甘い甘いチョコレートを抱えて電車に乗り込む。
好きな人に想いを伝える為に。

ファミレスでお食事。
生まれて初めて男の人と物を食べる。

大してお腹は空いていなかった。
いや、本当は空いていた
空いてたはずだけど空いてることに気付く余裕はない。

えびドリアがテーブルに到着。
失敗だよ　だってでっかいスプーン付き。
でかい口を開けないと食べれないメニューを選んだことを
かるーく後悔。

相手はパクパクと美味しそうにハンバーグ食べながら
こっちに話しかけてくる。
しかも私が大口でドリアと格闘してる最中に。
私は口を閉じることもドリアを口の中に入れることも忘れて
ドリア入スプーンを持ったまま、そして口を開けたまま
大きく頷く。

私は喉がカラカラに渇いてて
喉がくっ付いちゃいそうなくらい渇いてて
「うん」とか「へー」とかしか出てこない。

あーなんか全身心臓になったみたい。
頭がぼーっとしてきた。
もうダメです。倒れそう。緊張ＭＡＸです。

「ごちそうさまでした」


結局帰りの電車もチョコレートと一緒。
でも甘かったはずのチョコレートは
かなりビターな味になってました。


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チャコ「あの～～～今日バレンタインなんですけど～」



ナツ「あんた、チョコ食べないじゃん」　
チャコ「・・・」