コスモス・ファンタジー

2004/11/18(木)21:04

1100万年前の超新星爆発の瞬間を目撃

 今日の宇宙画像、山形市に住んでいる板垣さんが、今年、2004年7月31日に発見したとても明るい超新星です。  画像だけを見るならば、近くのオリオン・アームの星々よりも輝いて写っていると錯覚さえ起こします。  この超新星は、私たちから1100万光年離れている銀河にあります。  今日の宇宙画像の超新星が居住する銀河は、最近の10年間で複数の超新星爆発を見せていますので、来年あたりは、あなたも発見者になれるかもしれません。  狭い日本だけではなく地球全体で未来永劫に名前を残せる手段にもなるのですから、日本の政治家の皆さんも手薬煉を引いて、超新星発見目的で夜空を眺めてみませんか?  腹黒さを吹き飛ばす絶好のリハビリテーションになるでしょう。 近くの銀河NGC 2403の輝く超新星 Credit: NASA, ESA, et al.  大規模な星の爆発は、このNASAハッブル宇宙望遠鏡画像内で2億の太陽の光線を伴って光彩を放ちます。  右上の矢印は、超新星と呼ばれる星の爆発を示しています。  超新星は、この画像で私たちの天の川銀河の前景星と間違え易いくらい明るいです。  それなのに、SN2004djと呼ばれるこの超新星は、私たちの銀河を越えて遠くあります。  その現住所は、地球から1100万光年に位置する銀河NGC 2403の郊外にあります。  この超新星が地球から遠いけれども、この星の爆発は、ここ10年間の中でもつい最近の発見です。  SN 2004dj に成った星は、ホンの1400万年位前は、太陽のおよそ15倍の質量がある大規模な星だったかもしれません。  大規模な星は、太陽より非常に短い人生を送って、このような星は、核融合を通して「燃える」ためにより多くの燃料を持っているけれども、不相応にとても速い割合で命の燃料を使い果たします。 日本のアマチュア天文家で山形市の板垣公一さんが、2004年7月31日に小さい望遠鏡で超新星を発見しました。  新たな観測は、それが「タイプ II 超新星」とすぐに示しました。それは、大規模で水素の豊富な星の命の終わりを告げる爆発の輝きでした。 この爆発は、星の中で核反応で生成した重い化学元素を宇宙の中に噴出しています。  他の タイプII 超新星のように、この爆発した星は、未来世代の星と惑星の原料を提供しています。酸素、カルシウム、鉄、金のような地球上の元素は、遥かな昔にこのような星の爆発で生み出されました。  天文学者は、これからの数年間にこの SN 2004dj を私たちの眺めからゆっくりと薄れ行くときまで観測して、どのようにして特定の種類の星が爆発するのか、そして結果としてどのような化学元素を宇宙の中に放出するのかなど、星の爆発について更なる理解を得る手がかりとして研究することでしょう。 今日の宇宙画像 2004年11月15日号へは、ここをクリックすると移動します。

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