています。看護師になるには資格が必要です。そのためには看護師の資格が取れる学校に行かなければなりません。学校に行くためには入学試験に受からなければなりません。入学試験に受かるためには内申が高い必要があります。内申を高くするには成績の向上が必要です。成績の向上はすべての科目で高得点を取らなければならないけれど、娘は社会の成績が悪いです。だから、社会のテストで満点を取る必要があります。 と、ここまで説明すれば、「社会で満点を取る」目的が明確になります。 しかし、説明文長すぎ!これじゃぁ、読むまたは聞いているほうは、嫌気が差します。そして2次試験では字数制限があるためこんなに書けません。 そこで、書き手と読み手の共通認識の部分は省略して、2次試験解答風に書くと次のようになります。 看護師になるために良い成績をとる必要があるが、社会の成績が悪いので向上することを目標とする。具体的には、(1)知識を増やし、(2)漢字を正確に書けるよう練習し、(3)ケアレスミスを防ぐため見直しを行い満点を目指す。(101字) 上記の文章では、目的=看護師になる、目標=社会の成績を向上する、方法=漢字練習等を明確に分けることで、読み手に伝わりやすく、且つ、自分がすべきこと=方法が明確になっています。 このように、ある解答(娘の最初の目標)が意味の通らないものだった場合、上下(プラス左右)に論理を展開していくことで、目的・目標・方法を分類でき、それらを今度はコンパクトにまとめることで、わかりやすい解答に編集していくことは、2次試験の勉強でも役立ちます。 また、各学校が出しているいい模範解答の場合も、どのようにこの解答に収束していったのか論理的に解剖していくと、理解が深まり、ご自身の解答に幅と深みが出るようになります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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