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コスメあら!?カルト??

2019/12/30
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いよいよ、年の瀬も押し迫りました。
一般企業さんにお勤めの方は
既に年末年始休暇に入られた方も多いことでしょう。

かくいう私も
この記事がアップされた日時には
おそらく首都圏から脱出していると思います。

いや、もしくは交通渋滞の真っただ中でイライラしている・・・
これが正解かもしれませんね(苦笑)

まぁ、この年末年始くらいは喧噪を逃れて頭を空っぽにし
のんびりと年越しと新年を迎えましょう。

「なのに、小難しい理屈記事かいっ!!」

はい。。。ごめんなさい(汗)
前回の続きを完結しなければなりませんので
おコタでみかんでもムキムキしながら
申し訳ないですが、最後までお読み頂ければと思います。

さて、もともと海外の高級クリームで有名な
「ドゥ・ラ・メール」のクリームと全成分が非常に似ていると話題になり
そんな妙なキッカケからブームとなった
いわば、ドラッグコスメ系に分類されるニベアですが

まぁ、化粧品としては
とりたててブームになるほどスゴイ性能を持っているわけでもなく
ボディケア用ですから、油性感も強く
お顔に塗るとギラつく
ミネラルオイルとワセリンをベースとしたW/Oタイプのクリームです。

特に「合成がー・・・」とわめかれていた
ナチュラル嗜好のユーザーさんにとっては
典型的な「石油系処方」ということになりますね。

あ、いえいえ。
だからと、このニベアを叩く記事ではないので誤解なく(苦笑)

変なブームに便乗して取り上げるのを好まないので
事実をまず明らかにしただけのことで
目に見えない花王さん(厳密にはドイツのバイヤスドルフ社)の技術のみどころを
きちんとご紹介したいという記事と思って頂ければ良いでしょう。

いわば、私達技術屋が学ばなければならない製剤ポイントということですね。

さて、やっと本題です。

前回記しましたが、再度
製剤解析のために分類したのが以下でした。

<水と水性成分>
水、グリセリン

<オイル成分>
ミネラルオイル、ワセリン、水添ポリイソブテン、シクロメチコン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール

<感触調整剤・色成分>
ジステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、硫酸Mg

そして、もう一部の方は気付かれたかもしれませんね。
お気づきになった方は
コスメの見極め力が高いと自負頂いてよいでしょう。

あ・・・花王さんのHPをみられて
その技術をご存じだった方は、ダメですよ(笑)

正解は

「界面活性剤が全く配合されていないこと」

でした。

これだけのオイル成分をクリームにするには
普通はかなりの量の界面活性剤が必要になりますね。

まぁ、日本の高い技術力で設計されたクリームでも
市場の90%以上の商品は
全成分の上位(最低でも5~6番目以内)に
必ず界面活性剤が配置されているはずです。

もっと正確にいえば
「植物エキスといった美容成分によりも必ず前に」
ということになります。
 ※美容成分は、1%以上にはほほぼぼなり得ないため

これは、エマルジョン(乳化)製剤の基本設計として
非常にユニークな処方ということができます。

とはいえ、実はそのようなエマルジョン技術は
他にないわけではありません。
ここはユーザーさんには分かりづらいのですが
ある種のゲルネットワーク構築をすることで
達成は可能です。

昔からある頭髪用の「リンス」がこれにあたります。
しかしながら、この処方には
その技術の根幹となる特長の成分が
配合されていません。
 ※「セタノール」などの高級アルコールが代表的

つまりプロの技術者がみても
非常にテクニカルかつ
ユニークな商品であるということができるわけですね。

さて、ではこのクリームは
どういう技術で設計されているのでしょうか?

そのメカニズムのノウハウは
以下の2点にあります。

1)ラノリンアルコール
2)ジステアリン酸Al、ステアリン酸Mg


このふたつの成分で
オイル相を中心にしたゲルネットワークを構成し
水を安定化させて乳化を達成しています。
このメカニズムを発見した薬学者のオスカー博士は
これを「オイセリット」と名付けたのは
有名なお話ですね。

そしてこの成分を<感触調整剤・色成分>のところに入れたのにも
ちゃんと理由があります。

この「オイセリット」の特長は
界面活性剤を使わずに乳化を達成したメカニズムにありますが
さらにはステアリン酸Alの結晶性により
真っ白な牛乳のような色のクリームができることも
大きな特性です。

加えて硫酸Mgとの調整で
ベタつきのない油性クリームが設計できる
ことも
隠れたノウハウです。

とまぁ、なにより
あの価格でこれを実現していることが
なによりのスゴさということでしょうか。

ちなみにこのクリームを白く見せる設計テクニックには
紫外線遮蔽剤として有名な酸化チタン(TiO2)もよく使われ
時にスキンケアクリームの全成分をみて
「なぜ酸化チタンが?」
感じることがあるかもしれません。

お湯に入れると白く乳白になる入浴剤にも
この技術が活用されていることがあります。

もともと絵の具の白に使われているのが酸化チタンですので
その意味はよく理解できると思います。

もしみつけられたら
「おぉ、そういう事か!」
と、小さな感動を感じ取って下さい(笑)

一年の締めくくりにはつまらない記事だったかもしれませんが
化粧品設計者の苦労の一断片をお伝えして
新年を迎えたいと思います。

また来年も、こうした裏話を随所に散りばめてまいります。
この業界もまだまだ捨てたものじゃないなと
感じて頂ける一年になりますように。

美容成分個々についての
原料メーカーさん資料のパクりコメントや批判が人気のようですが
基本製剤の裏話の方に興味をお持ち頂けるよう
また一年頑張ってまいります。

ささやかなブログではありますが
令和2年もよろしくお願い申し上げます。



では皆様、よい年をお迎え下さいませ。

by.美里 康人


私とは異なる目線での、業界裏話の日々ブログも訪れてあげて下さい。
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Last updated  2019/12/30 08:30:09 AM
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 yuki@ Re:「ニベア」の技術にヒミツが~その2(12/30) 大変役に立つ記事でした。ありがとうござ…
 ヒロポン@ Re:「ニベア」の技術にヒミツが~その2(12/30) はじめまして!!ランキングから来ました…

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