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継続は剛力なり~前田剛力のあなたの一日を豊かにするヒント

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前田剛力

前田剛力

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2011.06.11
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今週のゲストはモルガンスタンレーMUFG証券株式会社 経済調査部長のロバート・アラン・フェルドマンさんでした。
幸田さんを聴き始めて初めて登場された外国人、とはいえテレビでもコメンテーターとしてもおなじみで、日本語もペラペラ、テレビより落ち着いて話をされるなあ、と好印象を持ちました。

当然のように今回の大震災を受けてどういう風に感じたか、という話から始まりましたが、フェルドマンさんは、「今回は日本の素晴らしいところと悪いところがはっきり見えた」と語ります。
まあ様々な場面で言い尽くされたとはいえ、「国民は極めて民度が高い。普通の国なら暴動が起こるところでも列を作って待っている。また、被災地にある工場設備の立ち上がりが非常に早い。日本中から支援者が一気に集まって立ち上げるチームワークがすごいというところ」
「悪いところは何かというと政策の進み方が悪い、遅い。これは一人一人の政治家が悪いというより制度が悪い。正しい方向に動けない状態。自民党も民主党の小さな派閥に分かれていて一つの方向に進めない」
「日銀も最初はどんとお金を入れたが、そのあとは動きが少ない。デフレを脱却できるように政府も日銀に働きかけるべき。縦割り行政が復興を邪魔している」

フェルドマンさんは現在の日本の混乱を政治家、指導者が悪いというより制度の問題としているところが、僕とも違うし、おそらく幸田さんとも違うようです。ただ正直言って、民主党にも自民党にもこの人が首相になれば、という人はいないかもしれませんね。

ここでどうすれば政治がよくなるか、という幸田さんの問いにフェルドマンさんは、一票の格差をなくさなければいけないと一見、別の方向に行きます。

その意味は、政治家も普通の人なので、まずは当選しなければならない。そのために行動する。その際、最も投票率の高いのは高齢者であり、高齢者の嫌う法律、歳出削減のために年金を抑える、医療費の改革というような政策は取れない、ということです。しかも高齢者は地方に多いので、一票の格差はその方向に働きやすい、と続けます。

次に幸田さんは、今回の震災で日本の製造業が世界に与える影響の大きさ、サプライチェーンの中心をなしていた、ということに話を移します。これに対してフェルドマンさんは、これは素晴らしいことだったが過去の話、必ずどこかの国が東北の穴を埋めようとします、と警鐘を鳴らします。日本の企業を誘致し、技術、顧客を獲得しようと世界中の国が虎視眈々と狙い、動いているのです。

幸田さんも、日本国内の企業ですら、東北を諦めほかのところ、ほかの国に拠点を移そうとする動きがある。雇用も法人税も技術も失われると訴え、対策を問います。

フェルドマンさんの提案は大きな制度改革、たとえば甚大被害地に工場を建てる場合は10年間法人税ゼロ、というような政策をだせば復興は進むというものです。法人税がゼロになれば企業は集まります。するとそこには雇用が生まれ、結果的に税金も法人税以外の形で地域に落ちるのです。

なるほど、いい考え。その場合は、国内で立地を奪い合う形ではなくて海外からの誘致も必要かもしれません。

これによって雇用が増え、賃金が上がると日本経済の懸案であったデフレ脱却も可能になる、とフェルドマンさん。

後半、日本経済全体の回復のスピードについての話になります。フェルドマンさんの予測では9月まではGDPの伸びはマイナスかフラットで10月から回復、しかしそれも年率で3~4%ということです。年ではプラス成長は無理。これは政府の予測よりかなりきつめ。日銀はとんでもなく楽観過ぎると厳しい指摘。早く政策転換をすべき、と続けます。

サプライサイドの復興は思ったより早いのに、政策サイドの責任である需要の回復のスピードが遅い。これによりデフレ脱却は一層遠のいている。司令塔がしっかりせず、それによって縦割り行政の悪影響も大きくなっているから、と厳しいですが、その通りだと思います。

幸田さんは「復興需要はあるのに、供給側が工場の復旧など半ばでサプライ側がついてきていない、という人もいるがどうか」と聞きます。

フェルドマンさんも最初はそう考えていたが、現実には企業の反応、復興の動きは早く、需要側は遅い、これは予想外だった、と言います。

制度の問題が復興の足を引っ張っているのですね、と幸田さんも嘆きます。

原発の定期点検の問題一つをとっても運転再開には地域の同意がいるとなるとどんどん停止してしまう。そしてこれは復興に水を差す。全体としてどうすべきなのか、整合性のとれたものに制度設計をやり直すべきとフェルドマンさん。幸田さんも同意。

最後にこれらを進めるための財源の話に進みます。ここでもフェルドマンさんの考えははっきりしています。増税はダメ、ということ。税率を上げて税収の増えた例はわずか、ほとんどの場倍、税金が増えると消費がそれだけ減ってしまうそうです。幸田さんも同じ意見、そして僕もまったく賛成です。

増税はせずに国はここでデフレ脱却も含めてお金を使うべき、というのがお二人の意見一致です。しかしお金はただ使えばいいというのではありません。お金はよい使い方をすべき。それはどういうことかというと、国民の生産性を上げるようにお金を使うということ。技術開発やそのための人材育成にお金を使うべき。

お二人のお話が佳境に入ったところで来週に続きます。





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Last updated  2011.06.11 21:53:24
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