嫁への手紙

2004/06/04(金)23:19

嫁さんと共有できない趣味。

スタートレックってご存知ですか? アメリカで放送されているSFドラマなのですが、これが面白いんですよ。 普通、SFドラマと聞くと、派手なCGや特殊メイク、宇宙船の戦闘シーン・・という印象が浮かぶのですが、このドラマはどうも違います。 確かにCGもありますし、お世辞にも高度とは言えない特殊メイク、戦闘シーンもあるんですが、メインはそんなところではなく、あくまでヒューマンドラマ。 種族の違う、文化の異なる宇宙人との交流、争い、また様々な種族の入り混じる人間模様、異文化の交流などがメインとなっており、そこには独特の哲学があるんです。 通貨を捨て、貧困の無くなった社会。思いやり、相手を尊重する思想。数世紀後の人の考え方は、差別や偏見を捨ててこうあるべきではないかと訴えているようです。 このドラマ、熱烈なファンがたくさんいらっしゃるそうで、シリーズも続きに続き、水戸黄門並にたくさんのエピソードがあります。 今の時点で5シリーズあり、既に約650話くらい放送されています。日本ではあまり考えられない量ですよね。 また、凄く乱暴な言い方をすると、水戸黄門と同じように、殆どは1話で完結するオムニバスとなっていて、またその背景に、1話から続く変化の流れがあったりします。 1話だけ見ても完結していて楽しめて、長く見ていれば背景までわかって面白い・・と、言うこと無しなんですね。 そんな楽しいスタートレックですが、嫁さんは嫌っています。いつも一人で見るはめになっています。 なぜ嫁さんは一緒に見てくれないか。それはこの番組、SFなだけに、SFチックな用語がたくさんあるんですよ。 しかも普通この手の番組は、わかりやすいように説明がましい台詞回しにしてくれるはずなのですが、この番組はそういうのが一切無いんです。 例えばいきなりこんなセリフ聞いて、意味わかりますか? 「救出コンポーネント36698、ボーグの時空トランスミッターだ。」 「艦隊情報局が、ベータ宇宙域でボーグキューブの残骸から見つけた。」 なんとなーく、わかると思いますが、嫁さんには???だそうです。 すんごくとっつきにくいんですよね。 私も最初は、なんとなく話の筋がわかるだけで、何言ってんだろう・・と思っていましたが、2話、3話と見るうちに、ああ、この単語はこういう意味なのかな・・というのが段々わかってきて、何十話も見ると、まるでそれが普段使っているの単語の様に、すっと頭に入ってくるようになるんです。 これって、それだけ世界に引き込まれてるって事ですよね。恐るべし。 でも嫁さん、1話だけ一緒に見てくれたんですが、いまいち理解できなかったようでそれから毛嫌いしてるんですよね・・。 あと何話か見ればわかってくるのに、見てくれません。趣味の共有できない悲しさ。 出てくる単語がマニアックな事を除けば、嫁さんの大好きな「牡丹と薔薇」だの「幼稚園ウォーズ」だの、登場人物全てがドロドロ嫉妬深くて、ひたすら愛憎劇を繰り返すドラマよりよっぽど哲学的で有意義なドラマだと思うんですけどね。 まあ、俺が嫁さんの好むドラマが理解できないように、嫁さんから見ても同じ事なんでしょうね。 という事は、嫁さんの見るドラマを積極的に一緒に見ると、スタートレックも一緒に見てくれるようになるのかな。 ・・・・ありえませんね。 とまあこの番組、フジテレビで深夜とかにやっているので、興味のある方は見てみて下さいな。

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