続・年縞博物館見学
前回の続きです。1月3日AM、ようやく「年縞博物館」に行って参りました。帰省してから酒ばかり飲んで「暇~」と嘆いていた弟も同行。ちなみに弟はイマイチ古代史などに興味がない人物です。車で数分(近っ!!)、年縞博物館に到着。既にかなりの方が観覧に訪れています。(県外車も多い!!)インフォメーションでパンフレットをもらったときに「本日は無料となっております。それとこちらは粗品です」と300gの地元米をいただきました♪先着50名(組)でしたが、どうやら私達がギリギリでしたよ(苦笑)ふと観覧順路に目をやると案内員のFさんが。実はこの方、以前から大変お世話になっている方で、私と目が合うとニッコリ。(お仕事の邪魔にならない程度にご挨拶をさせていただきました。)Fさんの案内で先ずは小さなシアターへ。ここで「年縞」とは何かを映像で紹介されます。ただ壁面だけでなく床面にも映像が映し出されグリグリと動くので、軽く目眩が~!!(笑)でも判りやすくて面白い♪その後Fさんから簡単に年縞採取について説明がありました。いや~研究とはいえ本当に大変な作業だったんだと驚きました。ここでFさんと別れて、いよいよメインギャラリーへ・・・キレ~イ!!(驚)まさに歴史を閉じ込めたステンドグラスです。もちろん撮影もOK♪先ずはとりあえずグルッと見学。1586年に中部~近畿を襲った大地震。この幅からすると「積み重なる」というより地すべりの跡だそうです。縄文時代は暖かかったのですね。きっと豊かな時代だったんでしょうね。韓国の「ウルルン島」の火山灰。10209年前(誤差+-17年)というあまりにも正確な年代表示にビックリ!!(1万年以上前だよ!!)あと鳥取県の「大山」の火山灰も残っています。それも定期的に噴火を繰り返しているようで何ヶ所か確認できました。7253年前(誤差+-23年)「鬼界カルデラ」の大噴火による火山灰。九州地方の縄文文化を壊滅させたといわれる破壊的大爆発のものです。最近のニュースで活動している様子が発見され話題になりましたよね。(怖っ!!)また写真を撮り損ねましたが、鹿児島湾にある「姶良カルデラ」の大噴火の火山灰の痕跡もハッキリと残ってました。これも最凶クラスの噴火だそうですね。地球が寒冷化と温暖化を繰り返しているのもよく判るそうです。その年代も把握できるから地球の活動がよくわかるんでしょうね。この頃の年縞を調べると地球の地軸が今より傾いていることが判るそうです。もしかしたら、この周辺でもオーロラが見えていたのかも?とのことです。・・・・・・はぁはぁはぁ(疲) 滅多に使わない脳みそがオーバーヒート寸前です。実はこれでも本当に、ほんの一部だけです(汗)ちょっと、気分を変えるために、この年縞の裏側にある資料コーナーに行って見ます。おおっ、これはこれで面白いぞ♪表面の年縞にあわせて歴史や補足説明、貴重な他国他県の年縞、資料(本物・レプリカ)が展示。レバーやスイッチを操作して地球環境の歴史を知ることが出来る!!小学生をもつ親子連れでしょうか。インフォメーションにあった問題を家族と一緒に解きながら楽しそうに見ておられました。実はこのコーナーで私が一番驚いたのが、地球史でいくつかあるであろうCO2の増加ポイント。太陽と地球の位置関係でおおむね決まるらしいのですが、それがある年代からその法則を破って急激に増え始めているのです。誰もが「産業革命の頃だろ。近代化が進んだから」と思いますよね。「昔の人は石油や石炭使わなかったし排気ガスなんて出さずに自然と共に生きてきた!!きっと我々現代人の環境破壊が原因だ!!」なんてよく聞きますが・・・少し違いました。いえ、違うというのは正確じゃないな・・・実はね・・・もっともっと前からなんです。実は・・・8,000年前からだそうです!!(驚)ええ~っ!!化石燃料のせいではないの?そこで書かれていた仮説。ちょうどその頃、人類がヨーロッパで増え始め、新石器と定住化。それにより大量の森林伐採がはじまり濃度上昇が始まったのでは?(あくまでも仮説)それって・・・いつの時代も人間が一番悪いってことやん!!(大汗)本当に「地球」さん、「他の生物」の皆さん、本当に申し訳ありませんでした~!!!!(こんなことまで年縞で判るのか?)この後、もう一度ゆっくりと年縞ステンドグラスを見て回りました。改めてよく見ると7万年分の45mの年縞。その中で私達が歴史で習う「江戸時代」「鎌倉時代」「平安時代」「奈良時代」などの日本史。実は年縞の一番上からたったの数メートルの位置ですわ(汗)70,000年前の年縞は、はるか先・・・(汗)もうね、地球からしたら本当につい最近の出来事って感じです。私達が「いにしえの時代の~」「古き歴史が残る~」等と口にしていますが、地球の歴史からすれば「え?去年頃の話?」って感じなんでしょうね。本当に地球って凄いわっ!!!ちなみに更にこれが宇宙の歴史からすると「え?数日前だけど?」的な感じか?(あ~!!もうややこしくなるからやめよう 苦笑)あっ、ちなみに主要な部分にはQRコードがありスマホ等でも詳しく調べられます。しかし、常に見学者に説明をしてくれる案内員さんの説明が一番わかりやすくて、内容を聞くたびに衝撃を受けます。ちなみに知人のIさんも案内員として説明をされていらっしゃいました。解説中に私達に気付くと軽く縦に首を振り応えてくれ説明を続けておられました。難しくてマニアックな質問にも的確に応えられる姿がカッコよかったですよ。なかには小学生くらいの男の子がIさんに「恐竜時代は何処ですか?」と尋ねられると「うん。恐竜時代はね何億年というもっともっと昔の時代だからここには入ってないんですよ、でもね、もしこの年縞の下に続いているとすると、きっとこの博物館を飛び出して、ずっ~と向こうまでいっちゃうだろうね」という応えに、男の子もビックリ。年縞は「○万年」「○億年」という数字だけの世界を実際に自分の目で確かめることが出来るから子供たちもすごく興味を持ってみてくれているようです。人のいないタイミングを見計らって私も調子に乗って(笑)いくつか質問したのですが、「そうなんだよ。こりりん君の言うこれが実は・・・」と詳しく教えてくださいました。「成程・・・」いや、お世辞抜きで本当にわかりやすいわ。その会話中にも多くの人達がその説明に聞きにあつまり、そこからまた新たな質問が。それもまた的確に応えられて、思わず「Iちゃん、スゲー!!」と声が出てしまいました。「そんなこと無いって」と照れ笑いされてましたが (笑)そうそう。年縞博物館完成後にも研究が続けられており新発見が続いているそうです。昨年には古い時代に富士山が爆発したと思われる痕跡も見つかっているそうですよ。いや~・・・大きな博物館ではないですが、凄いものを見る事が出来ました。もっと早くに来ていればよかったと後悔(苦笑)歴史が疎い弟も「これは面白かったなぁ。凄いわぁ」とのこと。本当に歴史研究家や古代史ファンが、それこそ全国から訪れているそうです。福井県に「恐竜博物館」を見にこられたら、少し距離がありますが「年縞博物館」にも是非お越し下さい。福井県を去る頃にはきっと古代ロマンにどっぷりですよ(笑)更に「年縞博物館」の隣は、縄文時代の展示が揃う「縄文博物館」もあります。あかん・・・何度もこの博物館を訪れてしまいそうな予感が(苦笑)