☆1日1問☆中小企業診断士

【問題】
起業支援をする関係者に関する説明について、最も適切なものはどれか。

１．起業に対する投資家の役割は投資だけであり、メンター機能は通常
持ち合わせていない。
２．投資家がキャピタル・ゲインを得る方法は、唯一株式公開である。
３．ベンチャーキャピタルとは、ベンチャー企業に対して、直接金融を主体に
した資金提供を行う機関である。
４．ベンチャー・キャピタリストとは、起業のコンサルティングをメインにする
人材である。

（平成14年　第2問　設問5）
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先日、日経新聞で気になる記事があったのでご紹介します。

「中小金型13社、タイ進出」
東京都大田区や品川区を中心とした首都圏の金型メーカー１３社は１０月末、
タイ・バンコク近郊に金型の保守・修理会社を共同で設立する。
日本人技術者を駐在させ、日系の自動車や家電メーカーを顧客に、
金型の修理や調整に対応する。（日経９・９）

自分がタイに進出するということを考えていたこともあり非常に
興味を持ちました。

以前、うちの会社でも金型を作る必要があり、日本を含め、中国、台湾の企業へ
見積もりをお願いしました。
そのときの正直な感想としては「日本の金型はダメだ」ということでした。
同じ内容の仕事が、中国などと比べて3倍の価格なのです。
しかも納期も遅い。日本であるメリットも薄れています。
その後、直接大田区の金型工場へ行き見積り交渉などもしました。
本心としてはどうせお金を出すんだったら、多少でも日本の産業にプラスとなる
ものであってほしいと思っていたからです。
しかし結局3倍という価格差は埋まらずうちの会社は、台湾の企業へ発注しました。

日本の産業として行き詰っている業界が海外へ市場を見いだすことは
建設業界など、よくあることです。
今後も飽和状態の日本から海外市場を見いだす事例はもっと出てくるでしょう。

では、本日の解答をどうぞ。
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【解答】
３．ベンチャーキャピタルとは、ベンチャー企業に対して、直接金融を主体に
した資金提供を行う機関である。

＜直接金融＞
貸し手（個人、企業）が借り手（国、企業）に、直接お金を融通する方法。
リスクは貸し手（個人、企業）が負う。
⇔＜間接金融＞
貸し手（個人、企業）が銀行を通して、借り手（国、企業）に、間接的にお金を
融通する方法。
リスクは金融仲介機関（銀行）が負う。
参考⇒　http://www.findai.com/yogo/0005.htm

１．起業に対する投資家の役割は投資だけであり、メンター機能は通常
持ち合わせていない。

いわゆる指導的立場で投資を行うこともある。
それを事業としている例は、株式会社ドリームインキュベータ
などがある。
www.dreamincubator.co.jp

２．投資家がキャピタル・ゲインを得る方法は、唯一株式公開である。

キャピタルゲインは市場を通さずに行う株式売買によっても発生する。

４．ベンチャー・キャピタリストとは、起業のコンサルティングをメインにする
人材である。

ベンチャーキャピタリストとは、VCにおいて投資の遂行を主な業務とする
人材である。


以上
最後までお読み戴きありがとうございました。
明日もよろしくお願いします。